お早うございます謎ぞぉ

先程朝日放送ラジオを聞いていて、身につまされるニュースが飛び込んで来ました。
奈良県でお年寄りを車ではねて死亡させ道路運転過失致死傷罪を求刑されていた四十代の加害者に対し
奈良地方裁判所は一審にて“無罪”の判決を下した、とのことです。
「人一人を死なせておいて何故無罪?!!」 となる場面ですが
実はこの男性は目に障害があり、被害者の姿を
『人とは認識出来ず、やがて視界から消えてしまった』
が為にそれとは知らずにはねてしまったとの事でした。
事故後に診断された加害者の病名は
【網膜色素変性症】。
本人がそう認識していないウチに段々と視野狭窄が進行してしまう事もあるという病気。
──はい。
私と同じ病名です。
この病気…本人の自覚・無自覚に関わらず
現行の運転免許更新の手続きの際に発見・発覚される事はまず稀なことと言ってよいでしょう。私自身もそれを実感する処はあります。
免許の申請や更新手続きを経験なさった方ならご存知でしょうが、試験場で目を検査される時に測るのは
“視力”よく行って
“深視力(立体視)”
といった値であって、所謂視野、視界の広さはあまり問題とはされていないような現状であったりします。
加害者の更新時の視力は1.0に達していたそうで本人は決して無免許運転ではなかった。ですが…。
本当に忌々しいと思うのは、視野狭窄は知らず知らずのウチに進行していくという点。
若い頃に出来た事が段々と出来なく見えなくなってゆくのも、蟻が堤を崩すが如く徐々に静かに…なのです。
だから気付けない。
誤解を承知で申しますが…
途中で病に気付けたのならば実はある面でまだ幸いと言え、
気付かないまま何らかの事故や怪我に見舞われる、
あまつさえ他者へ迷惑を被らせるに及んでしまう場合もことと次第によっては充分に考えられる訳です。今回の奈良の事故はまさにそんな不幸なケースだったと私は考えております。

我が家に一枚だけある、私と我が最後の愛車とのツーショット写真。
奥さんの次くらい(笑)に大事な私の宝物……納車翌日にバイク屋の大将が店の前で撮ってくれたモノです。
とある日TVゲームをしていてどうにも目がしょぼしょぼするなぁと感じ、これはいよいよ眼鏡が要るようになってきたのかなぁ? などと思って眼科へと赴き…
病名を宣告されたのがこの新車を購入して暫く後のことでした。
“俺ってそんな病気なんかなぁ~?!!”
というのが当時の正直な感想だったのを覚えています。
まさか自分がそんな病を持っているだなんて想像の範囲外で、この病気の名前すら全く知りませんでした。
所謂“鳥目”夜盲症の自覚だけはあったんですがヘッドライトさえ点けていれば運転に支障は殆どなかったですし
“ちょっと他人と違う体質”位にしか捉えていなかったんですよね、眼科に行く前までは。
現在は──白杖を撞いていないと人にぶつかりそうで、独りでは恐くて混み合った街中を歩けません (逆に言えば杖さえあれば何処まででも歩けます!笑)。
自転車位は漕ぎたい処なんですが私有地でもない限り他人様に迷惑ですよねぇ。
二人乗り用自転車……ヤッターマンに於けるドロンジョ様逃走用の“アレ”みたいなの……があればエンジン役でいいから乗せて貰いたいなぁと、私半ば本気で思っておる次第です。
──最後に些か不謹慎な締めとなりました。
関係各位列びにこれを読んで不快な気分を促された方には深く陳謝致します。
皆様どうぞご安全に! それではまた。
謎ぞぉ
