【第5回】

会社名義の資産は、“本当に”誰のものか

経営者の方と話していると、よくこう言われます。

「会社の車だけど、実質は俺のものだから」
「会社の口座も俺が使ってるし」
「この不動産は会社名義だけど、家族の家だよ」

——しかし、相続が始まると、この“感覚のズレ”が大きな問題になります。

 

実例:自宅が“会社の資産”だったケース

家族は当然、自宅は父の個人資産だと思っていました。
しかし調べると「会社名義」。
しかも銀行融資の担保にも入っている。

結果、

  • 相続財産として分けられない

  • 売ろうにも銀行の許可が必要

  • 会社の決算にも影響

  • 相続人同士で混乱

家族にとっては大打撃です。

会社と個人の境界が曖昧だと、全てが止まる

社長個人の預金を会社経費の支払いに使っていたり、
逆に会社のお金を家庭の支払いに回していたり。

こうしたことは中小企業ではよくあります。
しかし、相続となるとすべて“整理の対象”になります。

今日できるチェックポイント

  • 車・不動産の名義確認

  • 貸付金・役員報酬の見える化

  • 私的流用の有無

  • 会社の預金・印鑑の管理方法

これは行政書士が最も得意とする部分でもあります。

 

最近のブログまとめ

経営者の相続は家庭問題であり、同時に会社の存続問題です。

  • 株式

  • 会社の権限

  • 名義

  • 口座

  • 情報共有

これらが整っていれば、会社も家族も守れます。

 

ご相談はお早めに