皆さん、こんにちは。桜も散って、日中はいよいよ暑くなってきました。

さて、今回の院長ブログは、治療終了の患者さんのご報告です。

 

初診時年齢32歳の女性です。主訴は上顎前突と凸凹でした。

初診時のお口の写真です。正面横です。凸凹は強く、八重歯になっています。

 

咬み合わせの面です。凸凹の程度もわかります。

 

お顔の写真です。口元も若干盛り上がり、笑顔での歯の凸凹感は気になります。

 

上顎の最後方の歯(親知らず)が後ろから追突しているような写真でした。

 

横顔のレントゲン写真です。分析の結果、骨格的には下顎骨が前方にあり、上顎前歯は前方へ傾斜している事がわかりました。

 

治療方針は、上顎の親知らずを抜歯して、上顎の小臼歯を2本、下顎も小臼歯を2本して、ブラケットを用いて、上顎にスクリューを植立して進めることとしました。

 

上顎の週臼歯の抜歯が終わり、スクリューをブラケットを横から付けて進めていきました。

 

引き続いて下顎の抜歯が終わり、下顎にもブラケットが着いた時です。

 

治療開始から1年経過時点です。前歯にもブラケットをつけている状態です。

 

治療開始から2年経過時点です。大分隙間も閉鎖して、咬合も緊密になってきました。

 

その後2カ月ほどして、治療終了となりました。動的治療期間は2年2カ月でした。

治療前後の写真を並べて供覧します。

正面横のお口の写真です。八重歯も治り、歯車がかみ合うように正しく咬んでいます。

 

咬み合わせの面です。綺麗なアーチになりました。抜歯スペースもきちんと閉鎖しています。

 

これは術後のみです。内外側的にも適切な接触関係が構築されています。

 

正面の顔写真です。口元は少し後退して盛り上がり感が無くなり、笑顔での歯の見え方は各段によくなりました。

 

斜めと横の顔写真です。よりすっきしりした口元になりました。

 

パノラマ写真です。根吸収も見られませんでした。下顎の親知らずはこのまま経過を観察します。

 

横顔のレントゲンです。術後はよりバランスの良いプロファイルが獲得されました。

 

治療終了おめでとうございます。成人になってからの矯正治療で、周りの目を気にすることもありましたが、このままではじわじわと凸凹も強くなり、虫歯や歯周病も増えて、歯の寿命は短かったと思います。よく決断されました。抜歯という犠牲は払いましたが、残った歯は完璧に機能して大きな成果を得ることができました。何の代償も払わずに素晴らしい結果が得られるような旨い話しは世の中ありません。これからは歯を失う心配もせず、ばりばり何でも咬んで健康な口腔が維持できます。しかし、出来たてほやほやは、まだまだ不安定なので、リテーナー管理を続けていきましょう。お疲れ様でした。

 

マスクもそろそろ外していくようになりました。講演会や学会、懇親会なども昔のように徐々になってきましたが、マスク装着に慣れた感覚は、簡単には変えられないですね。まあ、私は無理に変えずに、自然に外そうかと思うようになるまでこのままでしょうね。皆さんはいかがですか? それでは、色んな活動に張りきっていきましょう。

 

●今回の写真の掲載は、患者さんに了解を得ております。

●今回の総費用:63万円(治療期間2年2か月)

●治療における一般的なリスクについて

 治療中または治療後には、虫歯の発生・歯根吸収・歯牙疼痛・口内炎・歯肉形態不正・顎関節症・ほうれい線・歯の削合・後戻りなど思いもよらない不都合な合併症のリスクがあります。治療開始時に主な事項についての注意や対応についてお話しし、もし不都合が発生した場合は全力を尽くして対応してまいります。

●治療結果には個人差があります。同様の結果が保証されているわけではありません。ご了解ください。