【部活両立現役合格専門塾】 文武修身塾

世界史専門塾 9-ronicle@文武修身塾

 

【公式HP】

http://www.yu-hikai.com/geneki

 

【文武修身塾公式ブログ】

http://www.yu-hikai.com/category/bunbu

 

【AO・推薦入試小論文専門指導塾 潜龍舎】

http://www.yu-hikai.com/ao

 

【県立浦和高校受験専門塾 雄飛会】

http://www.yu-hikai.com/daihyou

 

【雄飛教育グループ公式HP】

http://www.yu-hikai.com/

 

【部活両立GMARCH合格戦略構築相談】

実施中!

 

LINEからお気軽にお問い合わせください。

友だち追加

 

【世界史専門塾9-ronicleに関するお問い合わせ】

kajiya.kensuke.1217@gmail.com

 

合格体験記はこちらです!!!

 

センター満点の男!英雄水島!!!

https://ameblo.jp/syuushinjuku/entry-12358629236.html

 

早稲田3勝!「元世界史嫌い」の橋本!!!

https://ameblo.jp/syuushinjuku/entry-12362166942.html

 

 

前回ブログはこちら↓

 

ベスト16決まる!世界史を知ってりゃ見方も変わる!W杯からみる「国民統合」の歴史

 

【W杯】世界史を知ってりゃ見方も変わる!クロアチア代表のPK戦に学ぶ。【本日準々決勝】

Episode1 2018年7月2日、ニジニーノブゴロドにて。
 
デンマークとの壮絶なPK戦を制し、20年ぶりにベスト8に駒を進めたクロアチア代表!壮絶といえば本当に壮絶だった。両キーパー合わせて5本のPKを止めるし、延長戦のクロアチア主将モドリッチがPKを阻止されたことも含めると、6/11本の神セービングを見届けることに。
 
しかし、思いを馳せたのは神セーブに対してだけじゃない。梶谷はハンパないPK戦に対し、大いに絶叫しながらも、このPK戦から1990年大会の記憶が蘇ったのだ。(ちなみに梶谷は1991年生まれなんだけどね。)
 
それは、クロアチアの旧体制のユーゴスラヴィアに関する記憶だ。
 
 
Episode2 1990年イタリアW杯、準々決勝、ユーゴスラヴィアvsアルゼンチン。
 
ユーゴズラビアとアルゼンチンとの試合は、記憶に残る試合の一つとして現在でも語られているぐらいに有名だね。
 
ちなみに、当時このチームを率いたのが日本でもお馴染みのオシムさんだ。
そしてアルゼンチンには、あのマラドーナがいた。
 
 
 
この試合の途中で、選手一人が退場し、ユーゴスラビアは試合の大半を10人で戦うことを余儀なくされたが、それでもこの試合は延長を含めて0-0のスコアレスドローに終わり、PK戦に突入。

 

 

しかし、あろうことか、このときPKを蹴ることを申し出たのはたったの2人!!しかも、PKを蹴りたくなくて、試合中にスパイク脱ぐ選手も現れた。結局、申し出た2人以外の3人がPKを外して、ユーゴスラヴィアは敗れた。
 
 
失敗したら国内の民族主義者によって殺されるかもしれない。」そんな思いがあったのだろう。
やはりナショナルチームがうまく機能するためには、国内の政治状況が大事なわけだ。
 
 
日本代表では2010年南アフリカ大会で、駒ちゃんがPK外していたけど、殺伐とした雰囲気は一切なかったし、むしろそれで有名になったPUMAのCMまで出る始末だったよね。日本は非常に穏やかな国だね。
 
 
それに比べて、ユーゴスラヴィアよ。はっきり言って、PKを蹴りたくない選手が続出するのは異常事態だ。当時何があったのだろうか。そして、ユーゴスラヴィアってどんな国だったんだろうか。
 
 
 
 
Episode3 「1から7までの国」
 
1つの連邦国家(ユーゴスラヴィア連邦人民共和国)、2つの文字(アルファベット、キリル文字)、3つの宗教(ロシア正教、カトリック、イスラーム教)、4つの言葉(スロベニア語、クロアチア語、マケドニア語、アルバニア語)、5つの民族(セルビア人、クロアチア人、スロベニア人、ムスリム、アルバニア人)6つの共和国、(スロヴェニア、クロアチア、セルビア、モンテネグロ、マケドニア、ボスニア・ヘルツェゴヴィナ)7つの国境
 
かつてのユーゴスラヴィアはいわゆる「モザイク国家」だった。モザイクのように様々な民族や宗教が入り乱れ、紛争が絶え間なかった。ちなみにユーゴスラビアというのは「南スラブ人の土地」という意味。みんなスラブ人だ。しかし、みんな同じスラブ人なんだけど、信条や言語が違うがゆえに、「同質性」を互いに見いだせなかった。もっと大げさに言うと、ユーゴスラビアという国はあるんだけど、「ユーゴスラビア人」っていうのは、存在しなかった。
 
1990年のイタリア大会では、連邦内の民族主義者たちにとっては、ユーゴスラビア代表を応援するよりも、自分と同じ民族の選手が活躍を期待しているわけです。同じチームの他民族選手よりも自民族の選手が活躍すればよいと。ピッチ上で、味方同士で代理戦争をしてるような心地だ。
 
だからPKなんて蹴りたくない。PKを外したら民族主義者に何と言われるか分からない。帰国したら、殺されるかもしれない。
 
 
Episode4 1991年 クロアチアの独立
 
 
話をクロアチアに戻そう。
 
クロアチア人は他の民族同様スラブ人でありますが、オーストリアに支配されていた歴史が長く、例外的にカトリックを信奉するスラブ人集団。(基本的にスラブ人はロシア正教を信奉する場合が多い。)だからお隣のセルビア人とは本当に気が合わなっかた。だから91年に連邦からの分離を宣言。しかし、連邦からの分離後も、クロアチア国内には多くのセルビア人が残留していた。
 
 
結果として、「クロアチア人」による国民統合を推進する民族集団と、「クロアチア人」による統治を断固拒否する民族集団が誕生するわけです。

 

クロアチア国内における「セルビア人問題」は長期に渡った。1991年~1995年にかけて、5年間もクロアチア人とセルビア人はお互いを憎み合い、命を奪い合った。最終的にはアメリカの容認で武力での解決がなされ、事実上のクロアチア人による国民国家が誕生。

 

 

セルビア人との遺恨は今でも残っているだろう。

 
 
Episode5 「ストーリー」を共有する「モドリッチ世代」
 
今大会快進撃を続ける、クロアチア代表は、中心選手の名から、「モドリッチ世代」と呼ばれているが、彼らのほとんどは、90年代の内戦の渦中に幼少期を過ごしたそうだ。
 
 
中には家族を殺された選手もいるだろう。逆にセルビア人からは未だに敵対視されているかもしれない。
 
 
しかし、どんな形であれ、彼らは国民国家が建設される過程を経験したのは間違いない。そしてメンバーの多くは、国民国家誕生の「ストーリー」を共有している。旧体制下のユーゴスラヴィアとは好対照だ。執念のPK戦を見てもそうだ。PK戦から逃げていた選手はもちろん誰もいなかった。
 
クロアチア代表は、「東欧のブラジル」とも呼ばれているが、ブラジルのような華麗なプレイで魅了するチームという印象も確かにある。しかし、全員でハードワークを行えるところに本当のチームの良さがあると、個人的には思っている。全員で同じ方向を向いている「ナショナル」なチームがクロアチアなのだ!
 
 
本日準々決勝!開催国ロシアと激突!クロアチアのチームワークから目を離すな!
 
 
補足 入試で問われるクロアチア史
 
① クロアチアはカトリックを受容した!
② ユーゴスラビアの偉大な指導者ティトーはクロアチア人!
③ ティトーが死ぬまではセルビア人とギリギリ仲良くできた!
④ 1980年のティトーの死から民族主義運動が再燃!
⑤ 2013年にEUに加盟、旧ユーゴ勢からはスロヴェニアに次いで2番目!
 
補足 1990年イタリア大会
① ユーゴスラビアとしては最後の大会!
② ソ連としても最後の大会!
③ チェコ・スロヴァキアとしても最後の大会!
④ 西ドイツ・東ドイツとしても最後の大会!
⑤ 前年の1989年は東欧革命!
⑥ 東欧の共産主義体制が倒れまくった!
 

【部活両立現役合格専門塾】 文武修身塾

最新ブログ記事はこちらへ

【文武修身流:01(ゼロイチ)古文】講座

http://www.yu-hikai.com/bunbu/2682.html

【模試】河合マーク模試/河合記述模試/復習ポイント解説会【復習】

http://www.yu-hikai.com/bunbu/2612.html

【模試】河合マーク模試/河合記述模試/復習ポイント解説会【復習】②

http://www.yu-hikai.com/bunbu/2632.html

 

【公式HP】

http://www.yu-hikai.com/geneki

 

【文武修身塾公式ブログ】

http://www.yu-hikai.com/category/bunbu

 

【AO・推薦入試小論文専門指導塾 潜龍舎】

http://www.yu-hikai.com/ao

 

【県立浦和高校受験専門塾 雄飛会】

http://www.yu-hikai.com/daihyou

 

【雄飛教育グループ公式HP】

http://www.yu-hikai.com/

 

【部活両立GMARCH合格戦略構築相談】

実施中!

 

LINEからお気軽にお問い合わせください。

友だち追加