お客様から胸焼けが頻繁に起きるとの相談がありました。
胸焼けが続く、喉がヒリヒリする、胃から酸っぱいものがこみ上げてくるなどの症状を感じたら、「胃食道逆流症」になっているかもしれません。
「胃食道逆流症」は。胃液や胃の内容物が食道への逆流によっておこる病気です。もともと欧米人に多く、日本人には少ない病気といわれていましたが、食の欧米化が進む現代は高齢者だけでなく、若い世代の人が発症するケースが増えていて、ここ20年間で患者数が増加しています。
口から入った食べ物は、食道、胃へと流れ、胃の中で胃酸分泌によって食べ物が消化されます。胃酸は強い酸ですが、これを中和する物質が胃の粘膜から分泌されているので、胃壁が傷つかないような仕組みになっています。
しかし、食道にはこのような働きがないために、胃酸が逆流すると胸焼けや胸がつかえる、酸っぱいものがこみ上げてくる、粘膜に炎症が起きるなどの症状を感じるようになります。ひどくなると、心臓病のような胸痛を訴えたり、喘息のような咳が続く人もいます。
胃食道逆流症を放っていると、繰り返し胃酸が逆流することで食道が傷つけられて出血することがあり、他には物が食べられなくなる、集中力が散漫になるなど重症化する恐れもあるので、早い対策が必要になります。
この病気の原因は、食道と胃の境目にある下部食道括約筋の緩みによるもの、または胃酸の出過ぎによるによるものといわれています。
高たんぱく・高脂肪な食事は、消化のために胃酸の分泌を多く必要とします。胃酸が多いほど括約筋が緩んだ時に逆流する胃酸の量も多くなるので、胃食道逆流症の症状を感じやすいのです。
また、甘い食べ物や飲み物の摂りすぎは、胃腸の働きや括約筋を
緩めると私は考えます。
普段から食べすぎや夜食などの不規則な食事をしている人も要注意です。欧米型の食事が続いている人や過食の傾向にある人は、食事を私がすすめている玄米菜食を取り入れること、低カロリー・低たんぱく質の食事にすること、また食事の時間は就寝の3時間前までに済ませるようにすると改善が期待できます。
その他、番茶に梅干しを入れて飲むようにすることやあぶった昆布をよく噛んで食べるようにするのも効果的です。梅干は、自然塩を使って3年以上長期熟成させたものをおすすめします。
私がすすめている玄米菜食について詳しく知りたい人は、当研究所ホームページ内「血液の質を高めるシェフ佐藤の玄米菜食」をご覧ください。
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