遠野放浪記 2013.12.30.-13 時間が止まった街 | 真・遠野物語2

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この街で過ごす時間は、間違いなく幸せだった。

あの道も季節が巡り、白い雪に覆われすっかり雰囲気は変わっていた。

道を跨ぐ水路橋にも、厚く雪が積もっている。


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比較的新しい轍が残っているから、車の通りはあるみたいだが、俺はそもそもこの道で一度も人とすれ違ったことがない。車なんて本当に通るのだろうか?

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道の奥にはトンネルがある。

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此処を抜けると、やがて塞ノ神を経て達曽部に至る峠道に出る。

このトンネルもまた、宮守の内と外を隔てる場所なのだ。

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この道は不思議な場所だ。釜石街道からは釜石線の高架で隔てられ、背後にはトンネルを挟んで峠が聳えている。その間にぽっかりと空いた、まるでこの場所に存在していること自体が存在意義であるかのような、神聖な空気さえ感じる道だ。

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頭の上を走る水路橋は、春になれば農地に水を運ぶ本来の役目を果たすことになる。

その下には、長年の風雨に耐えて来た資材小屋の姿が……。

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そして、その脇では冬の宮守を象徴するかのような光景が見られた。

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誰かが途中で雪掻きを諦めたらしい。

だからってシャベルを放置して帰っちゃダメだろ。

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それから、前からずっと気になっていたのだが、この足場の↓あまりにも不自然な隙間は何だ?

ひょっとして、トイレ用か??

(本日の様子から察するに、少なくとも冬の間は利用者がいないようである)


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それにしても、この道は本当に素敵だ。冬になっても、宮守を象徴する風景であり続けた。

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振り返れば、エイスリンちゃんの笑顔がすぐ其処に見えるようである。

エイスリンちゃんのおかげで、こんなにも素晴らしい場所を知ることが出来た。

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この後俺は、197cmの子とか130cmの子とかが通らないかと期待して暫く待っていたのだが、やはり今日も誰も通り掛からないので、このあたりで道の駅に引き返すことにした。