遠野放浪記 2014.08.23.-28 結びの一番 | 真・遠野物語2

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この街で過ごす時間は、間違いなく幸せだった。

太陽は空の真上から少しずつ西に傾き始め、例祭はいよいよ佳境に差し掛かる。

中学生相撲の決勝戦に勝ち残ったふたりには、土俵下でインタビューが行われ、それぞれ将来の夢などを語っていた。


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ふたりの手によって土俵に塩が撒かれ、いよいよ本日結びの一番が始まる。

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両者とも気迫だけで相手を捻じ伏せんばかりの立ち会い。行事も思わず前のめりになり、見ている側も自然と手に力が入る。

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手前の少年が一瞬早く、左の下手を取る。奥の少年も右上手を取り、さらに左手も相手のまわしに掛かるが、手前の少年はその手を許さない。

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手前の少年がしっかりと両下手を取ると、何とこれまで見せて来なかった豪快な吊り出し!!!

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力技で一気に勝負を決め、観衆からも大きな歓声が上がった。

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見事優勝を勝ち取った力士には、土俵上でトロフィーと金一封が贈られた。

優勝した少年は相手を気遣う心優しいところを見せながらも、勝負に勝って安心したのか、満ち足りた表情で土俵を降りた。

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これで、菅原神社例祭のメインイベントである相撲も全ての取組が終わった。


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境内に充満した熱気は徐々に解放され、一瞬静寂が訪れる。

この祭も、そろそろ終わりだ。