貸したお金とアイドルの青春 | すずたかのブログ

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アイドル大好きおじさんのブログでしたが推しがアイドルから舞台女優になったので舞台大好きおじさんのブログとなりました
基本的に長文

「生誕やら何やらで今お金ないんだろ?5万円貸すよ」
「気にすんな俺とお前の仲だろ?」
「返す時期?決めないでいいだろ。俺とお前の仲じゃないか」

2日後
「あ、こないだの5万円、今返して」

さて、問題です
5万円を借りたヲタクさんはすぐにお金を返さなければならないでしょうか?



答えは返さなければならない
すぐ返せって話しなんですよね



いつ返すか(「確定期限」)が決まっていればその日が来たら返そうね
ってのが民法412条1項
2か月後に返すって決めてた場合なら
「こないだの5万円、今返して」
に対して
「いや、2か月後に返すって決めたじゃん」
って返すのを拒絶できるってお話ね

返すタイミング決めてない時どうしよっかってのを定めてるのが民法412条3項
借りた人がいつ返せばいいか決められたら永遠に返さなくてもよくなっちゃうし、貸した人が返せっていったタイミングでいいよね
て感じ
(厳密にはお金の貸し借りだけについての法律じゃないけどそこはおいとく)


返す時期が決まってないものは返せって言われたら即返す

なんでこんな話しを急にしだしたかと言うと、最近応援していたアイドルグループのリーダーが急に辞めるって話題が続いたから
青春を返さなきゃねって

ロッカジャポニカのリーダー「あみぽん」こと内山あみちゃんは、同グループ史上最大の規模の講演である中野サンプラザでのライブ(今年4月29日)の僅か6日前である4月23日に脱退を発表
結局、ロッカジャポニカは活動終了
続けることを選んだ内藤るなちゃん、高井千帆ちゃん、平瀬美里ちゃんは7月15日の evil a live で別グループとして再始動することとなります

はちみつロケットのリーダー雨宮かのんちゃんは、初Zeppライブ(2019年4月6日)を行った1ヶ月後の5月3日のワンマン(Zepp後のライブとしては狭すぎる箱)で急遽卒業を発表
つい先日の6月8日に卒業ライブを行いました
メジャーデビューから僅か1年ちょっとでの卒業でした


あみぽんもかのんちゃんもどちらも単なるリーダーというのことに留まらず、まさにグループの象徴と言える存在でした
ロッカジャポニカの現場の空気感を表現する「タコ感」はあみぽん抜きには生まれなかったでしょうし、はちみつロケットは雨宮かのんが絶対エースでセンターでリーダーとして存在するからこそ他に個性的なメンバーを配置出来たようなところがありました

グループの存在の基礎とも言えるアイドルでした

その2人が同じような時期に辞める

正直どちらもなんでこのタイミングなんだよって思わないではないですし
続けるメンバーや残されたファンには大きなダメージが残っちゃうよなとは思います

でも、他方でどちらも辞める本人サイドから見てみると
誠実に向き合って、メンバーのこと、ファンのこと、運営のこと
悩みに悩んで、それでもやむにやまれぬ決断であったことがブログから伝わってきます

あみぽんもかのんちゃんもこれまでグループをとても大事にしてきたことはわかっていますから、それでもこのタイミングで辞めなければならなかったのは本当に仕方のないことだったのでしょう

アイドルはとても過酷な部分がある仕事でしょうし
一度気持ちが途絶えてから続けるのは難しいのでしょうね


で、金返せの話しに戻ります
全人格が問われるようなところのある「アイドル」
アイドルのファンは(運営も)アイドル本人の青春や人生を分けてもらってるようなところがあるなと以前から思っていて
(ファンもお金や時間や心という人生を推しにわけてるとは思うけどその量を自由に出来るという点で本質的に違う)
アイドル本人の意に反して青春や人生を奪うようなことがあってはならない
「あと○年はお前の青春や人生は返さないよ」
とかあっちゃダメでしょ

だから
アイドルから「青春や人生をアイドル以外に使いたい」と言われたら
分けてもらうのを諦めなきゃいけない

とは言っても
アイドルのライブはめちゃめちゃ楽しいし
アイドルの現場での幸せな気持ちはとても素晴らしいもので
ファンにとってもはそれが失われた時のダメージは計り知れないものもあります

でも、借りたお金とパラレルに考えると
いつ返さなきゃいけなくなるかわからないお金を前提として生活しちゃダメってことなんでしょうね
返すことになった時は生活が少し苦しくなるかもだけど一応はいつでも返せるようにしておかなきゃいけない

アイドルのヲタクとしては
古くから言われるように
「会える時に会っておけ」って話しだし
その時その時を全力で楽しむしかないんでしょうね

しんどいね
でも、幸せな時間を楽しもうね


てか、そもそもアイドルだけじゃなくって
普通に労働者は雇用期間が定まっていなければいつだって辞められますし(民法627条1項)
雇用期間が定まっている場合であっても働き始めてから1年経っていればいつでも退職出来ますからね!!!(労働基準法137条)
(退職の手続きは調べてね)
退職の自由は、職業選択の自由とか奴隷的拘束の禁止という憲法上保障されている人権からの帰結ですからね!!!


どこから聞き付けたのか私が酔っぱらって喋ったのか、まあ、最近はたいして隠してもいませんが、私の前職を考慮して、辞めたいアイドルさんに関する相談的なことをされることがあります
辞めたいのに辞めさせてもらえないと
で、契約書とか見せてもらうと、まともに契約書のレベルにすら達してないような書面で、法律上無効な条項だらけだったりする
そんなのに縛られてすごいストレスを受けていたり、人生進めないのは本当にかわいそう

労働関係だと初回無料で相談受けてる弁護士は結構いますし
個人的に連絡くれれば紹介しますよー


て感じで最近思ったことをつらつらと書いてみました