遺言書は“お金持ちだけのもの”ではない。
注意が必要なのは“揉める可能性”の有無
遺言書と聞くと、
「大きな財産がある人だけが作るもの」
と誤解されがちですが、
実務では むしろ財産が多くない家庭ほど必要になります。
遺言書がないと何が起きるのか?
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相続人全員の実印・印鑑証明書が必要
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相続人の1人でも反対すると手続きが進まない
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話し合いが決裂すると家庭裁判所へ
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兄弟や親族の関係が悪化する
これらは珍しい話ではありません。
行政書士として、何度も現場で見てきました。
うちは仲がいいから大丈夫
という方を何十人もみてきましたが揉めなかった方が少ないです。
大丈夫じゃないです。本当に。
人が変わるのは何度も見ています。
遺言書は、財産ではなく
“関係性”を守るためのツール なのです。
遺言書を作った方がいい人の特徴
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子どもがいない夫婦
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前妻・後妻など家族が複雑
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相続人が遠方に住んでいる
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特定の人に多めに渡したい希望がある
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兄弟仲が悪い
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不動産の割合が高い
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事業承継が絡む
どれか1つでも当てはまったら、遺言書を強く推奨します。
形式よりも「残す意図」が大切
公正証書遺言が確実ですが、
財産一覧や背景事情を “付言” として残すことで
相続が穏やかに進みやすくなります。
次回は 「不動産の相続」で必ず押さえるべきポイント を解説します。