続いて防火神輿が来た。神輿の上には少年が陣取り、ちょっとおっかなそうにしながら餅を蒔いている。
こちらは鷹鳥屋獅子踊り。鷹鳥屋だが鹿頭には南部神社と銘打たれていたりする。
次は飯豊神楽。市街地に近い地域の団体というアドバンテージか、構成人数は老若男女問わずかなり多い。
扇子と刀を持って踊るのは、主に少年少女たちだ。こういう子たちが、将来大人になったときに、このときの自分たちくらいの子供たちに伝統芸能を教える立場になっていて欲しい。
ゴンゲサマを操るのも、まだ年端も行かない青年だ。だが、その勇壮な様は既に立派な伝統芸能の担い手である。
こういった行事の担い手たちを見て、あぁ若いなぁ、と思う自分が何時の間にか段々と年を取って来たことに気付き、何か少し寂しくなってしまう。自分にもこのような時代はあっただろうか。
ともあれ、現在伝統芸能の一線で活躍しているベテランたちにも、必ず彼らくらいの年代を過ごして来た経験がある筈だ。自分が経験して来たことを知識として伝えて行く意思を持った大人をこそ、立派な大人と呼ぶのだ。