家の外とはほぼほぼ断絶された世界で育った子どもの話は、ここのところ年に1回は観ているように思いますが、今作はそれを童貞的な解釈で臨むというコメディなんだと思います。『ルーム ROOM』や『ブリグズビー・ベア』などがすぐに思い当たるところですが、今作も含め外の世界を知ることによって本来のあるべき自分を取り戻していく、もしくは自分探しという言葉は好きではないのですが、自分を見つけていくような成長譚であるところは同じように思います。
とにかく今作はコメディを全力で押してきていて、16歳の少年が主人公が恋をするといういかにもな童貞感の強いところが良い感じです。頭ばっかりで行動に出れないオタク気質なリアムも良いのですが、悪く母のクレアに言い寄ってくる校長も気持ち悪くてこの手の映画には欠かせませんね。
悪いとは思っていませんが、邦題から主人公がリアムに集中しがちなのかもしれません。原題を直訳するならば『公立校の冒険』ということで、実際は母のクレアも作品には重要な人物だと思います。妊娠などによって公立高校からドロップアウトした彼女が、そのためにリアムを家庭学習という社会と隔離した環境においたワケで、リアムが社会との接触し成長していくことで彼女自身も社会との再構築していくというのも見どころだと思います。何より、クレアを演じるジュディ・グリアが最高にチャーミングです。