生命と環境に、もっと近く!



前回記事の続きです。
まずはこちらからどうぞ

■ 【特別展示】海遊館 開業25周年記念【シャークワールド】part.1
■ 【特別展示】海遊館 開業25周年記念【シャークワールド】part.2







ジンベエザメの泳ぐ巨大水槽の次はこちら!
巨体と独特の体型が特徴の海水魚「マンボウ」



日本人で、「マンボウ」と聞いて
そのイメージが湧かない!
なんて方はあまりいないのではないでしょうか。

キャッチーな名前とこの独特なフォルムで、
大人から子供まで幅広い人気と
知名度を持つ魚だと思います。

し か し 、

実は"マンボウはとってもナイーブな魚"です。

ストレスをかなり感じやすく、皮膚が本当に弱い魚なのです。
そのせいか、水族館などでのマンボウの飼育は
とても難しいと言われているそうです。

なので、今回のマンボウ展示は本当に貴重ですね。






じーっと観察を続けていたのですが、
まぁ~ほとんど動かなかったですね。

にらめっこ勝負は僕の完敗に終わりました。

そもそも、マンボウは
尾びれがないので泳ぎが得意でないのです。

「えっ?魚のくせに尾ビレがないの?」

って思う方もいらっしゃるかもしれませんが、
実は背ビレと尻ビレが異様に発達していて、
これをパタパタと振ることで前に進みます。


【遊泳速度】
バショウカジキ 時速100km(海最速)
マグロ 時速80km
カツオ 時速60km
トビウオ 時速50km
ウナギ 時速4km
マンボウ 時速2km

鯉より遅いというデータがあります。
コイ:2.52km/h


最も速い陸上の動物 = 最も速い魚

チーターとバショウカジキが追いかけっこしても
差は埋まらないかもしれませんが、
チーターVSマンボウだと
寝ながらでも勝てる勢いですね。


し か し 、

のんびりしていて泳ぎが下手だと
言われるマンボウでも、
エサをとるときにはすばやく泳ぐことが出来るそうです。




この映像を見て驚きました。
俊敏に動けるじゃないか!!
「やれば出来るのよオレ」みたいな。

いつもは本気出してないだけなのか!?






実はフグの仲間なのだそうです。

「フグ」と言えば、
体を風船のように膨らませるイメージですが、
マンボウの体表はとても硬く、
体を膨らませることは出来ません。



また、マンボウがいかにナイーブな生き物か。

・海水の塩分が肌に染みたショックで死亡
・泳ぎ苦手で岩に直撃して死亡
・水中に潜って凍死
・朝日が強すぎて死亡
・寝てたら陸に打ち上げられて死亡
・自分の体の寄生虫を殺すためジャンプ、水面に当たって死亡
・魚の骨が喉に詰まって死亡
・水中の泡が目に入ってイライラして死亡
・前から来たウミガメとぶつかる事を予感したストレスで死亡
・仲良しの仲間が死んだショックで死亡
・仲間が死亡したショックで死亡した仲間から受けたストレスで死亡

まるでゲームの
難易度ベリーハードモードの様。


水槽に入れると、
ガラスにバンバンぶつかり、
弱って死んでしまうので
水槽にぶつからないよう網やカーテンで
覆ってあげないとダメなそうです。





魚ですがまぶたがあり、死ぬと目を閉じる。



マンボウがデリケート過ぎることに着目した
スマホアプリまで出ている。
■ マンボウ育成アプリ【激むず】





考えてみよう!外来生物のこと

期間限定・特別企画
「考えてみよう!外来生物のこと」




こちらのコーナーでは
「ビワコオオナマズ(剥製)」が展示されていた。





そのすぐ横には「イワトコナマズ」
レプリカも展示されています。





奥に進むと「カミツキガメ」




カミツキガメは、
幼体がペットとして大量に流通していましたが、
飼育するとすぐに大型化し、
攻撃性も強いことから飼いきれなくなった個体が
捨てられたり逃げ出すケースが多いそうです。



陸上では敵に対して
咬みつく攻撃的な性質があります。
まともに咬みつかれると
大怪我を負う危険性があるので注意して下さいね。





こちらは「アライグマ」



1970年代後半に放映されたアニメで人気になり、
主にペットとして輸入されました。
子どものうちは人に慣れますが、
大きくなるにつれ気性が荒くなり、
人の手に負えなくなった場合に捨てられたり、
自ら檻を器用に開けて脱走することがあるそうです。







絶滅危惧種に指定されてる「アカウミガメ」

ワシントン条約でも、
その多くが国際取引を規制されていて、
国際的にも保護されています。

ま た 、

日本は北太平洋唯一の
アカウミガメの産卵地です。

産卵する海岸への
自動車の乗り入れを禁止したり、

漁業の網に絡まって
窒息死するのを防ぐ研究をしていたり、
人工的な繁殖に取り組んだり等々…、
繁殖のための活動も行われています。





ブラックバスはアメリカから
持ち込まれた外来種の魚で、
本来の名前は「オオクチバス」といいます。

ブラックバスは好奇心が強く、
また獰猛で攻撃的です。

さらに、魚食性が非常に強いため、
日本の在来種を食べて、
生態系を狂わしてしまう存在であるといえます。
(もちろん他にも要因は沢山あります)

そのため、

放流や釣ったブラックバスを持って帰り、
飼育した場合、法律違反で罰せられます。

ブラックバス愛好家の間では、
釣ったブラックバスを、
しっかりと責任を持って食べる!という
動きも広まっているようです。


※ブラックバスはホントに何でも食べるため、
 寄生虫なども多く、生の刺身などで食べるのは大変危険です。
 ブラックバスを食べる時は、
 フライするなど加熱することが重要です。





こちらも有名かな。
「ブルーギル」という魚です。
小さい頃にブラックバス釣りに行ったけど
ブルーギルしか釣れなかったことがありました。


この魚の特徴として、
どこにでも住めるほど
生命力の強いことが挙げられますね。

琵琶湖では、
ブルーギルが繁殖しすぎて問題になっているほどです。



他には、ブルーギルは魚の卵が好物という点です。
日本の魚の多くは、自分が産卵した卵を放置しています。
コレが理由でそれらの卵は、
ブルーギルにとっては格好の餌となるワケです。

無事に卵が孵化して
稚魚として生きられたとしても、
ブルーギルはおかまい無しで
小さい魚も食べてしまいます。

こういうことから、
在来魚にとってみれば
非常に危険な存在であると言えますね。






北極圏へようこそ!

次は「北極圏」のコーナーです。



まず、北極と南極の違いですが、
「南極大陸はある。北極大陸はない」

北極は海で、南極は大陸です。


つまり、北極の氷は海に浮かんでいるだけですが、
南極の氷は大陸の上にあります。
(氷床 (ひょうしょう) と呼ばれています)


地図に描かれるのは陸地しかないため、
氷の塊でしかない北極は描かれることがないわけですね。
(ただし、地球儀の軸のいちばん上の部分は北極点)




また、南極の方が平均気温が低いです。


これは北極と南極では高さが違うからです。

北極の氷の厚さは最大で10mぐらいなのに対し、
南極の平均の厚さは約2500mもあります。
高いところの方が寒いのと同じ原理が当てはまるわけですね。


余談ではありますが、
南極の一番厚いところでは4000mもあるそうです。
富士山の高さが3776mですから、
富士山よりも厚い氷が南極にはあります。






頭から槍のようにまっすぐ伸びた
一本角が特徴の「イッカク」です。
(幻のクジラと言われている)

厳密に言うと、
角ではなく上あごから伸びた
「前歯(牙)」なのだそうです。

ゾウのように多くの動物の場合、
牙は左右2本が対になっています。

しかしイッカクの場合、
なぜか左側の一本だけが伸びていくのです。




付け根から先端まで、
ドリルのようにらせん状になった
独特な形をしていますね。
(牙はオスにしか生えない)




もっと掘り下げて言うなら、
最大で3m近くまで反時計まわりに
らせんを描きながら伸びるそうです。

なんだかとても神秘的ですね。






女性がガラスに張り付いて離れなかった。
確かに癒されます!!

ホントに可愛いかったよ。









さて、今回はここまで。
続きは次回記事にてご紹介!

海遊館レポをパート3まで
分けて書いてきましたが、
次回パート4で最後になります。


いよいよ「シャークワールド」
ハンターたちの捕食に迫ります!!



海の最強ハンターとして知られる
サメの生態が明らかに!?

■ 【特別展示】海遊館 開業25周年記念【シャークワールド】part.4

どうぞお楽しみ下さい!