原子力、戦後 アメリカ、ソビエト、イギリス・・で、科学の花形として持て囃され、科学者たちを有頂天にし、
その良心を曇らせ、世界制覇の野心を持つ政治家に取り込まれ、道を誤ってしまう。

 「開発が進むにつれ、原子力発電はコスト面で火力発電とそれほど変わらいことが分かってきたが、
巨額の開発費を使っていたため引き返せなかった」 そして安全軽視の末、大事故を・・

 BS世界のドキュメンタリー“原子力は地球の未来”は本当か?
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  NHKオンラインより
  世界のドキュメンタリー“原子力は地球の未来”は本当か?
【戦後間もない1952年、アメリカの大手電力関係企業ゼネラル・エレクトリック(GE)社は、原子力発電を推し進めるため、その未来を謳った広報用ショートフィルムを制作した。

 そのタイトルは“A is for Atom”(“すべては原子力から始まる”)。原子力でパワーアップした巨人が送電線を世界中に張り巡らせ、世界を変えていくという筋立てだ。

 それから40年たった1992年、このショートフィルムと同じタイトルのドキュメンタリーがBBCで放送された。アメリカ、ソビエト、イギリスなどの先進国や大手企業が進めてきた原子力技術開発に疑問を投げかけ、安全性がないがしろにされてきた実態に警鐘を鳴らす番組だ。

 イギリスの電力省関係者は「開発が進むにつれ、原子力発電はコスト面で火力発電とそれほど変わらいことが分かってきたが、巨額の開発費を使っていたため引き返せなかった」と証言する。

 またソビエトの原発設計者は「科学は万能だという夢にあふれた時代だった。しかし、常にコストと開発のスピードを問われたため、安全は二の次になっていった」と言う。

“原子力開発では技術の名の下で政治的・社会的・経済的な判断がくだされてきた。しかし今後、原子力開発を続けるかどうかは全く違う判断基準が必要だ。私たちのモラル(生き方)が問われているのだ”という番組の結語は、20年たった今も色あせない問いかけだ。】