規制委の調査団に、活断層による危険性を警告してきた渡辺教授らが加わったことにより、
関電の“なんちゃって調査”の結果を覆し、「F-6破砕帯」が活断層と判定される可能性が出てきた。

 関電の調査でも、ボーリング調査で「F-6破砕帯」を確認できない箇所が複数あり、過去の調査が
適正ではなかったとの疑問が出ており、大飯原発の再停止が一気に現実味を帯びて来た。

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 毎日JPより
大飯原発:規制委が破砕帯調査…活断層なら停止も
【問題になっているのは、1、2号機と稼働中の3、4号機の間をほぼ南北に走る「F-6破砕帯」。
真上を、緊急時に原子炉の冷却用海水を取り込む重要施設「非常用取水路」が通っているとみられる。

 調査団は2日午前、F-6破砕帯の位置などを調べる目的で関電が敷地北端の「台場浜」地区に掘ったトレンチと呼ばれる溝(縦37メートル、横14メートル、深さ5メートル)に入った。午後には1、2号機北側の山にある別のトレンチでF-6破砕帯を直接見るほか、長さを確認したりするため、延長部分と想定される場所も調べる。

 調査のポイントは破砕帯の活動時期だ。現行の原発の耐震設計審査指針では、後期更新世(13万~12万年前)より新しい時期に動いた断層を活断層とみなす。一方で島崎氏は、数十万年前までさかのぼって活動していれば活断層とみなすよう提案している。

 国が安全審査に用いている手引では、原子炉や非常用取水路のような重要施設を活断層の上に建てることを認めていない。また、田中俊一委員長は、9月の記者会見で「(活断層の可能性が)クロか濃いグレーなら(運転を)止めてもらうことをお願いする」と明言している。】 一部抜粋

 NHKニュースWEBより
関電の大飯原発断層調査に疑問残る

国内で唯一運転中の、福井県の大飯原子力発電所で断層の再調査を行っている関西電力は、「現時点では活断層とはみられない」とする中間報告を、31日、国に提出しました。
再調査では、断層を想定通りに確認できておらず、関西電力の過去の調査に疑問が残る結果になっていて、2日、現地調査を行う国の原子力規制委員会の対応が注目されます。

大飯原発には、2号機と3号機の間の地下に長さおよそ900メートルの「F-6破砕帯」と呼ばれる断層があり、関西電力は、活断層かどうかを調べる再調査の中間報告を、31日、規制委員会に提出しました。

この中で関西電力は、地面を掘るトレンチ調査やボーリング調査で「F-6破砕帯」を確認し、断面を分析した結果、原発の活断層の定義となっている12万年前から13万年前以降に活動した痕跡が見つからないことから、「現時点では活断層とはみられない」としています。

しかし、ボーリング調査などで「F-6破砕帯」を発見したのは4か所にとどまり想定通りに確認できておらず、関西電力の過去の調査に疑問が残る結果になっています。
関西電力は、「証拠が足りているとは思ってないので、分析などで補強したい」と説明しています。

国の耐震設計の指針では、活断層の真上に原発の重要な設備を設置することを認めておらず、規制委員会は、結果によっては停止を求める考えを示していて、2日に行う現地調査が注目されます。】