2020年5月4日から6日まで、オンライン演劇というものをやってみました。
https://ameblo.jp/t-182/entry-12596163479.html
終わってもう2週間かあ。
ご覧いただいた方の感想こちらです。
オンライン演劇・ドレスダウンの女「おいしいパンが焼けるまで」感想ツイートまとめ
https://togetter.com/li/1506540
本当に、オーディションから稽古から本番まで、
一度も会ったことのない人たちと、一度も顔を会わせることなく始まって終わりました。
会ったことのない人たちと演ったことのない
オンライン演劇というものを創る時間はなかなか面白いものでしたねー。
やってみて思ったあれこれを並べてみる。
・部屋の中でカメラに映っていいスペースを確保するのが大変(笑)
まさに「舞台を整える」というか(違うか)。
・稽古中、言うまで身長に気づかれなかった。
ZOOM演劇 だとバストアップになっちゃうのでそりゃそうだというか。
俺も他の皆さんの身長もわかんないし。
同じ会話シーンでも、実際の舞台でやるのとは印象が変わったりするのかな。
・通常の稽古や本番であれば、相手や客席を見ていなくても
「空気」でわかることがたくさんあるんだけど、
画面越しではそれがないのでとても不安というか、
「こーれでだーいじょうぶなーのかなー」なところがあったかなと。
リモート映画の制作でも普通の現場とは違って困ったろうなあー。
・「ZOOM演劇は演劇なのか」みたいな意見もあるみたいですが、
当然、生の舞台とは異なるものだけど
演劇という大きな枠の中に「オンライン演劇」というジャンルがある、という感じで
これはこれで育っていったら面白くなると思う。
カメラ位置とか、カメラの映し方、映り方、といった映像的な知識は必要というか、
あった方がクオリティはあがっていきますわな。
・長いものも短いものも、台本の面白さが求められるよなー。
・ショートコント的なもの含めて短めな作品が主流なのは、
長いものを創るのが大変だからということもあるけど、
フットワーク軽く創れるのは利点かな。
・オンライン演劇、ZOOM演劇は黎明期ということで、
これから沢山のトライ&エラーが積み重ねられていくんだろうけど、
やっぱり画があまり変えられないという点で難しい部分はある。
今は状況が状況なので自宅から、というのが前提になるけど、
自宅外にカメラを置いて、ということも可能になれば
いろいろと選択肢は増えていきそうな気がする。
・収録したものを後から公開するのと、リアルタイム配信で上演するのとでは、
緊張の度合いというか種類が違うような気がする。
前者は映像の本番に近く、後者は演劇の本番に近い、というか。
・寝る場所も起きる場所も稽古する場所も本番やる場所も全部同じ場所なので、
テンションの切り替えに困るというか、妙にソワソワするというか。
リモートワークを始めた人から
「通勤時間が気分転換の時間だったことに気づいた」という声も上がったのと同様に
「劇場へ向かって着いてアップして」のが本番へのテンションを上げていく時間だったり
「本番終わって帰宅して」がクールダウンの時間だったんだなあと思ったり。
・初回の「ぐるぐる、us」初回の時にやたらと緊張感が走ったんですが(笑)
「あ、お客さんがいるんだ」と思った瞬間に、てな感じでしたねー。
「あしたになったら」の時の楽しさも、
「同じ時間を共有している観客がいる」という意識があってのことだろうから、
演者と観客の「リアルタイムでの共有」が演劇の要素なのかなと思ったり。
劇場なら「同じ空間を共有」ができなかったとしても。
・遅い時間でも稽古可能だったり、都合をつけやすいのはメリットかな。
23:30開演というのもオンライン演劇ならでは。
上演の時間帯が作中の時になるな、というか、
普通の舞台と違って、昼間に作中が夜の作品をやったら違和感が大きそうな予感。
作品にもよるかもしれないけど。
作中で時間が大きく動く、みたいな作品はあるのかなないのかな。
・稽古中に「カメラを止めるな!リモート大作戦」が公開される。
普通でも潤むところ「あしたになったら」が劇団のお話だったから余計にというか。
「また、現場で」であるように、「また、稽古場で」であり「また、劇場で。」だよなあ。
「あしたになったら」は自分にとってのリモ止めですわ。
などなどなどなど。
これに参加してなかったら、なーんだかなーあ、な日々に拍車がかかっていたろうなあ。
オンライン演劇 という新しい流れがどうなっていくかも興味がありつつ、
劇場での演劇、ライブの「体感」の面白さは替えの効かないものなので、世の中にそれが戻ってくることを願いつつ。
毎度の話ではありますが、座組にとって何かしらのお役に立てたなら幸いです。
座組の皆さんに会える日があるかしらと思いつつ。