定期点検入りして早速トラブル、今月2日にも、定検入りのための原子炉停止作業中に、炉心出力のコントロールを失う事故を起こしたばかり。

 おとなり韓国でも、昨年2月に全電源喪失事故を起こした古里原発1号機の定期点検中、予備電源がない状態が約18時間続いていたことが判明、原発の綱渡りのような危うさは、何処の国でも同様らしい。

 「水蒸気漏れ」といえば、米サンオノフレ原発では、三菱重工製の欠陥蒸気発生器が原因で「放射能漏れ」を起こしたが、大飯原発3号機の蒸気発生器は何処のメーカー製だろう?

 関西電力は、作業員のミスが原因と見ているようだが・・

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 NHKニュースWEBより
大飯原発水蒸気漏れ 作業員に退避指示
【定期検査のため3日、原子炉が停止した福井県にある大飯原子力発電所の3号機で、放射性物質を含まない水蒸気がタービン建屋内に漏れました。
このトラブルでけが人はおらず、放射性物質は外部に漏れていないということです。

5日午後1時20分すぎ、大飯原発3号機のタービン建屋内の3階で、放射性物質を含まない水蒸気がタービン付近の6か所で漏れ、水蒸気は、一時高さ3メートルほどまで上がりました。
このトラブルでタービン建屋にいた作業員20人に対し、現場を離れるよう指示が出ました。

また、けが人や被ばくをした人はおらず、放射性物質は外部に漏れていないということです。

3日原子炉が停止した大飯原発3号機では、定期検査の作業中で、関西電力によりますと、水蒸気が漏れる直前に、作業員が水蒸気が通る配管の弁を誤って開いていたことが分かったということです。
大飯原発3号機では、今月2日にも、原子炉の出力を下げる作業中に、出力が不均一になったことを示す警報が6回鳴るトラブルが起きています。】

 関西電力HPより
大飯発電所3号機の主タービングランド部からの蒸気の漏えいについて
【大飯発電所3号機(加圧水型軽水炉 定格電気出力118万キロワット、定格熱出力342万3千キロワット)は、定期検査中(冷温停止中)のところ、13時22分に中央制御室のタービン発電機消火装置受信盤に「3号低圧タービン部火災」の警報が発信しました。

 発電所運転員がTVカメラにて直ちに確認したところ、低圧タービングランド部(ガバナ側)から蒸気が漏えいしていることを確認しました。速やかに蒸気止め弁を閉止したところ、漏えいは停止しました。なお、けが人および設備損傷はありません。
 状況を確認したところ、当社社員が主管系統のうち、グランド蒸気系統の隔離操作を実施中、

誤ってグランド蒸気止め弁を開放したことにより、主タービングランド部に蒸気が流れ、漏えいしたことが分かりました。
 本件による外部への放射性物質の影響等はありません。    以 上】

大飯発電所3号機の一時的な運転上の制限の逸脱について
【大飯発電所3号機(加圧水型軽水炉 定格電気出力118万キロワット、定格熱出力342万3千キロワット)は、第16回定期検査のため、本日16時45分から負荷降下中のところ、18時19分に原子炉炉心の出力が不均一になったことを示す警報(1/4中性子束偏差大)※が発信し、保安規定の運転上の制限の逸脱と判断しました。

 保安規定では、運転上の制限から逸脱した場合の対処の一つとして、原子炉出力を降下させる手順となっているため、そのまま出力降下作業を継続し、19時35分、原子炉出力が50%以下となったため、運転上の制限から復帰しています。
 なお、警報が発生した原因については、今後、詳細調査を行う予定です。
 本件による外部への放射性物質の影響等はありません。

※原子炉では、炉心を上から円状に見て4分割し、4つの検出器により炉心出力を管理しています。保安規定上、原子炉出力が50%を超える場合に、この4分割した炉心出力の差を一定の範囲(2%)内にすることを運転上の制限としていますが、今回は炉心間で一定範囲を超える差(2.2%)が出たため、警報が発生したものです。
以 上

<添付資料>
大飯発電所3号機の一時的な運転上の制限の逸脱について[PDF86.8KB]PDF】