大間原発から函館市までは僅か23キロ、万一大事故が起これば甚大な被害を被るが、
30キロ圏内にも拘らず海を隔て隣接自治体とは認定されず、函館市の意向は完全に無視されている。

 函館はイカ漁が有名な漁業の街、津軽海峡が放射能で汚染されては死活問題。
同じく、全国ブランド・大間マグロで生計を立てている大間の漁業者は、原発建設に賛成なのだろうか?

 大間原発は、プルトニウムを減らすための、より危険度の高い世界初のフルMOXタイプ原発、
それを原発一年生の電源開発が運営する、二重三重にリスクの高い原発といえる。

 幻の核燃サイクルを守るための大間のフルMOX原発、再処理工場の完成が幾たびも延期され、
核のゴミの集積所と化しても原発マネーで黙らされている六ヶ所村、

 何の見返りも無く恐怖におののくだけの、対岸・函館市民の気持ちは、原発マネーで潤ってきた
青森県民には理解できないだろう。

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 北海道新聞より
大間原発の建設差し止め議案可決 函館市議会、提訴条件満たす
【電源開発(東京)が青森県大間町に建設中の大間原発をめぐり、函館市議会は26日、国と同社に建設の差し止めなどを求める訴訟の可否を問う議案を全会一致で可決した。市は4月3日に東京地裁に提訴する方針で、自治体が国に原発差し止め訴訟を起こす初のケースとなる。

 議決の際、市議30人のうち2人が「訴訟という手段はなじまない」などとして退席した。このうち1人は北電労組出身の議員。

 訴訟費用391万円を計上した2014年度一般会計補正予算案も可決した。工藤寿樹市長は定例市議会閉会のあいさつの中で、「多くの議員がまちを思い、市民を思う強い気持ちで決断された勇気と行動に敬意を表する」と述べた。

 自治体による提訴には地方自治法で議会の出席議員の過半数の賛成による議決が必要で、この日の可決で提訴への条件を満たした。

 函館市は津軽海峡を挟み大間原発と最短で23キロにあり、工藤市長は「事故が起きれば主要産業の水産業、観光業が壊滅的打撃を受ける」とし、原発建設の同意手続きを立地自治体と同様に踏むべきだと訴えていた。

 市の訴状要旨では、大間原発の設置許可申請時に用いられた安全設計審査指針や、原子力規制委員会が策定した新規制基準では「安全性は確保されない」と主張。原発周辺に活断層がある可能性やテロ対策の不備も指摘している。電源開発は6日の大間町議会で、完成後の稼働に向け、規制基準を満たすかどうかの審査を今秋にも原子力規制委に申請すると表明している。】