山形新聞より
【 電子制御機器などを製造するヤマガタ共同(村山市、東海林郁雄社長)は、原発事故で放射線への関心が高まる中で、有無を簡単に判別できる「放射線チェッカー γ(ガンマ)10」を開発した。食べ物や子どもの遊び場の安全確認などに活用できるという。8月に発売する。

 「γ10」は特殊なセンサーを内蔵し、飲料、食材、子どもが遊ぶ砂場など対象物に近づけてボタンを押し続けると放射線を感知して小さなランプが点滅する。人体に影響がないレベルの毎時0.1マイクロシーベルトから反応する。放射線の強さが不規則なため点滅の間隔は一定ではないが、放射線量が多いほど毎秒の点滅回数は多くなる。

 サイズは縦6.5センチ、横3.5センチ、厚さ1.1センチとコンパクトで、重さも電池込みで18グラムと軽量。持ち運びやすくキーホルダーのように身に付けることもできる。最初の1000個は「がんばろう東北価格」として5250円で発売し、1個につき100円を被災地支援のために寄付する。その後は9800円の通常価格で販売する。

 放射線を測定し数値を表示する放射線モニターは需要が急増し、高価な上に入手しにくくなっている。同社は身の回りの放射線の有無を検知できる手軽な装置としてセンサーの開発から試行錯誤し、「γ10」を製品化した。国内で同種の機器は製造されていないという。

 東海林社長は「野菜などは消費者が自分でチェックし安全を確認することで風評被害も防げる」と話す。同社では放射線モニターの開発も進めている。「γ10」の問い合わせは同社0237(55)5937。】

 危険な放射線に近づかない、遠ざけるという、放射線『警報機』として大いに活用していただきたい。