私は常々、食生活に玄米菜食を取り入れることを

推進していますが、

決して肉を食べてはいけない

ということではありません。

 

 

あらゆる食材が手に入りやすくなった現代、

ガンや肥満などの様々な病気を予防するため、

動物性食品の食べ過ぎに注意してほしいという

アドバイスです。

 

 

そもそも、私が玄米菜食に興味を持ったのは、

40年前の東京での修業当時、

明治時代にドイツから来日した医師のことを

知ったのがキッカケでした。

 

 

その医師は、1876年に日本から招かれ、

東京大学で医学を教えていた

エルヴィン・フォン・ベルツです。

 

エルヴィン・フォン・ベルツ(Wikipedeiaより)

 

 

彼は、人力車の車夫の体力に驚いたということが

記録に残されています。

 

 

東京から日光へ移動するのに、

馬の場合は、途中で馬を6回取り替えて

14時間かかったのに対し、

車夫は同じ距離をたった一人で

14時間半で走りました。

 

 

このことに驚いたベルツは、

車夫の食事を調べました。

 

 

その結果、

ドイツ式栄養学とはかけ離れた食事をしていたので、

ベルツは、栄養学に従った肉などの動物性食品を

車夫に食べてもらいました。

 

 

ドイツ式栄養学に従った食事を摂った車夫は、

3日で疲れて走れなくなりました。

 

 

そして、元の野菜中心の食事に戻すと、

また元気に走れるようになったとのことです。

 

 

この実験によって、

肉を食べない穀物菜食の方が体力がつくということが

立証されました。

 

 

農耕民族の日本人もですが、

穀物菜食で進化してきた人間の体は、

構造上動物性食品を分解する消化酵素は多く持たないため、

動物性食品は、体内では有効に使われていないのです。

 

 

肉を食べすぎると、

逆に元気が出なくなるということでしょうか。

 

 

自然食研究所では、健康を考えた食生活や

食の安全についての講演を承っております。