皆さん、こんにちは。今年の桜も綺麗でしたね。満開の景色には心が弾むというかウキウキします。また、ひらひら散る姿までも美しく、花の命が短いところも、切なくてしんみりするのも、なにか日本人的な感覚というか、風情というか、庶民ながらやんごとなき貴族のような、短歌でも詠めるなら詠んでみたくなります。(できませんが・・・・)

 

さて、今回の院長ブログは、治療終了の方がいらっしゃいますので、そのご報告です。

28歳の女性で、開咬・上顎前突が主訴でした。

初診時の口腔内です。前歯が垂直的に接触しない状態でした。これでは、前歯で物が咬めない、奥歯に負担が集中して、歯の寿命が短くなりやすいです。また顎関節にも障害が起きやすく、なんとしても治療したほうがよい症例でした。

 

お顔の写真です。笑顔で下顎前歯はみえません。口を閉じても、正面、横顔共にもっこりした感じが残っています。

いつも口が開いてしまいやすいと思います。

 

横顔のレントゲン写真です。骨格的な上下のバランスに問題はありませんでしたが、前歯は上下とも前方へ傾斜が強いことがわかりました。

 

治療方針は、上下顎共に第一小臼歯を両側、計4本抜歯して、ブラケットを用いて治療することとしました。

また、上顎には両側にミニスクリューを植立することとしました。

 

抜歯をして、スクリューを植立して、上顎からブラケットを接着して治療を開始した写真です。

 

治療開始から1年経過時点です。

前歯部の開咬は改善してきて、抜歯スペースもだいぶ少なくなっています。

 

治療開始から2年経過時点です。

さらに歯の緊密化が進んでいます。スペースもまだ残っています。

この後1年治療を行い動的治療を終了しました。

治療前後の写真を並べます。治療期間は3年でした。

 

正面、側面のお口の写真です。前歯部が大きく空いていたのが、綺麗に封鎖されました。横もばっちり咬合しています。これで前歯部でも咬合力を負担するので、負担過重を避けられます。

 

咬み合わせの面です。抜歯スペースも完全に閉鎖しています。

 

これは治療後のみです。内外側的にも適切に配置できました。

 

正面のお顔の写真です。楽に唇が閉鎖できるようになりました。笑顔での歯の見え方もかなり改善しています。

 

斜めと横顔のお顔です。口元の盛り上がり感が消失し、笑顔での歯の見え方も改善しています。

横顔のプロファイルも自然な感じで美しいシルエットとなりました。

 

治療前後のパノラマ写真です。根吸収なども見られませんでした。

 

横顔のレントゲン写真です。前歯がかなり後方へ移動したのがわかります。

 

治療終了おめでとうございます。治療前は、前歯で咬めず苦労したと思いますが、頑張って通院したおかげでばっちり治りました。何でもばりばり前歯で咬んでください。今後安定を見ていきましょう。お疲れさまでした。

それでは、皆さん、新学期、新年度も頑張っていきましょう。

 

●今回の写真の掲載は、患者さんに了解を得ております。

●今回の総費用:73万円(治療期間3年)

●治療における一般的なリスクについて

 治療中または治療後には、虫歯の発生・歯根吸収・歯牙疼痛・口内炎・歯肉形態不正・顎関節症・ほうれい線・歯の削合・後戻りなど思いもよらない不都合な合併症のリスクがあります。治療開始時に主な事項についての注意や対応についてお話しし、もし不都合が発生した場合は全力を尽くして対応してまいります。

●治療結果には個人差があります。同様の結果が保証されているわけではありません。ご了解ください。