もし、この極秘研究が公表されていれば・・
仮想敵国の真正面?に位置する日本海側に、原発を林立させることもなかっただろう。
原発は格好の標的、たった一発で日本壊滅!愚か過ぎる「潜在的核抑止力論」

原発の危うさを知った多くの国民の反対に遭い、地震大国・日本に、54基もの大規模自爆装置?原発が建設されることも、

40年を過ぎた老朽原発・福島第一原発も、東日本大震災前に稼働を終了し、福島原発事故も起こさずに済んだかも知れない。

設計寿命「40年」が60年に延長(日刊ゲンダイ)福島第1原発の1号機 お墨付き”はNHKでおなじみの東大・関村教授

国が隠した「「2つの“マル秘”原発事故試算」=存立危機事態

福島原発事故は〝人災〟 国は責任の重さ、直視せよ


 中日新聞 2022年3月24日 15時32分
「反原発」恐れ隠蔽 全電源喪失試算、福島で生かされず

【軍事攻撃による原発の放射能被害を予測していた外務省の報告書。水素爆発した福島第一原発事故は地震と津波が引き金とはいえ、報告書が指摘していた「全電源喪失」の危機がシナリオ通りに再現された。30年も前から原発の潜在的な危険性を知りながら、反原発運動の広がりを恐れて公表を控えた外務省。原発推進を掲げた当時の国策の下で、都合の悪い情報をひた隠しにする官僚の隠蔽(いんぺい)体質が浮かび上がる。】
一部抜粋

 中日新聞 2022年3月24日 15時20分
被ばく死は最悪1.8万人 原発攻撃被害84年に極秘研究
【国内の原発が戦争やテロなどで攻撃を受けた場合の被害予測を、外務省が1984(昭和59)年、極秘に研究していたことが分かった。原子炉格納容器が破壊され、大量の放射性物質が漏れ出した場合、最悪のシナリオとして急性被ばくで1万8千人が亡くなり、原発の約86キロ圏が居住不能になると試算していた。研究では東京電力福島第一原発事故と同じ全電源喪失も想定していたが、反原発運動が広がることを懸念し公表されなかった。

 81年にイスラエル軍がイラクの原子力施設を空爆したことを受け、外務省国際連合局軍縮課が外郭団体の日本国際問題研究所(東京)に研究委託。成果は「原子炉施設に対する攻撃の影響に関する一考察」と題した63ページの報告書にまとめられ、本紙が情報公開を通じてコピーを入手した。

 報告書は出力100万キロワット級の原発が攻撃されたと仮定。原発の場所は特定せず、(1)送電線や発電所内の非常用発電機がすべて破壊され、すべての電源を失う(2)原子炉格納容器が爆撃され、電気系統と冷却機能を失う(3)格納容器内部の原子炉が直接破壊され、高濃度な放射性物質を含む核燃料棒などが飛散する-の3つのシナリオで検証した。
 このうち、具体的な被害が示されたのは(2)の格納容器破壊のみ。当時、米国立研究所が米原子力規制委員会(NRC)に提出した最新の研究論文を参考に、日本の原発周辺人口を考慮して試算した。

 それによると、緊急避難しない場合、放射性物質が都市部など人口密集地に飛来する最悪のケースでは1万8千人が急性被ばくで死亡。ただ、被害は風向きや天候で大きく変わるとして、平均では3600人の死亡になると試算した。5時間以内に避難した場合は最悪8200人、平均830人が亡くなるという。急性死亡が現れる範囲について、報告書は「15~25キロを超えることはない」と記述している。

 長期的影響としては、放射性物質セシウムなどで土壌汚染が深刻化すると指摘。農業や居住など土地利用が制限される地域は原発から最大で86・9キロ、平均で30・6キロにまで及ぶとしている。

 最も被害が大きい(3)の原子炉破壊については「さらに過酷な事態になる恐れは大きいが、詳しい分析は容易ではない」と紹介。福島原発事故と同じ(1)の全電源喪失では、実際に起きた水素爆発の可能性に触れ「被害が拡大する危険性がある」と指摘しており、報告書が公表されていれば、事故の未然防止や住民避難に役立った可能性がある。

 80年代は、70年代の2度にわたる石油危機を受け、国は原発建設を積極的に推進。国内の原発16基が運転を始めた。軍事攻撃が想定とはいえ、原子炉に重大な損害が生じれば深刻な被害が及ぶとのシナリオは世論の不安を呼び、国の原子力政策に水を差す可能性があった。報告書にも「反原発運動などへの影響」などと、神経をとがらせていたことをうかがわせる記述がある。

 原子力資料情報室の伴英幸・共同代表は報告書の存在を「知らなかった」とした上で「反対運動を理由にした非公開ならとても納得できない。テロの脅威が高まる中、原発のリスクを国民にもっと知らせるべきだ」と話している。

公表する理由がない

 外務省軍備管理軍縮課の話 報告書は保存されているが、作成部数や配布先など詳しい経緯は分からない。今後、公表の予定はない。積極的に公表する理由がない。】