腎臓は、血液の浄化という大事な働きをしています。腎臓では、血液中の老廃物や不要物がろ過され、余分な水分とともに尿として体外に排出されます。



体内でエネルギーとして使われたたんぱくの残りカスが尿素窒素です。血液中に含まれる尿素窒素(BUN)の値を測定することで、腎機能が正常に機能しているか判断できます。基準値は、8.0~20.0mg/dlですが、性別や年齢によって差があります。女性よりも男性の方が10~20%高く、加齢と共に増加します。



通常、尿素窒素は、腎臓でろ過されて尿中へ排出されますが、腎臓の働きが低下すると、ろ過しきれない分が血液の中に残ります。このことから、尿素窒素の数値が高くなるほど、腎臓の機能が低下していることになります。むくみ、急性や慢性の腎不全、尿路結石、尿路の腫瘍などの疾患があると、溜まった尿中の尿素窒素が血液に逆流して高値になります。



その他、尿素窒素が高値になる原因として、感染症、ガン、糖尿病、甲状腺機能亢進症、消化管出血など尿素窒素が過剰につくられる疾患の可能性が挙げられます。40mg/dlを超えたら腎不全が考えられ、100mg/dl以上であれば尿毒症の恐れがあります。低値の場合は、肝不全など肝機能の低下、普段の尿が異常に多い人は尿崩症 (にょうほうしょう)の可能性があります。

 
















とろろ昆布をのせた玄米雑穀ご飯、ふのりの味噌汁、大根と人参のそぼろ煮、椎茸の蒸し焼き。玄米菜食は、体調不良の時でも身体に有効な食事です。



 

タンパク質を摂りすぎると腎臓でろ過しきれないため、腎臓に負担がかかり、尿素窒素の値が上昇します。食事で改善していくには、まず玄米雑穀ご飯を主食にし、副菜は野菜、海藻中心の料理、漬物少々、味噌汁にすることで低たんぱく・低カロリーを心がけます。



主食を玄米雑穀ご飯にすることで、身体に必要なタンパク質・脂肪・ブドウ糖などほとんどの栄養素を補うことができます。



そして、動植物性タンパク質(動物性食品、乳製品、豆類、味噌・醤油以外の大豆製品等)や脂肪は控えるようにします。植物性タンパク質でも、豆腐や納豆、豆乳など味噌・醤油以外の大豆製品や豆そのものは高たんぱくなので要注意。その他、パンや麺類、菓子類など麦を使った食品も控えるようにしなければなりません。






調理には、味の素をはじめとした化学調味料や食品添加物は使わず、無添加の味噌や醤油を選ぶこと。また、インスタント食品などの加工食品は摂らないようにすることもおすすめしたいです。



食事療法を実践するには、調味料や食材の選び方、調理法を知ることが第一です。当研究所では、無料でアドバイスしておりますので、ご連絡の上来店していただければと思います。