新年を向かえ | 極真・柴田の「言いたいことは言う、ブログ!」

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でも、気を使って言いたいことなんか言ってませんけど…

 昨年は痛ましい事件や事故がたくさんあった。 
 特に「いじめ」による自殺者が多く、多くの子供たちの心が一体どの様に育ってきているのだろうかと大変心配してる。
 私が小学5年の時に通っていた空手の道場で当時の先生から聞かされ、一番良く覚えている言葉は、「降りかかる火の粉は払わねばならぬ。」だった。

 空手の稽古をし、精神と肉体を鍛え、いざという時のために、普段抜くことはない刀をいつでも使えるように研いでおかなければならない。そして、いざという時、身に降りかかる火の粉を払いのけられるだけの「力」を身に付ける必要がある。そんなふうに教えられた。これは極真の道場でも同じだった。今思うに、これは空手道場としてのあり方を説いた言葉だと理解してる。

 空手の稽古をし、礼儀や礼節、正しい挨拶や立振舞を身に付けることも大切だ。一生懸命稽古すれば必ず身に付く。そういった指導もしていきたい。しかし、「力」も付けなければならないのだ。それが出来ないなら、一体何のための 「空手」 だというのだろう。

 残念ながら志半ばにして、途中で止めていく子供たちがたくさんいる。
 「本当に止めるの? 今、止めていいの? もし、いじめられたら何を頼るの? もう一歩踏み込めば気持ちも身体も強くなるのに、 本当にいいの?」そう言ってやりたい子たちがたくさんいる。
 世の中には「降りかかる火の粉」は数多くある。 そしてそれは、こちらがいくら避けようとしても降りかかってくる場合があるのだ。 真面目に生活していてもその生活を脅かす要因は今の時代には多すぎる。 青信号を確認して渡っていても飲酒運転の車が突っ込んでくるかもしれない。 オレオレ詐欺の電話が掛かってくるかも知れない。

 高だか所詮は空手道場、しかし、されど空手道場と言いたい。この極真空手の道場で身体を鍛え、精神を鍛え、物の見方や考え方、イザと言う時の心構えを学んでいただきたいと思ってる。 そして、そういったところまで踏み込んで指導させていただきたいと考えている。
 昨年以上に頑張るので、今年も宜しく。           押忍