沈み行く巨艦・原子力ムラから次々と撤退する米国企業、しがみ付く東芝、三菱、日立。

 経営が傾いたウェスチングハウスから解体し売り出された原子炉部門は英国燃料会社に・・
重荷を背負い経営が行き詰まった英国燃料会社が投げ出した米WHを、大方の予想の3倍で買収したのが不正経理問題で揺れる名門・東芝。
※ 【東芝】不正経理の闇(2) ~原発メーカーの経営危機~

 そして、米WHが手がける「サウス・テキサス・プロジェクト」で巨額損失をめぐる係争が起こり、
最後のパートナーCB&Iは子会社売却という形で撤退、その買収費用はなんと275億円。

 東芝は、「係争してきたプロジェクトのコスト超過分負担問題の解決につながる」?
「放射能除染ビジネスへの進出拡大を支え、管理や環境関連のサービス拡充につながる」?
と脳天気に喜んでいるが・・

 巨額損失を出した「サウス・テキサス・プロジェクト」に未練たらたらの東芝、
公認会計士の高田直芳氏は、「不適切会計問題」の動機はここにあると指摘している。
※ 東芝問題 ~彼らの動機はどこにあったのか~

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 ブルームバーグより
東芝傘下の米WH:米CB&Iの原発建設子会社を買収へ
【(ブルームバーグ):東芝 の原子力事業子会社、米ウェスチングハウス・エレクトリック(WH)は米エンジニアリング会社CB&I の原発建設・関連総合サービス事業の買収で合意した。

CB&Iのウェブサイトに27日掲載された合意条件によると、WHはCB&I子会社のCB&Iストーン・アンド・ウェブスター を2億2900万ドル(約275億円)で買収する。一部機器の引き渡しと、米国での2件のプロジェクトの完了が前提となる。

今回の売却によりCB&Iは大規模な原子力プロジェクトから撤退することになり、同社とWHが電力会社サザン やスキャナ との間で係争してきたプロジェクトのコスト超過分負担問題の解決につながる。

CB&Iは今回の案件に伴う税引き後費用として約10億-12億ドル(約1200億-約1450億円)を見込んでいる。WHはジョージア州にあるサザンのボーグル原発とサウスカロライナー州にあるスキャナのVCサマー原発での建設工事と立ち上げを引き継ぐ。両プロジェクトはいずれも数年の遅れが出ている。

今回の買収は12月までに完了する見通しで、放射能除染ビジネスへの進出拡大を支え、管理や環境関連のサービス拡充につながるとWHは説明した。】