「ナセルの位置にもよるが、今回のような場合(ヘリモードから飛行機モードへの転換時)、パイロットに十分な権限がなく、操縦かんを引いても機体を制御する動作が伝達できない」??

「コンピューターは通常の飛行条件下では操縦士の指示通りに飛行するが、低速飛行など非常時の飛行の
場合、機体の安定性を保つため操縦士の指示を無視するよう設定されている」??

 これで墜落が人為ミス?による事故と断定するには無理があると思うが・・
人為ミスというより、コンピューターの制御ミス?あるいは設計ミス?という方が説得力があるのでは?

「人為ミスによる事故だが、操縦士の注意不足や疲れなどで発生しやすい類いのものだ。
今後も繰り返し発生するだろう」??

 この種の事故が「今後も繰り返し発生するだろう」と平然と言ってのける米軍に、黙って付き従う
日本政府にとって、いったい国民の命と米軍の便益、どちらが大切なのだろうか?

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 琉球新報より
オスプレイ制御コンピューター操縦指示従わず 墜落恐れも
【米軍普天間飛行場で本格運用が予定されている垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが、操縦ミスで失った制御を取り戻そうと操作しても、低速飛行時はフライトコンピューター(操縦制御装置)が操縦士の指示に従わず、そのまま墜落する可能性が高いことが分かった。

 国防分析研究所でオスプレイの主任分析官を務めたレックス・リボロ氏が本紙の取材に対し明らかにした。リボロ氏は4月にモロッコで発生した墜落事故について「オスプレイは低速飛行時に機体の安定性を保つためパイロットの操縦を無視するよう設定されている。追い風とナセル(エンジン部)の過変調が重なって制御を失ったこの機種特有の事故で、今後も繰り返し起こるだろう」と指摘した。

 海兵隊はオスプレイの安全性について「コンピューターが毎秒何万もの情報を集積し、機首を正しい方向に向けたり、自動でバランスを取ったりしている」と説明しているが、高性能のコンピューターで制御されたオスプレイが人為的ミスや強風などに弱いことがあらためて浮き彫りになった。

 モロッコの事故調査結果について17日に発表した海兵隊航空部門のシュミドル副司令官も「追い風で機首が下がっているのに気付かず、ナセルを前方に急速に傾けすぎたのが事故の原因だ」とした。

 その上で、コントロールを失った機体を操縦かんで制御できなかったのかとの質問に対し「ナセルの位置にもよるが、今回のような場合(ヘリモードから飛行機モードへの転換時)、パイロットに十分な権限がなく、操縦かんを引いても機体を制御する動作が伝達できない」と説明。離陸直後の操縦ミスから回復できなかったことを示唆した。

 リボロ氏によると、オスプレイは操縦士がフライトコンピューターに飛行方法を入力することで、コンピューターが100%の権限で機体を制御。コンピューターは通常の飛行条件下では操縦士の指示通りに飛行するが、低速飛行など非常時の飛行の場合、機体の安定性を保つため操縦士の指示を無視するよう設定されているという。

 リボロ氏は米軍普天間飛行場にオスプレイが配備され、同様のトラブルが発生した場合について「滑走路の直近で発生するもので、基地周辺の住民に危険は及ばないだろう」との認識を示した上で、

「人為ミスによる事故だが、操縦士の注意不足や疲れなどで発生しやすい類いのものだ。今後も繰り返し発生するだろう」と指摘した。】

 NHKニュースWEBより
オスプレイ墜落 詳細を公表
【アメリカ海兵隊の最新型輸送機「オスプレイ」がことし4月に北アフリカのモロッコで演習の最中に墜落した事故について、海兵隊は17日に公表した報告書の中で、墜落までの経緯の詳細を明らかにしました。

それによりますと、まず、墜落したオスプレイは、訓練施設の中にある縦125メートル、横150メートルの大きさのヘリポートに着陸し、海兵隊員12人を降ろしました。
このあと、離陸するため機体を6メートル垂直に上昇させ、風上に向いていた機首を時計回りに180度旋回させました。
これについて、17日に記者会見した海兵隊の高官は、「本来、オスプレイは機首を風上に向けて離着陸を行うが、操縦していた副操縦士は、地上にいた兵士や車両の上を飛行することを避けるため機首を旋回させた」と説明しました。
さらに、オスプレイは、離陸してから10秒後に、上を向いていた2つの回転翼を前方に動かし始めました。
このとき、回転翼は3秒間で、地上に対して87度とほぼ真上を向いていた位置から、71度まで前方に角度を変えました。
調査に対して、操縦士と副操縦士は、「回転翼の角度を変え始めた直後に、機体の制御ができなくなり、機首が地上の方向に強く押し下げられる力が働いた」と答えたということです。
そして、その5秒後、離陸から15秒後に、45度から60度の角度で機首が地面に激突したということです。
報告書では、今回の事故の原因について、操縦に当たっていた副操縦士は、後方から強い風が吹いていたことをはっきりと認識しておらず、飛行マニュアルの中で本来避けるべきとされる真後ろから風を受ける位置に機体を旋回させたと指摘しています。
そのうえで、強い風が吹いている状況の下で認められている角度を超えて回転翼を前方に傾けたことで、事故につながった可能性が高いと結論づけています。
また、報告書は、最後に、現行のマニュアルに触れ、離陸の際に後方から強い風を受けた場合の対処方法について十分に記されているとは言えないと指摘し、何が認められ何が認められないかを明確にするため、マニュアルの一部を変更するよう求めています。】