1998年に健全な状態で操業を停止した東海原発だが、原子炉解体開始は17年後の今も未定。

 原子炉解体のシミュレーション用に、3年を費やし解体ロボットを開発したが、
4基ある熱交換器の内、撤去作業が完了したのは、まだ1基。
 
 東海原発廃炉で発生する低レベル放射性廃棄物は、およそ2万7000トン、
内、『レベル2』と、使用済みの制御棒など最も汚染度が高い『レベル1』の廃棄物の処分場所は未定。
※ 東海原発、廃炉5年先送り 廃棄物の処分場も未定

 さらに、使用済み核燃料など高レベル廃棄物の処分場は、未定というより、
地震大国・日本に適地が存在するかどうか・・
※ 「原発のトイレ」:無策の日本と準備万端のフィンランド
   核のごみ捨て場*候補地相当数?? 国、非科学的根拠で地方に押し付け??
 
 安全に運転を終えた、規模の小さな東海原発さえ、17年経っても遅々として進まない“原発廃炉”。
※ 健全な東海原発さえ廃炉先送り:福島原発は廃炉も不可能?収束100年先?

 23基がメルトダウンした福島原発の廃炉が40年?はあまりに甘い見通し。
石棺で覆うだけのチェルノブイリを見れば、百年後・千年後でも不可能??
※ 29年目のチェルノブイリ:廃炉は未定、巨大マトリョーシカで
  「チェルノブイリの真相 ~ある科学者の告白~」

 廃炉の先進国?イギリスでも、何の問題も無く、1989年に運転停止し廃炉作業に入った
バークレー原発でさえ、原子炉解体は 線量の下がる60年後、2075年から・・
1NHK・ドキュメンタリーWAVE「原子力“バックエンド”最前線 ~イギリスから福島へ~
1989年に運転停止し廃炉作業に入っているバークレー原発では、核燃料を抜き取った後の原子炉を巨大な建造物で覆い、24時間体制で厳重警備、入り口には、「CLOSED UNTIL 2074」と書かれている。


 RKBニュースより
“原発廃炉”東海村の現場では…
【●滝井記者
「こちらの建物が、現在、廃止措置が進められている東海発電所の原子炉建屋になります」2001年から、国内で初めてとなる廃止措置が進められています。

廃止措置とは、原発をすべて解体撤去し、さら地の状態に戻す作業で、東海発電所の場合、25年かかると想定されています。

●東海発電所・米澤弘幸廃止措置室長
「2号(熱交換器)は遠隔でやったということで、初期トラブル等があって、3年ぐらいかかっているんですけど」

熱交換器の撤去自体は作業員で行えますが、東海発電所では、あえて遠隔操作で解体するロボットを開発しました。

最も放射能で汚染された原子炉区域を安全に解体するという最大の難関に向け、いわばシミュレーションが行われているのです。

「最大の目的は、最終的に原子炉本体を撤去する時には遠隔(作業)しかないんで、その遠隔のノウハウを取得するために」

そして、もう1つの大きな課題が、大量の放射性廃棄物の処分です。

●滝井記者
「『レベル3』と呼ばれる放射能濃度の極めて低い廃棄物は、この地に埋設されます。しかし、『レベル2』、そして、比較的レベルの高い『レベル1』の廃棄物は、まだ処分場所は決まっていません」

東海発電所の廃止措置で発生する低レベル放射性廃棄物は、およそ2万7000トンに上ります。

放射能の濃度によって3段階に分けられ、原子炉から出る使用済みの制御棒など最も汚染度が高い「レベル1」の廃棄物は、地下50メートル以上の深さにコンクリートの建造物を造り、埋設しなくてはなりません。

しかし、その処分場所は、いまだに決まっていないのです。

●会見する東海発電所・近江正副所長
「放射能廃棄物の取り扱いとか、工事を安全に進めていくとか、こういったノウハウを私どもの会社の知見としてですね、今後、各電力会社が進めていく廃止措置の計画に生かしてもらえるように、我々としても、各電力会社さんと協力して進めていきたいと考えております」

原発の廃炉をめぐっては、さらに、使用済み核燃料など高レベル廃棄物の処分場も決まっていません。

安全性の確保や処分場問題など道筋は不透明なまま、原発廃炉の時代を迎えています。】一部抜粋