最低気温が氷点下にもならない北海道・札幌、冬の寒さは まだ序の口。
それで、新型コロナ第3波の襲来に右往左往。
寒さが本格化する、12月になったら、いったいどうなっているのだろうか?
共同通信
札幌限定でコロナ警戒度引き上げ 外出・往来の自粛要請も、北海道

【北海道は17日、新型コロナウイルスの急速な感染拡大で医療体制が逼迫しつつあるため、道独自の5段階の警戒度を札幌市限定で「4」に事実上引き上げると対策本部会議で決めた。密閉空間での会合など感染リスクを避けられない場合、不要不急の外出や、道内の他地域との往来を自粛するよう要請する。】
時事ドットコム 2020年11月16日17時29分
札幌、不要不急の外出自粛要請へ 医療体制は「憂慮事態」―北海道知事
【北海道は16日、札幌市の繁華街ススキノを中心とした新型コロナウイルス感染者急増を受け、札幌市民に対し、不要不急の外出自粛を要請する方向で検討に入った。同市と道内他地域との不要不急の往来自粛も求める。いずれも感染リスクを回避できない場合に限る。詳細を詰め、17日にも決定する。
客遠のき「年越せない」 新型コロナ感染拡大の札幌ススキノ
札幌市の秋元克広市長との緊急会談後、鈴木直道知事が明らかにした。鈴木氏は記者団に「厳しい医療提供体制となっており、大変憂慮すべき事態だ」と強調。「11月中にしっかり抑え込む」と述べた。
道内の感染者は10月に再び急増。11月5日以降は連日3桁で高止まりしており、15日までの4日間は連続で200人を超えた。12日には、札幌市医師会の松家治道会長が会見し「市内の入院病床は非常に逼迫(ひっぱく)している。この状況があと1週間続くと、医療崩壊につながるのではないか」と警鐘を鳴らしていた。
北海道独自の5段階の警戒ステージは、札幌市のみ現在の「3」から「4」相当の扱いとする方向。今後、政府に対し、需要喚起策「Go To トラベル」を利用する場合には、感染対策の徹底を注意喚起するよう求める方針だ。】
感染対策online 2020.11.17
新型コロナ 第3波 北海道の現状
【執筆しているのが11月14日であるので、掲載された時には状況が変わっている可能性があることをご了承ください。北海道・札幌市は、第3波真只中で、原則として自宅療養をしないということでしたが、ホテル入所が困難になってきました。
本日、高度脱水の自宅療養中の患者さんが当院に入院しましたが、このような例も増えてきました。各病院では新規入院を何とか受け入れていますが、そろそろ限界です。残念ながら歓楽街でのクラスターが絶えることがなく、陽性者の広がりとともに高齢者施設へ飛び火する悪循環となっています。
感染は札幌から地方へと広がり、地方の病院や高齢者施設への感染対策支援も必要です(一部を除いて、どの施設も必死に対応してくださっています)。当院も含めて、病院職員・教員・学生の感染、もしくは、濃厚接触が発生し、大学・病院機能を維持することも厳しい状況です。
また、当院の高度救命救急センターなどでは重症の感染者を治療しており、コロナ以外での救急搬送が円滑ではなくなってきました(相当に危機的です)。
検査については、当院と各保健所(札幌以外)は限界近くまで頑張っており、結果報告も可能な限り迅速です。さらに、当院は大量の検体を処理するために、11月13日から自動化機器による抗原定量検査を開始しました。
保健所からの検体も大歓迎なのですが、手続きに(なぜか)相当な時間を要しています。4~5月の混乱時期が過ぎて、比較的落ち着いた時期があったのに次の流行に備えることができず、以前と同じ混乱を生じています。
実際に患者さんを診療し、満点ではなくても実施可能な感染対策をし、臨床検査に専門性を有している、事件は現場で起きていることを理解している専門家の先生方には、是非、劇的な特効薬を示していただきたいと切に願っています(まぁ、あったら、とっくに飛びついているわけで、地道にクラスターや濃厚接触者対策を行い、鎮火させていくしかないのでしょうね)。
(著者:札幌医科大学医学部感染制御・臨床検査医学講座 教授 髙橋 聡)】
毎日新聞 2020年11月14日
新型コロナ 全道に拡大、5000人突破 古家JCHO北海道病院長に聞く /北海道
【道内の感染急拡大を臨床現場はどう見ているか。道の第2種感染症指定医療機関であるJCHO北海道病院(札幌市豊平区)の古家乾(ふるやけん)院長に聞いた。【聞き手・清水健二】
病床増「焼け石に水」
第3波のピークはまだ見えず、11月末~12月上旬ごろまでは増えるのではないか。欧米を見ると、流行の波は繰り返されるほど高くなる。道や市は入院病床などの「受け皿」を増やしているが、焼け石に水。供給(感染者)を減らさないと保健所や病院の態勢は早晩崩壊する。
札幌市は無症状の感染者の自宅療養を認める方針に切り替えたが、その人たちが不安などから体調を崩した場合、タクシーは使いづらく、夜間は救急車を呼ぶことになるだろう。病院はその対応にも追われる。かといって、ホテルでの宿泊療養もマンパワー不足ですぐには増やせない。入院病床をさらに増やすには一般病棟などを減らさねばならず、実際に感染症病棟を使う結核患者の行き場探しが難しくなってきている。】
それで、新型コロナ第3波の襲来に右往左往。
寒さが本格化する、12月になったら、いったいどうなっているのだろうか?
北海道内の新型コロナ感染急拡大を、臨床現場はどう見ているか。札幌のJCHO北海道病院長にうかがうと「病床を増やしても。感染を止めないと焼け石に水」と直球の答えでした。GoToトラベル継続に対し「人の命を守ってこその経済」と疑問を呈します。
— 毎日新聞北海道報道部 (@hoku_mai) November 14, 2020
https://t.co/xbQmAYF9XU#新型コロナ#北海道 pic.twitter.com/FEomfPkF5R
共同通信
札幌限定でコロナ警戒度引き上げ 外出・往来の自粛要請も、北海道

【北海道は17日、新型コロナウイルスの急速な感染拡大で医療体制が逼迫しつつあるため、道独自の5段階の警戒度を札幌市限定で「4」に事実上引き上げると対策本部会議で決めた。密閉空間での会合など感染リスクを避けられない場合、不要不急の外出や、道内の他地域との往来を自粛するよう要請する。】
時事ドットコム 2020年11月16日17時29分
札幌、不要不急の外出自粛要請へ 医療体制は「憂慮事態」―北海道知事
【北海道は16日、札幌市の繁華街ススキノを中心とした新型コロナウイルス感染者急増を受け、札幌市民に対し、不要不急の外出自粛を要請する方向で検討に入った。同市と道内他地域との不要不急の往来自粛も求める。いずれも感染リスクを回避できない場合に限る。詳細を詰め、17日にも決定する。
客遠のき「年越せない」 新型コロナ感染拡大の札幌ススキノ
札幌市の秋元克広市長との緊急会談後、鈴木直道知事が明らかにした。鈴木氏は記者団に「厳しい医療提供体制となっており、大変憂慮すべき事態だ」と強調。「11月中にしっかり抑え込む」と述べた。
道内の感染者は10月に再び急増。11月5日以降は連日3桁で高止まりしており、15日までの4日間は連続で200人を超えた。12日には、札幌市医師会の松家治道会長が会見し「市内の入院病床は非常に逼迫(ひっぱく)している。この状況があと1週間続くと、医療崩壊につながるのではないか」と警鐘を鳴らしていた。
北海道独自の5段階の警戒ステージは、札幌市のみ現在の「3」から「4」相当の扱いとする方向。今後、政府に対し、需要喚起策「Go To トラベル」を利用する場合には、感染対策の徹底を注意喚起するよう求める方針だ。】
感染対策online 2020.11.17
新型コロナ 第3波 北海道の現状
【執筆しているのが11月14日であるので、掲載された時には状況が変わっている可能性があることをご了承ください。北海道・札幌市は、第3波真只中で、原則として自宅療養をしないということでしたが、ホテル入所が困難になってきました。
本日、高度脱水の自宅療養中の患者さんが当院に入院しましたが、このような例も増えてきました。各病院では新規入院を何とか受け入れていますが、そろそろ限界です。残念ながら歓楽街でのクラスターが絶えることがなく、陽性者の広がりとともに高齢者施設へ飛び火する悪循環となっています。
感染は札幌から地方へと広がり、地方の病院や高齢者施設への感染対策支援も必要です(一部を除いて、どの施設も必死に対応してくださっています)。当院も含めて、病院職員・教員・学生の感染、もしくは、濃厚接触が発生し、大学・病院機能を維持することも厳しい状況です。
また、当院の高度救命救急センターなどでは重症の感染者を治療しており、コロナ以外での救急搬送が円滑ではなくなってきました(相当に危機的です)。
検査については、当院と各保健所(札幌以外)は限界近くまで頑張っており、結果報告も可能な限り迅速です。さらに、当院は大量の検体を処理するために、11月13日から自動化機器による抗原定量検査を開始しました。
保健所からの検体も大歓迎なのですが、手続きに(なぜか)相当な時間を要しています。4~5月の混乱時期が過ぎて、比較的落ち着いた時期があったのに次の流行に備えることができず、以前と同じ混乱を生じています。
実際に患者さんを診療し、満点ではなくても実施可能な感染対策をし、臨床検査に専門性を有している、事件は現場で起きていることを理解している専門家の先生方には、是非、劇的な特効薬を示していただきたいと切に願っています(まぁ、あったら、とっくに飛びついているわけで、地道にクラスターや濃厚接触者対策を行い、鎮火させていくしかないのでしょうね)。
(著者:札幌医科大学医学部感染制御・臨床検査医学講座 教授 髙橋 聡)】
毎日新聞 2020年11月14日
新型コロナ 全道に拡大、5000人突破 古家JCHO北海道病院長に聞く /北海道
【道内の感染急拡大を臨床現場はどう見ているか。道の第2種感染症指定医療機関であるJCHO北海道病院(札幌市豊平区)の古家乾(ふるやけん)院長に聞いた。【聞き手・清水健二】
病床増「焼け石に水」
第3波のピークはまだ見えず、11月末~12月上旬ごろまでは増えるのではないか。欧米を見ると、流行の波は繰り返されるほど高くなる。道や市は入院病床などの「受け皿」を増やしているが、焼け石に水。供給(感染者)を減らさないと保健所や病院の態勢は早晩崩壊する。
札幌市は無症状の感染者の自宅療養を認める方針に切り替えたが、その人たちが不安などから体調を崩した場合、タクシーは使いづらく、夜間は救急車を呼ぶことになるだろう。病院はその対応にも追われる。かといって、ホテルでの宿泊療養もマンパワー不足ですぐには増やせない。入院病床をさらに増やすには一般病棟などを減らさねばならず、実際に感染症病棟を使う結核患者の行き場探しが難しくなってきている。】