東電は、休憩時間を引くために線量計の設定を変えたと言い訳しているが、
結果的に?東電による線量計の設定改ざんが、違法労働の温床になった事実は否定できない。

 原発作業員を守る法の趣旨からして、被ばくを避けられない場所での休憩時間を、
十時間という法定時間から差し引く事自体がおかしいのでは?

 当然 労基署は、発注者の東電にも是正勧告を出したとは思うが・

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 東京新聞より
原発違法労働 3カ月、延べ100人超
【東京電力福島第一原発で、東芝など十八社が労基署から違法労働を是正するよう勧告を受けた問題で、
十時間超の過酷労働をしていた作業員は七月からの三カ月で延べ百人を超えることが関係者への取材で分かった。

 線量計を管理、貸し出す東電が事故後に線量計の設定を変更。労働時間が十時間を超えてもアラームが
鳴らないケースが生じ、違法労働の温床になった。

 中  略  

 労働基準法では、原発作業員の被ばくの恐れがある場所での労働は最長十時間と定められている。
労働時間の管理のため、作業員は九時間半でアラームが鳴る設定の線量計を持って仕事に当たる。

 事故前は、食事や休憩などで作業を中断していったん線量計を返却した後、線量計を借り直してもそれまでの労働時間が積算され、計九時間半でアラームが鳴る設定だった。何度線量計を借りても十時間を超えたかどうかすぐに分かるようになっていた。

 ところが東電は事故後、線量計の設定をそれまでの労働時間が積算されない形に変えたため、線量計を借り直せば、また九時間半後までアラームが鳴らないことになった。被ばくの恐れがある環境での実労働時間を把握するには、一日に借りた線量計すべてのデータを足したうえで、休憩時間などを引かなければならなくなった。】一部抜粋