遠野放浪記 2013.12.29.-06 全てが固まる冬 | 真・遠野物語2

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この街で過ごす時間は、間違いなく幸せだった。

神社を出る前に、早くも時間は昼に近付いていたため、雪も少ない本殿の軒下を間借りして、昼ごはんを食べて行くことにした。

今回はいつもの缶詰から趣向を変えて、初めて見掛けたレトルトのもつ煮込みシリーズ。内臓好きの俺としては、レトルトでお手軽にコレが味わえるというのはかなり嬉しい。


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最近のレトルトは著しい進化を遂げており、この塩味も¥100としては充分美味しかった……のだが、あまりに冷え込みが激しい中で持ち歩いて来たので、脂肪分が完全に固まってしまっていた。

そのため、本来一番美味しい筈のモツの脂を、幾分か諦めなければならなかった。やはり温めて食べるより美味しい利用法はないということか。

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まあ兎も角、おなかも満たされたところで、帰ろう。

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参道の階段は、上から見るとかなり急だ。雪がほぼ無いのはせめてもの救いで、これが見晴らしも風通しも良い場所だったら、参道は雪に埋もれて神社に近付くことすら出来なかっただろう。

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再び集落に戻って来たところで、空から降る雪の勢いはさらに強くなっていた。

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集落の奥に分け入って行く道は完全に雪に埋もれ、少し前にこの坂を上って行ったであろう車の轍も直に消えてしまいそうだ。

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俺は次の目的地を目指し、静かな集落を後にする。

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俺が再びこの集落に相見えるのは、いつになるだろうか。

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次の目的地は、遠野遺産に指定されているわけではないが(2015年現在)遠野の伝説の中でも少々奇妙な話が残っている、遠野ファンならば是非一度訪れておきたい場所だ。