遠野放浪記 2013.07.14.-15 滝を見る橋 | 真・遠野物語2

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この街で過ごす時間は、間違いなく幸せだった。

滝見橋からは、その名前の通り、寺沢渓谷の滝の姿をよく眺めることが出来る。


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近くには、遠野遺産の看板と寺沢渓谷の解説が書かれた看板が置かれていた。

高原を目指すのはちょっと……という人は此処で。

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この場所にも、無尽和尚の伝説が記されていた。

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このあたりは寺沢川の最下流なので、一の滝から始まる激しい流れもおしまいの場所。

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宮守川に合流する直前の、最後の滝の姿だ。

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長い年月をかけて形成された岩肌の間を、白い飛沫を上げて寺沢の水が流れて行く。

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最下流だというのに、その勢いは上流と比べても殆ど衰えない。

寺沢高原の険しい地形を垣間見たようだ。

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それはこんな風景からも、わかるのではないかと思う。此処は街の端でもあるが、同時に高原の領域内でもあるのだ。

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滝の裏手には、小さな御堂がある。

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川を眼下に見ながら鬱蒼とした森の中へ分け入り、御堂を目指してみる。

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この御堂は、御不動様だった。

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不動堂は滝の近くにあることが多いが、これは御不動様が火の神様であるからだといわれている。

また同時に、病気や災害の神様だともいわれていて、激しい滝の姿に畏怖した街の人々が平穏な流れを望むために、滝の近くに建立するのかもしれない。

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此処から先は、再び高原へ向かう道である。

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激流は最後まで人に媚びることなく、激流のままであった。

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不動堂の脇はすぐ崖になっていて、その下に滝が見える。橋からこれだけ狭い範囲でも、相当な落差がある。

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山の川の力強さと恐ろしさを見た気がした。

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振り返れば人が暮らす土地がある。

山の神と人が同居しているようにも感じられる此処は、実に稀有な場所である。