早朝、わずか30分間 九州南部「50年に一度」の大雨
だからと言って、ダムを守るための緊急放流で、下流域を危険に晒していい筈がない。

球磨川上流の市房ダム、緊急放流を中止? 11:10 流入量567 放出量580 だが・

ダムの水は利水権で守られ、事前放流できる水量は限られている。
しかも、もし事前放流して空振りなら、その分の補償問題が生じる。

しかし、ダムが下流域を襲う凶器と化せば・・
中国・三峡ダムに「ブラックスワン」が迫る──決壊はあり得るのか

では、どうすれば、利水権を侵害することなく、ダムも下流域の安全も守れるだろうか?
素人なりに考えてみた。

◎ 緊急放流のため、地下に副水路を造り、直接 海や遊水地に流す。
◎ 大雨で増えた分を、巨大なスポンジ?吸水ポリマーに吸わせ、貯水量を調節する。
◎ 大雨で増えた分を、電力で揚水池に汲み上げ、貯水量が下がった後に揚水発電する。

馬鹿げた案ですが・・

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 Yahoo!ニュース・京都新聞 7/6(月) 11:06配信
水害対策でダムの「事前放流」広がる 降雨予測外れる「空振り」懸念も

【大雨に備え、ダムの水位をあらかじめ下げて貯水できる容量を増やす「事前放流」の動きが全国に広まっている。京都・滋賀では19カ所のダムが対象で、浸水被害に悩まされてきた下流域の住民から歓迎の声も上がる。一方で、放流を判断する根拠となる降雨予測は難しく、農業用など治水向けではないダムをどのように有効活用するかという課題も残っている。

 日吉ダム(京都府南丹市)から桂川を下って約5キロにある同市園部町船岡の集落。西日本豪雨が発生した2018年7月6日、民家のそばを流れる川の水位が堤防の高さぎりぎりまで迫り、住民は近くの元小学校へ避難した。

 ダムは数日前から降り出した大雨に伴って水位が上昇し、ダム湖への流入量と同じ量を緊急に放流する「異常洪水時防災操作」を初めて実施した。非常用ゲートを開放し、放流量は通常の6倍の最大毎秒907トンに達した。住民の男性(68)は「自宅と川の水位が同じくらいの高さとなり、水が迫って来るのでないかと危機感があった」と振り返る。

 今年5月末、日吉ダムを含む淀川水系の利水関係者や自治体などが治水協定を交わし、ダム近辺で大雨が予測される場合、事前放流が可能になった。日吉ダムでは、最大1千万立方メートルを1日半前から放流し、ダム湖の水位を下げられるようにした。

 ダムを管理する水資源機構の担当者は「洪水前にダム湖の空き容量ができる分、避難する時間を確保できる」と話す。下流域の浸水被害の軽減も見込め、男性は「水害自体はなくならないだろうが、一歩前進した」と期待する。

 昨年の台風19号では各地で緊急放流が相次いだ。西日本豪雨でも愛媛県のダムが緊急放流し、下流域に浸水被害が発生したことは記憶に新しい。政府は既存ダムの有効活用を打ち出し、事前放流の運用を促している。今月上旬までに全国99水系で事前放流に向けた協定が結ばれ、京都府では淀川水系の4カ所、由良川水系の5カ所、滋賀県では淀川水系の10カ所のダムで取り組むことになった。

 ただ、農業用や水力発電用など用途が特化され、治水機能を有していないダムがある。治水と別の用途を併用する多目的ダムは洪水時に活用できる貯水容量が建設時に決まっており、事前放流で貯水容量を増やすには他の用途向けから転用するか、ダムの構造を見直す必要がある。

 京都府が管理する由良川水系の大野ダム(南丹市)では、昨年の実証実験で水位低下に伴いダムの設備が破損する可能性があることが判明。急きょ改修が必要になった。府河川課の担当者は「事前放流は即座に実施できるわけではない。まずダムごとの検証が必要」と難しさを語る。

 各ダム関係者からは事前放流の実施後、降雨予測が外れる「空振り」を恐れる声が上がる。水位が回復せず農業用水などに影響する懸念があるからだ。複数のダム管理者は「運用に当たってはその都度、難しい判断を迫られる」と口をそろえる。】