舞台『Vanity』の感想をガッツリ書いたよ | すずたかのブログ

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2022年10月26日(水)〜同年同月31日(月)、恵比寿のシアターアルファ東京に於いて舞台『Vanity』が上演されました

全8公演です



葉月智子さんが出演されていた同舞台の感想などを書いていこうと思います



記事内容は以下の目次とおりです

例によってアメブロのアプリだと目次の項目をタップしても各記事に飛べないのでアメブロ公式アプリ非推奨です

右上の「・・・」から「ブラウザで開く🌐」を選びましょう

(公式アプリ非推奨って何だよ…と思いつつ)


今回舞台観に行けなかったけど智子ちゃんどんな役でどんな演技だったのかな?という方は関係ありそうなところだけ読んでね


注意 その1

とても長いです!!

なんと16750字くらいあります

ちょっとした卒論レベルです 

空いてる時間に少しずつ読んだり興味あるとこを読んでね



注意 その2

今回の作品が社会派演劇ということもあり、「批評」を受け入れやすい土壌のフォーマットなのではないかと思うので、ポジティブネガティブどちらも思うことをダラダラと書いています

そういうのが苦手な方はすっ飛ばすなりなんなりしてね


まあ、あくまで素人の「こう感じたよ」って感想ですので気楽に流し読みくらいで読んで頂けるとありがたいです(予防線)


1・舞台の概要、あらすじ


公式サイトの「あらすじ」の記載内容は以下のとおり



主催団体のナカツルブールヴァールトウキョウはこんな団体(公式サイトより)

 ↓


「ブールヴァール劇」は、パリのオペラ広場からレピュブリック広場にかけての大通り(Boulevard・ブールヴァール)に立ち並ぶ劇場で演じられた演劇に由来する言葉で、そこで演じられたものに類する大衆向けの商業娯楽演劇を指す言葉のようです


こちらの解説が詳しかったです

https://kotobank.jp/word/%E3%83%96%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%AB%E5%8A%87-616105



場所を使ってジャンルを示す言葉ですね

ドラマでも「月9」や「朝ドラ」や「大河ドラマ」って言われるだけで大まかなフォーマットや対象視聴者が伝わったりする感じと同じようなもんかな?

演劇だったら下北沢の本多劇場系でやってそう、とか、シアターGロッソでやってそう、とか、そんな感じ?



上のリンクで解説されている言葉と実際に今回観た舞台の種類は多少印象が違う気もしますけど、まあジャンル分けの話は然程重要ではないのでこれくらいで



本作のストーリーは大まかには以下のとおり

アパレルのセカンドラインの余剰在庫管理部門で勤務する主人公「唯」は港区女子もしているが、そちらでは「熟女」扱いされる年齢となってきている。

会社も余剰在庫の引取先がなくて困っていたが、港区おじさん「近藤」に紹介された古着系のベンチャー社長「涼介」に引き取って貰えることとなる

その古着王子は商談の為に訪れた「唯」の会社で、彼女らの会社での処遇を見聞きして彼女らが自主退社に追い込まれる為の環境であると看破して指摘し、待遇改善を勝ち取ることを促す

同僚の「今泉」「千田」は在庫管理方法の改善を提案し、「唯」は人脈をアピールする。「部長」は顧客層の拡大の為のイメージモデルとなるタレントとのコネはあるかと問い、「唯」は港区界隈で知り合った若手人気俳優「宗玄」とのコネクションを示す

「宗玄」と交際していた港区女子仲間「麗美」の悩み等も解決し順風満帆になりそうに見えたが、SDGs名目で途上国へ些少な金額で販売している古着が当該国では必要とされておらず廃棄埋立されて新たな環境問題を引き起こしたり現地の服飾産業にダメージを与えていることを知る

これを強く非難すする「唯」と「涼介」は喧嘩別れのような状態となってしまう

在庫引取りの話もなくなり、「唯」の望んでいたプレス担当への異動もなくなり、また元の無駄とも思える業務を行う「唯」ら

「部長」がポリエステル製品だけを仕分けるよう「唯」らに指示をし、これに納得のいく説明を求める「唯」ら。緊張感の高まったところで「私から説明しましょう」と登場する「涼介」

買取の話が一旦白紙に戻されたのは途上国の環境問題に配慮してポリ製品を建築資材へとリサイクルする会社で買い取るスキームへ変更する為だったのだ

喜び「涼介」に抱きつく「唯」

「ドサクサに紛れてサボるんじゃないよ」と「部長」皆で作業を開始していき、劇終



というのが「唯」だけに注目した主軸となるストーリー

これに群像劇的にそれぞれのキャラクターに関するエピソードが相互に絡み合うように配置され、その中で様々な社会問題が明らかになっていく

という物語




2・全体的な感想


全体としての印象としては、構成やバランスが練られていて、どのような客層でも楽しめるように工夫されているということと、2時間15分と長めであるけれど客の集中力を切らせずに引き込む力があるなということ

後述するように、かなり多くの社会問題に触れているのですが、多くの問題を取り扱うことによってどれか個別の問題をそこまで深く掘り下げずに話を進めることが出来る

「社会派」作品の場合には往々にして作家の思想性が鼻についたり、政治性が強すぎて楽しみにくかったり、浅すぎて見てられなかったり、塩梅がなかなかに難しいところがあると思うのですが、いずれも問題提起程度の触れ方にすることで、その問題を知らなかった客には「そういった問題もあるんだ」と驚きや刺激を与えることが出来るし、既知であるという層にも深く踏み込まないことで鑑賞を阻害しない


メインの北原里英さん青柳尊哉さん初めとして出演している役者さんも皆さん達者で演技も楽しめました


それぞれの役に複数の角度から光を当てることで人物像が立体的になり、また主人公との対比も生まれやすかったのも良かったです




他方、当初「ブラックコメディ」とも聞いていたのですが、殆どブラックでもコメディでもなかったのは最初に観たときには困惑しました

冒頭での「今泉」の白い恋人のお土産のくだりは、後から考えるとクスリと出来る仕掛けになっているのですが、その脚本を書いた本人が後々のシーンとして笑いとしては使っていないので意図的に笑いの要素は控えめにしているのだと感じましたね

「社会派」舞台の要素強め



良く出来た脚本で役者も上手いのですが、「楽しかった〜」という感想になる作品でもないことと、後で述べるような演出のクセもあるので万人に勧めやすい作品ではなかったかも知れません

複数回観た友人とあーだこーだと感想言いながらお酒飲んだりするのには適しているし、私は十分に楽しんだんですが、友人にふらっと来てねとは誘いにくいタイプって感じかな


矛盾するように聞こえるかも知れませんが、どんな客層でも楽しめるようになってるのも事実で、年間3桁回劇場に脚を運ぶ人も、今回初めて劇場で舞台を観るという人も楽しめるようになってたし、社会問題の知識の寡多に関わらず楽しめる作品になってました


このニュアンス、上手く文章で伝わってるかしら


「いい舞台だとは思うんだけど誘いにくいよなー」って友達と話しておりました



この作品のキモとも言える扱っている社会問題の多さ

思い付く範囲で列挙していってみたいと思います

・企業のパワハラ、追い込み退職

・ファストファッションを筆頭にアパレルの大量廃棄

・コロナ禍における各業界の売上低下

・日本人の所得低下

・日本人の途上国に対する無意識の差別

・伝統産業の衰退

・容姿差別

・港区女子、パパ活

・核家族化と老人介護問題

・コロナで補償される業界とそうでない業界

・北方領土

・ロシアウクライナ戦争

・おっさんのセクハラ

・国際結婚と差別

・男性の妄想上の女性像とそれを演じる女性

・人の様々な分断

・SNSの炎上や暴露

・可愛いは正義()

・SDGsによりゴミを押し付けられる途上国

・SDGsにより産業の発展を阻害される途上国

・日米関係

・日本の経済の現状は「先進国」ではない

・それを認められない日本政府

・外国人のオーバーステイと入管での人権侵害

・アメリカにおける貧困と人種差別


めっちゃあるな!!

列挙してみてビックリした笑

他にもありそうだ

これもあるよって人はコメント欄で教えてね



よー詰め込んだもんだ

次々と問題が出てくるから観客は1つの問題で思考に沈んで舞台から集中が離れるってことがないのかな



全体の感想としてはそんな感じ

脚本も演出も誰かと感想言いたくなりました

どなたか酒飲みに行きましょう

こんだけ長い感想ブログ書かせるパワーもありました



3・演技の「向き」とかミザンスとか


本作の固定物の配置はこの写真のとおり


(写真①)

配置図を作るとこんな感じ

(客席から観た印象なので奥行きとかは多分実際と違うと思われます)



バー以外のシーンでは段ボールが並べられることによってバーカウンターは隠されて会社の倉庫等になります


バーのシーンではお店の入り口は上手側に設定されて、入口に近い側にテーブル席が別途作られます

会社のシーンでも作業をする為の机が置かれたりします

(写真②)


(写真③)


(写真④)


こんな感じ

「机」の位置が内側にあるようにも見えるけど、写真④で「今泉」が立ってる位置が上手側ブロック席の通路寄りの席の前くらいなので(C15とかC16の真ん前くらい?)多分だいたいこんな感じ



さて、本作のミザンスの特徴ですが、以下の点が挙げられると思います

1. 横向きに演者が向き合って対峙するシーンが多い(演者が前を向いて演技をするシーンがかなり少ない)

1.5. 演者同士が真正面に相対してセリフを交わすシーンが多い

2. なんなら演者が客席にお尻を向けて演技するのも厭わない

3. ステージの真ん中で演じられるシーンが少ない

4. ソファやバーカウンターの向きの関係で演技の中心軸が上手側の客席方向に傾いている


立ち位置だったり演者の向きだったりはリアリティだったり観やすさだったり役同士の感情や立場の関係性だったり様々な要素の相関で決まってくるのだと思うのですが、今回の演出家の中津留さんは「リアリティ」を重視しているのか上に挙げたような特徴のある演出をしていました


初日にG7の座席に座っていた私とF8だか9に座っていた観劇仲間の共通した感想として「テレビを観ているみたいだった」というものがありました

様々な角度からカメラで映せる映像作品では客席の方向を意識せずに役者を配置出来るのっていうことと

役者の後頭部越しに演技を観るという体験をあまりしないので、本作を観た時に映像作品に近い印象を受けたのかなと思っています


写真②もだいぶ客席にお尻を向けておりますが、もっと思いっきりステージ奥方向に身体を向けているシーンもありましたね


ここら辺は演出家さんのその作品における演出方針だったり作風だったりしますね

特にお尻を向ける場合は感情について役者の表情に引っ張られないで観て欲しいとかもあるのかなと考えながら観ておりました



4の演技の中心軸の話は少し説明が要りますね

感覚的なものになるのですが、客席のどこら辺で観ていると中心で観ていると感じるか、役者さんの演技やエネルギーがどちらに向けられているかということ

図にするとこんな感じ

薄い黄色が主に演者さんが立ってるエリア

水色がどちらに身体を向けているかとか話す相手がどちらにいるかのベクトル

ピンクが全体としてどちらに向いていると感じるかの方向

(全てすずたか主観調べ)


バーカウンターが上手側を向いていることだったり、演者が下手側の手前には殆ど立たないことの影響で全体的に上手側の座席方向へ演技をしているように感じました

前方センター上手側エリアの上手寄りに座っている時には正面から観ているなと感じましたし、上手側サイドエリアに座っている時もあまり横から観ているようには感じませんでしたね

他方、下手側サイドエリアはあまり最前ブロックで観ている感覚がなく、真横から、それこそ舞台袖から観ているような感覚でした



下北沢の本多劇場系の「小劇場B1」なんかは長辺と短辺のある長方形の2方面に客席があるのですが、その短辺の端っこから観た時よりも真横から観てる感じでしたね


色んな物の配置が斜めになるのは会話のシーンでの身体の向き等で便利なので普通のことなのですが、劇場の構造上の偏りがない場合でここまで上手側と下手側で見え方の違うのも珍しい気がしたのでこれはこれで面白い観劇体験でした



目当ての役者の顔が全然見えない席がある演出はそりゃあ好みは別れるし、不満も出るだろうなとは思いました




4・シアターアルファという劇場


シアターアルファ東京は新しい劇場で凄く観やすかったですね

椅子もとても座りやすい

今回の作品は2時間15分あったのですが、それを集中を切らさずに楽しめたのには作品の力や演者の能力も大きいのですがお尻や腰が痛くならなかったというのも少なからずあるのではないかと感じるくらい


初日はG列の席で観たのですが一般的な7列目よりも感覚的にはかなり近く感じます





傾度も適度にあり、また、センターブロックがオケピのように低くなっているのでサイドブロックから観る時に視界を遮らないように出来ているのも面白い構造

(今回A列は使ってなかったけど、それこそオケピみたいに沈んでいるのでどういう視界なのか少し気になります笑)


ステージと客席がかなり近いのも良いところなのですが、これはサイド席についてはかなり角度がつくことも意味するので欠点にもなります

本作の演技が少し上手側へ向いている関係から上手側席ではそこまで感じなかったのですが、下手側席では横から観てる感が強かったです

まあ、それはそれで良いのですが、強く問題が出る状況があって、それは上手側の舞台面(ぶたいっつら)(前方)で演技をしている場合



スピーカーはA列の椅子のないあたり、A0とか-1とかのあたりになるのかな、その辺りの真上にあります

そんなスピーカーゼロずれみたいな席に座っていてもそこから音が出ていると意識せずに観劇が出来るかなり優れた音響環境だと思います

しかし、舞台面で演技をしている場合にはマイクに近くなるので他のシーンよりも音を大きく拾ってしまいます

そうするとどうなるかと言うと水色矢印方向に演技を見ているのに90度の方向からその音が聴こえてくることになります

これはかなり没入を阻害しますね


他のシーンでは気にならないだけに逆にそのシーンでは気になってしまいました


他の劇場だとスピーカー前の席は終始スピーカー方面から音が聴こえてくるので、それに比べればだいぶ良いですし、スピーカーの左右バランスの調整でなんとかなるのかも知れませんが(知識ゼロ)、サイドブロックの座席は舞台袖から観ている感を楽しむ為の座席という印象を受けました



それと、サイドブロック席もセンターブロック席と平行に作られているのですが、下手側ブロックの時には身体を斜めにして上手側の演技を観ることが多かった影響で椅子の良さがあまり発揮出来ませんでしたね笑



などなど細かい不満点はあったのですが、かなり好きな劇場になりました

すっごく観やすい劇場だと思います

駅からも近いし綺麗だし、ハロウィンの飾りが随所に置かれていたり劇場にいて楽しくなります

最前がかなり近いとか様々な要因で後方席でも観やすいのは高得点

駅から近いのって平日夜公演の開演に間に合う人がどれくらいいるかにも関わるし、観劇前後にご飯食べに行くにしてもタイムロスないし色々と助かる(人も誘いやすい)

他の観劇とまわす時にもありがたい

六行会も好きな劇場だけどあそこだと飲み始めるまでに30分とか掛かるもん

今後も観劇するか悩んでる舞台があった時に劇場がシアターアルファだったら「なら、行こうかな」ってなる気がしてる




5・今回のチケットの売り方への改善要望


本作の観劇には概ね満足しているんです。上手側と下手側で舞台全体の見え方だったり、特定の演者の表情が終始見えづらいとかって言うのも飽くまで演出の結果であって、どの程度観客の見え方に配慮するのかと言うのも含めて作品だったり演出や脚本の個性ですからね

長方形の2辺に客席のあるB1劇場だったり、彩の国さいたま芸術劇場のように半円状に客席に囲まれていたり、場合によっては全周を客席に囲まれているステージという演劇もあります

そういった舞台の作りの場合には当然表情の死角も生まれてくるわけです

主人公が客席にお尻を向けている場合も主人公が見ている対象に客席の意識を集中させたりとか色々な演出意図が感じられるわけでそれはそれで良いわけです



ただですね、そういう場合には観客に鑑賞環境の選択の余地を与えて欲しい


下手側ブロックで半分くらい、あとは真ん中ブロック、上手側ブロックは千穐楽のみでしたが、正直同じお金の席とは思えない

下手側は遠く感じますし真横から観てる感が凄い

勿論色んな角度から舞台を観るのは楽しいのですよ

でも、複数回の観劇でそこだけにされるのはしんどい

逆に上手側ブロックは主人公の相手役を演じている青柳尊哉さんの表情が殆ど見えない。ひたすら後頭部を眺めることになる。これは正直流石に可哀想

演出意図としてはわかる。気持ちも身体も話す相手に正対する「王子」、そして経済的に上流にいる彼を基本的に上手側に配置するというのもわかる。でもあまりに見えない笑


これで自分で選んだ座席なら「あー、予想外したかあ笑」だけで済むんですけどね

複数回公演を観て、自分では座席のエリアを選べなくてひたすら推しの後頭部を眺めるのはちょっと・・・


チケットを発売する段階では本読みもしてないしミザンスも付いてないしなんなら台本も出来上がっていなかったり配役も決まってないこともあるかも知れない

でも、誰が演出をつけるかは決まっているわけです

主催はその演出家の演出の仕方が好きで依頼をするわけです。今回であれば演出家は主催側です

であればチケットを売る段階で何らかの配慮が欲しかったです

前方センターとサイドの券種を分けるとか、上手側下手側も別に売るとか

そうすれば客は勝手に座席を選んで買いますから


今回のチケット販売方法の1つにカンフェティがありました

手数料もいつもと同じですね330円です(なお今回は「発券手数料」が330円、普段は「サービス手数料」が110円で「発券手数料」が220円なので厳密には違う)

いや!!カンフェティ使うなら座席選ばせてくれ!!!

多分そうしたら席運わるわるなアンラッキーBOYS &GIRLSの悲劇は生まれない



今回はチケットの販売方法が私が把握しているだけで4ルートあったから色々と難しかったのかも知れないけど・・・


4種類てのは、1番最初に ① 北原里英さんのファンクラブ先行があった。次に一般発売的なタイミングがあって、そこでは ② 役者にメールとかDMして予約する方法(メールやDMでやりとりできるキャストだけかな?)、③ 事前精算でコンビニで入金してすぐに発券が出来る「カンフェティ」、④ 申込だけはネットでして当日精算をする「こりっち」


なんとな〜く体感なのですが、カンフェティにサイドブロックが多く割り振られていたんじゃないかなって感じています

(当日精算より手数料分だけ多く払ってるのに座席が悪いとしたら悲惨過ぎない?)


結果論的にはなるけれど、カンフェティチケットも「チケット引換券」にして統一的な処理をするのがベターだったかも知れませんね

(バランス考えたり出来ますし、申込方法による不平等感も生まれにくいですし)


座席の公平感や運不運の問題という観点もあるのですが、実は今回の公演、カンフェティの味気ないコンビニ発券のチケットだった場合でも受付で言うとちゃんとデザインされた公演チケットを貰えるんですよ

これは嬉しい

とても嬉しかったです

ダメ元で初日に記念に貰えないか聞いてみて良かった


ちなみにフライヤーも受付近くのフライヤー置き場にありました(今気付きましたが舞川みやこさんバージョンですね)


せっかく素敵なチケット作ったんだから皆さんの手元に届けましょう



座席については千穐楽を青柳さんのファンに交換して頂いたり、運営さんに色々とご配慮頂いたので、最終的にはバランス良く観られて不満はあまりなくなったのですが、世の中は私のような図々しい人は少数派だと思いますのでね

(8回の公演の内で当初手元にあったC2が2枚でC4が2枚は厳しい。C2なんて「宗玄」くんに隠れて殆ど五場の「麗美」ちゃん見えない席だし・・ 全部のチケットを当日劇場交換にすればS席なのに見切れ席みたいなの生まれないと思うんですよ〜)



こちらの運営さんは公式サイトによると本作が3作目

1作目はYOUTUBE配信の作品だったようなので、劇場では2作目ですね。前作は劇場がサンモールスタジオ

客席形状的に今回のような問題は生じなかったのではないかと想像します


どこの団体も最初の数回は色んな想定外トラブルが発生してる気がします

まあ、そりゃ役者だったり演出だったりとは違う業務なんだから周りで手伝うんじゃなくて自分がメインでやれば色々出ますわな




6・当日パンフ良かった


コロナ禍以降はフライヤーも配られなくなることも増えた舞台界隈

当日パンフレットもなかったりして、気になった役者さんのことを調べるのも一苦労ということも多い


ですが、今回はとても良い当日パンフレットが配布されておりました


フルカラーのA3両面印刷で半分に折ってA4が4頁になってる当日パンフ

各キャストの写真は稽古場の様子なので数年前に撮影した事務所プロフィール写真が当日パンフに載ってて「これは誰?」となることもない

各キャストの言葉も今後の予定も載ってる

スタッフの名前もちゃんと載せている

QRコードを載せて感想を送れるようにもなっている


とても良いです

あとは演者のSNSのアドレスとか載ってると助かるかな?くらい



紙のチケットもちゃんとあるし、昔はどこも当たり前にやっていたけど最近やらなくなったとこが多いようなことをきちんとやってくれているのは嬉しいですね



7・葉月さん演じる「麗美ちゃん」


葉月智子さん演じる「梶浦麗美」は台本冒頭の登場人物一覧表では「唯の港区女子仲間」と表記されています

登場シーンは五場と十場の2回

(なお、物語全体で十一場だけであり、五場は台本ベースで27頁分ある)


五場では、

港区おじさんの「近藤」、イケメン俳優の「宗玄」と

共に29歳の「唯」を「熟女」扱いするシーン(「唯」の港区女子としての年齢的ポジションを明確にする為の対比対象)

バーに登場した古着王子「涼介」が予想以上のイケメンだったので「唯」らと共に喜ぶシーン

「唯」と「涼介」が上手側で商談をしているシーンで下手側のソファーでイケメン俳優に口説かれてイチャイチャしているシーン

ロシア人女性の客「ナナ」と揉めた「近藤」の機嫌を直す為に「宗玄」から「近藤さん、良かったら今日、麗美ちゃん、お持ち帰りします?」などと扱われるシーン(「港区女子」の扱いを示すシーン)


十場では、前半の

イケメン俳優「宗玄」と付き合っているらしい「麗美」であるが「宗玄」が浮気をしているらしいので暴露をしたいと言う、それを止めたいに「近藤」と「唯」と話しているシーン

「唯」に説得される内に心情を理解してくれる「唯」に心酔し「神様」と呼ぶようになるコメディ的場面ですね



演技の話

バランス取るのが難しそうな役を良い塩梅で好演していたように感じました

観客は基本的には主人公を主軸として物語を追うので、主人公に対して不愉快になるようなことを言ったり明示的潜在的に対立する構造にある相手にはある程度の不快感を持つわけですし、持たせなければならない

しかし、必要以上に嫌われてはならない。

「麗美ちゃん」の最初のシーンは「唯」に対して感覚が古いと言い「熟女」扱いする場面なわけです。もちろんあの場の空気を作っている主因はお金を出している港区おじさんの「近藤」なわけですが、港区おじさんから様々な経済的メリットを得るという面では若い「麗美」は「唯」にとっては強力なライバルでもある

「いそうだな」と思わせつつ少しの反感を抱かせつつ嫌われ過ぎはしない、そんなシーンですよね

共演者からの「お客さんから愛されていた」との評もありますし上手く演じていたと思います


「お持ち帰り」云々のシーンも、客も「麗美ちゃん」も「宗玄」に対して「こいつは何を言い出してるんだ!?」となるところなので、表情でそれを出しつつも、「近藤」にはそうと見られてはいけない

「世間」である「観客」と「港区界隈」のギャップが出ているという面白さのあるシーンで笑いも起きているのだけれど、「世間」側に合わせて「ツッコミ」要素の多い演技をしてしまうとその場の「麗美ちゃん」の立場にはそぐわなくなる

クスクス笑いが起きる程度が丁度良いのかな


十場冒頭のシーンは、浮気された悲しみと怒りの量をそれぞれどうするかでまず印象が変わり、「唯」が浮気されたことに対する理解をちょっと示したら急に「神様」扱いし始めて心酔するというちょっとどういう人物なのか理解しにくいムーブをする。その変な行動が面白く映れば勝ち、「え?こいつなんなの?」となれば駄目。むっず

その後の「いい歳こいて飲み会に来てる飛んだ噛ませ犬だと思ってました」や「馬鹿馬鹿馬鹿。わたしのクソムシ」含めてわりと笑いを取れてた気がする

推しメンすごい

えらい



智子ちゃんの演技の印象としてはそんな感じですね

どうやら稽古は(北原里英さんの千穐楽カテコ挨拶等から察するに)だいぶ大変だったようで、智子ちゃんもSNSに「毎日疲れすぎて肉食べたい」しか書けないくらいに疲れていたみたいですけど、きっと苦労しただけの甲斐はあったんじゃないかなと思います



設定の話

29歳の「港区女子」である「唯」が主人公として存在していて、主人公の「母」は「唯」に常識的な指摘をしてくれる親としての存在なだけではなくて、若い時には藍染の会社の三男がアメリカに行くのを賛成していたが現在は「お金に目が眩んだだけだったのよ、わたしたち」と後悔している。他方で「麗美」は若い港区女子で今現在お金の為に様々なものを売り渡しているような状況である

つまり、この三者は「唯」の現在過去未来をそれぞれ象徴している存在なわけです

「母」のシーンがラスト前に挿入されることで親子の会話に単なるお説教でなくて母の後悔という厚みが加わっていてそれは良いなと思うのですが問題は「麗美ちゃん」

「将来自分のお店持つために、貯金してるんで」(麗美)とのセリフがあったり、「麗美ちゃんのお店のママさんはね、政治家から聞いた……」(近藤)というセリフがあって、客としては「え!?港区女子って理解でいたけどプロの夜のお仕事のホステスさんだったの?銀座とかのクラブの??」となります

思い返してみると五場での衣装も「港区女子」の格好(東京カレンダーに出てきそうな女)ではなくてホステスのドレスっぽい格好をしていた

舞台始まる前のインスタでも髪の毛明るいままで良いと言われたと書いてあった

そっかー、ホステスさんだったかー

ここはお金必要な理由を起業とかMBA取得の留学(今どんくらいいるか知らないけど)とか何か他の理由にしてして「港区女子」な設定は堅持しておいた方が対比が明確になったんじゃないかなーと思いましたね

科学実験と同じで条件は揃えておいた方が比較はしやすい。スタートは同じ港区女子でも何らかの違いで考え方が異なることによってあったかも知れないifルートとしての「過去」のルートとなる

十場序盤の「麗美ちゃん」のシーンは全体の中での緩急を付ける要素とかではあるけれども少し唐突な印象は受けました

ま、唐突だからこそ笑いが起きていたのかも知れないし対比構造もあまりクッキリさせたくなかったのかも知れませんけど


役の設定についてはそんな感じの印象



頑張ってました

色んな人に観て欲しかったな




8・酒席での感想談義


舞台初日を観て私や友人が観てもった共通の感想の1つが「いや、ブラックでもコメディでもないんじゃね?」でした。本作についての発表がされた時にカンフェティの記事には「現代日本社会の歪みや欺瞞、矛盾を題材として入念な取材をもとに描くブラックコメディ」って買いてあったんですよ

でも、予想していたよりもブラックでもコメディでもない


一例を挙げると(ブログの最初の方でも書いたけど)

序盤で「今泉」が会社の面々への実家に帰ったお土産として持ってくる「白い恋人」は彼の実家が北海道にあることを示すことで後のシーンでの祖父が北方領土出身ということに繋がって、家族にロシア人との結婚を反対されるということの伏線になっているわけですが、「白い恋人、らぶ」というセリフはお菓子の白い恋人を好きなだけではなく、実際に肌の白い恋人が好きであるという意味も込められているセリフだと気付くようになってます

(観劇後の飲み会ではそのセリフの構造に気付いてない人もいた。何気ないシーンですもんね)

笑いに繋げるならば「唯」に「白い恋人が好きってそういうこと!?」って叫ばせるとか「白い恋人…」と呟かせるとかをして序盤のセリフに再度光を当てる方がわかりやすいのですが、敢えてそれをしない

面白要素として仕込んでおきながら、全体としてはそこには注目させず笑いの要素は減らしていくというのが脚本としても演出としても方針であるとわかる

そりゃあコメディ要素少なめと感じるわけです



本作がコメディ要素少なめなのはわかった!

じゃあ、俺らで勝手に適当にコメディ要素増やしていったらどうなるか考えようぜ!!と酒席で酔いにまかせて色々と考えて遊びました🍻🍻🍻


五場の「麗美」ちゃんの「お持ち帰り」のシーンでの「え!?」のところで二度見させるとかだったりのリアクションを大きめにして笑ってよい作品だよーってメッセージを伝えるとかですかねー🍻🍻なんて話しながら出てきたアイデアの1つが十場の冒頭の「麗美」ちゃんが暴露したがっているのを止めようとする「唯」と「近藤」のシーン

ここでバーの奥の下手側のテーブル席のあたりにメガネとかで軽く変装した「宗玄」くんを配置しよう計画

(「宗玄」くん登場シーン1回しかないのもかわいそうだし)

さすがに暴露の件が心配で覗きに来た設定にして、上手側の会話の流れで一喜一憂させちゃう。頭抱えさせたり、シーって秘密にしてくれってポーズしたり、いやいやいやと手を振ったり、ガッツポーズしたり、そして多分最後には下手側にも更に1人「唯」に感謝の祈りを捧げる信者が出来上がる


実際には、じゃあ、バーの奥に置いた宗玄くんを王子が来る前にどんなタイミングでハケさせるの?とかあるのだけど酔っ払いの遊びなので細かいことは気にしない


「あそこのシーンこうしたらどうなるかね?」「いや、元のままのほうがいいでしょ」「あのシーンの人数増やしたくね?減らしたくね?」「立ち位置変わったら印象どういう風に変わるかね?」

舞台を観て思い付いたことを観劇仲間と侃侃諤諤するのも楽しいものです

観る人が違えば感じ方も人それぞれ

本当は他の役者さんのファンの方のお話も聞きたいものです


今回は日曜の公演も月曜の千穐楽も昼公演だけだったから時間的な余裕もあるしSNSで緩く募集でもすれば良かったな




9・役者さん皆さんとても良かった件


役者さんは皆さん達者で安心して観劇出来ました



① 「青嶋 唯」29歳アパレル会社勤務、セカンドラインの余剰在庫管理部署、港区女子

主演の 北原 里英 さん

素晴らしい主演でしたね。ご自身がこれまで演じた『幕末純情伝』の主演の時より多いというセリフ量なのに、今回観ていてこちらが気付くようなミスも殆どないのも地味に凄いことなんじゃないかと思ってます

多彩な表情がとても魅力的でした。いったい何種類の表情の引き出しを持っている方なんだろうと思いながら観ていました

1番好きなシーンは「今泉」が業務改善案を部長に伝えられたことを喜ぶシーンの嬉し泣きをしそうな表情の場面

最近観た色んな舞台の中でも屈指の好きの表情でした

また劇場で観たい女優さんですね


② 「三枝 涼介」36歳 古着買取仲介の新興企業社長、「古着王子」あるいは単に「王子」

私が付けたアダ名は「正論王子」TPOとか考えずに相手にド正面から正論で殴りかかるタイプ

そりゃあイケメン社長でも36歳独身だわって役

青柳 尊哉 さん

ピシッとした佇まいで劇中で語られいない生育歴とか出身校とかが簡単に想像出来る説得力のある役者さん

とても格好良かった

「王子」が相手に話し掛けていて熱が入ってきて気持ちが前のめりになる状況で、顔だけ少し前に出して猫背気味になるシーンと、身体全体が斜め前に傾いているシーンがあって使い分けていた

ファンの方の感想を読んでいると普段は変わった役が多いぽい?どんななんだ、気になる


③ 「片岡 梨華」47歳 「部長」唯らの所属する部署の部長 アパレル会社の中でセカンドラインの「VG」(Virtual Growing)を立ち上げた

会社のお荷物社員達を自主退社に追い込む係でもある

原 真善美 さん

迫力をどういう方向性で出すかとか、3バカ社員に対して心の中ではどう思っているか等をどの程度察させるかなど難しそうな役でした

声を荒げるタイプの怖さを出すことになったのは本作で「パワハラ」も扱っていることを明確にする演出意図だったのですかね

個人的には公演日程後半の「今泉」らに対する優しさが透けて見える演技が好みでした

週末にちTikTOkライブで競馬予想をしている意外な一面のある女優さん


④ 「今泉 肇」42歳 「唯」の部署の同僚、主任 同期や年下も課長になったのにまだ主任な人 ロシア人との婚約を解消した人

つけたアダ名は「ロシアスキー」

越前屋 由隆 さん

戦争の影響で婚約解消になるわ会社では退職に追い込まれかけてるわで波瀾万丈な人

指先に現れる表情まで毎公演再現性が高くて安定感をもたらしていた気がする

自分の所属する部署が自主退職に追い込む為の部署だと知らされた時の驚きとショックで世界がグルグルしちゃっているように呆然と立ち尽くす姿の演技が好きでした


⑤ 「千田 美由紀」24歳 「唯」の部署の同僚「ちだちゃん」語尾が「っス!」一人称は「あーし」 元ヤンかな?笑

佐藤 絵里佳 さん

舞台『013』以来のお久しぶりの共演のえりかさん

本人が「王子と呼ばないで」と言ってるのにキレて「王子だかなんだか知らないっすけど」と食ってかかる理不尽さよ笑

1番若いけれど1番部署の本質に気付いている役

背が高くて目を初めとして顔のパーツ強めなので足し算引き算色々考えたんだろうなと思った

オフ芝居(陰芝居)も良かったです


⑥ 「青嶋 佳苗」56歳 「唯」の母 元藍染の会社勤務で今は老人ホームに勤め始めて「唯」と同居している

実はバーのマスターがアメリカに行く前には浅からぬ関係であった

秋本 奈緒美 さん

あの秋本奈緒美さん、めちゃめちゃ上手い

バーのマスターとのシーンのラストの「生きてて良かった」が良すぎて、そこで「劇終」ってなっちゃってもなんか納得しちゃいそうなくらい

秋本さんの演技見るだけでチケット代の大部分は回収した気分

酔っ払ってるシーンもとても楽しかった


⑦ 「名波 絢香」29歳 「唯」の幼馴染 弁護士 「ナナ」と「今泉」の婚約不履行事件及び「コフィー」の入管法違反事件の代理人 「唯」に顔で負けてるからと学生時代は勉強を頑張った

橘 未佐子 さん

舞川みやこさんがご病気で降板しての急遽の代役

本職はそういう事件処理の仕方はしないだろうなあと思うシーンだらえにも関わらず「ああ、こういう先生いるなあ」って感じた 弁護士の役で違和感が少ないのは個人的には珍しいです

港区おじさんの「近藤」がU25を女性扱いして、それ以上を熟女扱いする中で、大学を出てロースクール出てそれから司法試験ってことで24歳でまだ受験資格を得ただけというシーンで港区女子の歪さを浮き彫りにする役どころでもある(ロー制度の方がいびつな気がするのは気にしない)


⑧ 「近藤 政宗」 42歳 港区おじさん 会社経営者 ロシアの戦争の煽りで外タレのライブが2本消えてシャツやパーカーのグッズで4000万吹っ飛んだ

個人的につけたアダ名は「東京カレンダー」

田邉 淳一 さん

会社が4本の赤を出しても、狙ってる「麗美」ちゃんを「宗玄」に取られてもなんだかんだで元気に生きてるおじさん

「麗美」ちゃんがイケメン俳優に口説かれてイチャついているのを横で眺めてるしか出来ない立場に何故かとても親近感を覚えます、ふしぎ!!

個人的に好きなシーンは「コフィー」さんがガーナが引き取らされた古着がそのまま埋立地に廃棄せざるを得ない話を始めた時の苦虫を噛み潰したような表情の演技 おじさんは色んな理不尽を飲み込んで頑張ってるのだ


⑨ 「梶浦 麗美」23歳 「港区女子仲間」と台本には書かれているが「ママ」のいるクラブ的な店で働いているので夜職である。銀座かな?六本木かな?

我らが 葉月 智子 さん

港区女子かと思ったらちょっと違ったでござる

舞台全体が笑い少なめにチューニングされている中でいずれの登場場面でも笑いの起きることを期待されるシーンを任されている そしてちゃんと笑いが起きてた

舞台の種類や演出の方向性そして役柄とこれまでにないものに挑戦をした今回、新しくファンになった方々が今回の舞台の葉月さんを見られて良かったと言っているのが彼女の挑戦が成功している証左

変わり続ける者だけが変わらずにいられるのだ


⑩ 「霧島 宗玄」24歳 10代から20代さらに上の世代にも人気上昇中の注目の若手イケメン俳優 AVが大好き

天川 義輝  さん

舞台の端っこで「近藤」らと飲んだり「麗美」ちゃんを口説いたりイチャついたりする役 登場するのは五場のみ ここでの出会いがキッカケで「唯」の社内の立場を救うことになる

「近藤」が絡んだ「ナナ」がロシア人だと判明した時の「あちゃあ」の言い方と表情が軽薄そうで良い

オフ芝居で「麗美」ちゃんを口説くのも毎日少しずつパターンを変えていたのも良い

見てたよ!!<◉> <◉> ジー


⑪ 「安斎 耕平」52歳 バーのマスター 「母」が勤めていた藍染の会社の三男坊 新しい販路を求めてアメリカに旅立つも行方不明になっていたが実は10年くらい前に帰国してバーをやっていた

友澤 晃一 さん

いつもは脚本や演出をされている方

ツイートによると脚本演出家として77本の作品に関わってきたけれど本格的な役者は2作品目とのこと、つまり出演本数で言えば今回の座組の中で1番キャリアが少ないということに なんとなんとである

言われてみると佇まいや所作はとても雰囲気があるのにセリフが不安定であった

それだけ多くの作品に関わっている方でも言うのとやるのでは大違いてことなんですね

役者さん凄い

(そして演出家も傍から言うのとやるのが大違いなのはわかっててブログを書いている←)


⑫ 「川辺 亜紀」 27歳 バーの店員 実はマスターと良い仲

渡部 美幸 さん

バーのシーンは多いので板の上にいる時間は長いけれどもセリフ自体はかなり少ない役

感情表現はほぼほぼ身体の動きや視線の動かし方など

ちゃんと伝わってきましたよ


⑬ 「遠藤 ナナ」「ダーシャ」 22歳 バーのカウンターで1人で飲んでいる客 ロシア人 「今泉」の婚約者

福島 愛 さん

実際の彼女は19歳の未成年

バーで飲んだ経験もないだろうし、片言の日本語を話すロシア人と話す機会もこれまでの人生でなかったんじゃなかろうか

他方、客席は多くの客はバーで飲んだこともあるしカタコトのロシア人含めた外国人と話したこともあると思われるのでリアリティに対するハードルが高くなっちゃうという意味で演じるの難しそうだなって思ったけれど演じられていたと思う

あとカテコで見たらめっちゃ肌白かった

これは白い恋人だわ


⑭ 「コフィ・オウス」 41歳 ガーナ人 英会話学校勤務バーでウオッカトニックを飲んでいる 実家は裁縫工場だが先進国から国に大量の服が送りつけられている為に従業員も解雇し、彼も出稼ぎに日本に来た オーバーステイ中

村上 隆文 さん

ちゃんとアフリカ人に見える

体幹の確りとした真っ直ぐした立ち方だったり、感謝の際の動き等も見える要因なのだが、他にもそうと感じさせる色々な要素があるんだと思う




以上!!

めちゃ長くなった

全部読んでくれた方

本当にありがとう

一部でも読んでくれた方

本当にありがとう

頑張って書いたので読んだよとかイイねとか反応あると(今後のモチベーション的に)助かります←