遠野放浪記 2014.01.13.-03 途中下車の旅 | 真・遠野物語2

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この街で過ごす時間は、間違いなく幸せだった。

列車は順調に花巻駅を出発したのだが、先程まで爽やかな朝日が差していた空は列車の出発と共に俄かに曇り始め、あっという間に吹雪になってしまった。


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視界はかなり悪くなり、街の姿もおぼろげにしか見えない。太陽の光も非常に弱々しい。

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岩手を出ると幾分か雪は落ち着いて来たが、それでも空は荒れ模様だ。

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それでも列車は流石に雪に慣れていて、吹雪をものともせずに南下して行く。

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人里離れた寂しい土地の風景に、自分の家を遠く離れて旅をしていることを実感する……。

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やがて、俺はターミナルである小牛田駅のひとつ手前、田尻駅で列車を下りた。

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ここのところ岩手からの帰宅途中に小さな駅で下車し、2~3時間かけて街を巡るという途中下車の旅がマイブームだ。しかもこの田尻は、遠野で知り合ったケンさんのルーツの源である街だそうなので、常々訪ねてみたいと思っていたのだ。


そんなわけで、俺の東京へ帰る旅は昼下がりの田尻から再び始まることになる。