何気なく落ちた穴がある。

それは、今いる環境を否定し

そこに馴染もうとせずに、

別の環境を求める穴。

別の環境に移ることで、

前より良くなったと考えるが、

また、その環境がいやになり、

別の環境を求める。

それを繰り返していく。

気がつけば得たものは小さく、

時とともに進歩しなければいけない実力が

備わっていない。

何一つやり遂げていない。

このままじゃ逃げ続けるだけだ。

しかし、気がつけば這い上がれないほど

地上は遠くなっている。

一番最初が一番よかった。

そこから落ちなければ地上は近かった。

もうすぐ食べられそうな蟻になった。

天の助けでもなければと。

しかし、這い上がるしかないのだ。

生きたいと思うから。