「娘ちゃん、あのね…」
夕食を囲みながら、旦那と私で娘にゆっくりと話をする。
「ママのお腹にはね、こーんな小っちゃな赤ちゃんがいるんだよ」
2ミリ程の幅を、親指と人差し指で作って娘に見せて、小ささを表現した。
聞いた娘は
「やったー!」
と両手を上げて喜んでくれた。
この日は朝から検診で、娘を保育園に送ったのち、産婦人科へと向かった。
予約より少し早く病院に滑り込み
待ち時間が短くなりますようにと思いながら
待合室でスマホをいじる。
Wi-Fiが飛んでる病院で、快適だ。
産まれたばかりの赤子とママが、ペコリと頭を下げて退院していく。
少しでも寝てね、とママさんに心で声を掛ける。
1人目の産後の退院の時は、とにかくお股が痛くて、取り外して歩きたかったなぁとか、腰が痛くてなぁとか、眠かったなぁとか、色々思い出した。
というのもここは、1人目の時と同じ産院だからだ。
色々考えてると、ぽっとさ〜んと呼ばれ、診察室に入る。
内診をする。
右上の画面に、エコー画像が映り
いるか?とドキドキしながら命の黒い袋を探す。
黒い袋と、その中にピコピコ点滅している命が映った。
「2ミリほどですね」
先生がお腹の子のサイズを教えてくれ
自分も親指と人差し指で幅2ミリ程を作ってみて
思わず「小さいなぁ」と呟いた。
現時点2ミリの兄弟の存在を娘は喜んでくれた。
年上も年下も大好きな娘は
仲良くなったお友達を「家に連れて帰りたい」と泣き「ママ、○○ちゃん、産んでよ〜」と泣きながら訴えることがある。
「○○ちゃんには○○ちゃんの帰るお家があるんよ」と話し、ヨシヨシとなだめた事も何度かある。
そんな娘にとって
年下の子が我が家にやってくる事は嬉しいようであった。
「ミルクをあげて、抱っこをこうやってするね」
ミルクをあげる仕草と抱っこの仕草を見せて
ニカッと笑う娘がたくましく
よーし母ちゃんも頑張ってお腹で育てるから待っててね、と力こぶを作ってみせた。
現在、5週目。
まだまだ、先は長いぞぅ。
私は私の時間を過ごし、好きを諦めずに、生活していく。