遠野放浪記 2013.05.05.-07 哀愁 | 真・遠野物語2

真・遠野物語2

この街で過ごす時間は、間違いなく幸せだった。

日が沈んでからはあっという間に暗くなる。

列車は白河を越えて関東に入り、東京を目指して南下を続ける。


1


多くの乗客は途中駅で降りて家に帰って行き、列車は少しずつ空いてくる。

2


21時を回り、ようやく終着駅の上野に到着した。いつものことながら長い旅路だった。

3


なお、今日俺が宇都宮から乗った列車は快速ラビットだったのだが、快速列車は地上階のホームに到着するらしいのだ。此処からパティを担いで階段を上るか、ホームの端まで歩いて改札を出なければならないのはしんどい。次回から快速に乗る際には、一番前の車両に乗るようにしよう……。

4


取り敢えず今日は目の前にあった階段を上り、公園口から外に出た。

5


公園口はその名の通り、すぐ目の前が上野公園なのだが、流石にそこにはもう人の姿は無い。

6


坂道の上にある公園口からは、広小路の夜景が見渡せる。

7


幾ら遠野のような自然に囲まれた田舎街が大好きだといっても、何だかんだで東京に戻ってきて冷たく輝く夜の街を見ると、何か胸に迫るものがある。今後もし遠野に移り住んだら、この気持ちは変わってしまうのだろうか、それとも変わらないだろうか。

8


東京は冷たい街だが、あの明かりのひとつひとつが人の生きている証でもある。

それだけは忘れてしまわないようにしたい。