遠野放浪記 2013.11.02.-05 僅かな休息 | 真・遠野物語2

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この街で過ごす時間は、間違いなく幸せだった。

列車は仙台に定刻通り到着し、旅もようやく折り返し。


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30分近くある待ち合わせ時間のうちに、昼ごはんを済ませておくことにする。

今回も旅のお供に心強い缶詰。いなばのトムヤムチキンと、静岡県は清水の名物もつカレーだ。

もつカレーが清水の名物だなんて知らなかったが、レトルトにもなっているあたり、地道に知名度を上げて来ているのだろうか。

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仙台を出発すると、もう太陽は西の空に傾き始める。まだ昼を過ぎたばかりだというのに、県北の大地には夜が忍び寄って来ている感じがする。

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次の目的地は、宮城県内最後の要衝である小牛田だ。

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駅の近くには街が形成されているが、駅と駅の間には何もない。ただ何処までも、晩秋の田園が広がるばかりだ。

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刈り取られた稲が小さな家のように積まれ、冬に向けて乾燥される。

遠くの方では、野焼きの煙が見える。

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何かの終わりに向かっているような東北の秋を、列車は足早に駆け抜けて行く。

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小牛田を過ぎ、もう間もなく列車は岩手に入る。彼の地の晩秋は、どういった表情をしているだろうか。