遠野放浪記 2013.11.04.-01 花巻帰り | 真・遠野物語2

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この街で過ごす時間は、間違いなく幸せだった。

前日に花巻入りした俺は、駅の西口側にあるとある神社で一夜を過ごした。

朝ごはんには、つくねの缶詰を食べた。缶詰というと何故か、サバ味噌と並んで焼き鳥がポピュラーだが、今の時代、そのレパートリーも増えたものだ。

なお余談だが、たれよりも塩こしょう味の方が美味かった。


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午前中いっぱいは、以前から行きたかった市内某所を回って過ごした。冷たい雨が降っていたが、お昼が近付くに連れて止み、爽やかな青空が花巻を照らした。

その様子は追々改めてご紹介するとして、今回からは目的を終えて東京に戻るまでの帰途の様子を綴って行きたい。

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これは市内某所から、花巻駅に向けて戻る途中の風景だ。

花巻は大きな街だが、それはやはり駅周辺のみで、少し郊外へ出るとこのように家も少なく、とても広い道が山の彼方へ延びている。

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このあたりは史跡も多く、決して観光地然とはしていないが、ただ街を歩くだけでいろいろなものに出会う機会に恵まれる。

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駅が近付くに連れて、少しずつ街も賑やかになって来た。

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しかし道一本入るだけで、其処には昔と変わらない家々が立ち並び、その側にはずっと街を見守って来たであろう小川が音も無く流れている。

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そしてこれが、駅の西口に向かう最後の直線。

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花巻には何度か降りたことがあるが、駅の西側をちゃんと見たことは無かったので、今日はそういった意味でも貴重な時間を過ごすことが出来た。

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西口と言っても、駅の改札は東口に一ヶ所しかなく、西口に回るには東口から地下通路を通らなければならない。

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こちら側にもコンビニなどがあったりするが、やはり東側の街に比べると、空気が穏やかだ。

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西口の広場を歩いていると、花巻電鉄を解説する看板を見付けた。


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大正から昭和にかけて、花巻~花巻温泉・鉛温泉を結んでいた路線だ。今ではその全てが姿を消し、バス路線に統合されている。

時代の流れと言えばそれまでだが、鉄道の有難味と暖かさがこうして時間とともに失われて行くのは残念なことだ。JRには其処のところ、仮にも鉄道業界の帝王としてしっかり考えて欲しい。


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そろそろ本線の上り列車が駅に到着する時間だ。

このあたりで今回の寄り道を締め括り、東京までの長い旅を始めるとしよう。