肖像の傑作が集結



人の似姿を描く肖像は、
スマートフォンの高性能カメラで
意のままに自分を撮ることが
当たり前となった現代社会において、
いまや最も身近な芸術といえるかもしれない。

しかし一方で、
最も長い歴史を持つ
芸術ジャンルでもあります。



本展では、3000年以上も前の
古代メソポタミアの彫像や
古代エジプトのマスクから
19世紀ヨーロッパの絵画・彫刻まで、
きわめて広範にわたる
時代・地域の作品を対象としながら、
肖像が担ってきた社会的役割や
表現上の特質を浮き彫りにする。



ということでやってきました~!


世界で1番有名な美術館
といっても過言ではない
“ルーヴル美術館”

そんなルーヴル美術館の
所蔵品を特集した、
「ルーヴル美術館展」は
実は今回が初めての開催ではありません。
過去、頻繁に開催されているのです。

例えば、2000年代に入ってからは、
2005年、2006年、2009年、2015年と
過去4回にわたりテーマを絞って
絵画や彫刻の企画展が開催されてきました。

特に、風俗画をテーマとした
2015年の前回展では、
東京・京都の2ヶ所
合計約111万人の入場者で
賑わうなど大盛況でした。



僕も前回展を実際に
観に行っていたのですが、
やっぱり人気がある理由が分かるというか…
驚きを越えた感動がありました。
鳥肌が止まりません。



グッズコーナーで購入した
ファイルは今もお気に入りです。


「ルーヴル美術館展」は
現段階で、2022年、2026年、
2030年、2034年と4年毎に
開催が予定されているとのこと。

楽しみ。全部観に行きたいなぁ…!






さて、2018年のルーヴル美術館展
まずオススメしたいのが
写真の左から2番目に見える
赤色のジュニアガイドです。

これ…メチャクチャわかりやすかった!
(僕が子どもっぽいだけ!?←)




「人の存在を記憶する」という肖像の最も古い役割に焦点を当てながら、神々に捧げるため、あるいは子孫に残すために制作された、古代から19世紀までの肖像作例を紹介。

<第1章 記憶のための肖像>




油絵は勿論のこと、
王族の彫刻も繊細で
とっても面白かったです。

こちらは《棺に由来するマスク》


<参照 公式サイト

およそ3400年前、
この作品が作られた時代のエジプトでは、
亡くなった人の顔立ちを再現するのではなく、
その人が死後の世界を永遠に生きるための、
理想の顔が表現されました。

このマスクの顔のどんなところが
“理想的”だと思いますか?

僕は鼻が綺麗だなぁと感じました←




《聖別式の正装のルイ14世》は
王家のユリの花の紋章が刺繍された
聖別式のマントをまとい、
王笏を手にして君主としての威厳に
満ち溢れたポーズをとっている。

ルイ14世は、わずか5歳で
フランスの国王になったので
魅せ方も研究されたのかもしれない。

堂々として大人っぽい…!

こういう立ち振る舞いは
僕も何かで活かせるんじゃないか?
と頭の中でシュミレーションを
していた気がします。吸収ですね!


展示をドンドン進んでいくと
アントワーヌ=ジャン・グロの
《アルコレ橋のボナパルト》を発見。


<参照 公式サイト

1796年、27歳の将軍ナポレオン・ボナパルト

血気盛んなボナパルトは
ずっと同じ姿勢をとることを嫌ったため、
グロは短時間でモデルの特徴を
捉えなければいけませんでした。

疾走しながら振り返る
若き英雄の躍動感あふれる姿を、
素早いタッチで生き生きと描写しています。

第2章は<権力の顔>という事でしたが
確かにこの絵を見ると人間の力強さを
感じるなぁと考えさせられました。




さらに次へと進みます。
<第3章 コードとモード>

そもそも“コードとモード”ってなんぞや?
いきなり僕の脳内が「?」だらけに。

まず、簡単に説明をすると…

時代の流れとともに、王や皇帝だけではなく
幅広い身分の人々の肖像が作られるようになる。

長い歴史や、肖像を作るときの決まりごと
=「コード」をちゃんと守りながらも

新しい時代の感覚や流行
=「モード」を取り入れて

誕生した肖像作品が
第3章に展示されていますよ!と。


ファッションで「モード」は
よく耳にしますが「コード」は
あまり馴染みがなかったなぁ…
でもこうして勉強すると
あぁ、なるほど!って。




ヴェロネーゼ(本名パオロ・カリアーリ)
による《美しきナーニ》はルネサンスの
肖像の最高傑作の一つとして、
大切にされてきました。


<参照 公式サイト

胸に手を当て、
不思議な微笑みを
たたえた1人の女性。

彼女が一体誰なのかは
未だにわかっていません。

また、《美しきナーニ》の表情は、
しばしば「神秘的」と形容されてきました。
その理由の一つは、視線の描き方です。

絵を見る僕たちは、どこに立っても
彼女と目を合わせることが出来ません。

豪華なドレス、アクセサリーを
身に着けていながらも絵の外側の
どこかをそっと見つめるその瞳、
本当にミステリアスだったなぁ。


《モナ・リザ》が
16世紀のフィレンツェにおいて
最も美しい肖像画であるならば

《美しきナーニ》は
同世紀のヴェネツィアで
最も美しい肖像画だという意見も。

(ルーヴル美術館では《モナ・リザ》
 と同じ部屋に飾られている)


《モナ・リザ》の目は
見る人を追いかけますが、
《ナーニ》は目を逸らせます。
対称的で面白いですよね!

やっぱりちょっと謎のある人物は
人間の関心を強く惹くのかなぁ?
よし、僕もブログを毎日ガンガン
更新するのではなく1年に1回だ!
そして、Twitterは文字数制限に
毎回引っ掛かるようにして
続きは読者様に委ねるようにする。
これで完璧だろう…ふふふ。





展示の最後に登場するのは
“遊び”の天才・アルチンボルドです。

「四季」連作に属する2点の傑作、
《春》と《秋》が並んで展示されていて
僕はめちゃくちゃ嬉しかった。

アルチンボルド展

以前「アルチンボルド展」に
行ったことがあるのでリンクを。
是非こちらも読んで下さい~!




グッズコーナーでは
多分これ一点物なのかな?



キリンが可愛すぎて
思わず買っちゃった~!

あれ、でもどうやって
使ったら良いんだろう?
横に長く意外と大きいんです。

鞄とか部屋のインテリアかな~!





帰りにフォトスポットを発見!





ルーヴルの顔。




人が、人の姿を表現した肖像
様々な役割を果たしてきたんだなぁ…
クレオパトラ一族が血族結婚だったのも
衝撃的だったし勉強になることばかり。
面白かったです!



“素敵な顔”
また会いにいきます。





【美術館や展示会の記事一覧】
http://ameblo.jp/t-ayagiri/theme-10101315658.html


それでは、またね~!