Bloombergより
【7月19日(ブルームバーグ):東京電力福島第一原子力発電所事故を受け日本では原子力政策の見直しが進められているが、東京都の石原慎太郎知事は、原子力発電はなお必要であり、中国や北朝鮮からの脅威をかわすためにも核兵器を保有すべきだとの考えを強調した。15日のブルームバーグ・ニュースとのインタビ
ューで語った。

  石原氏は核兵器について「私は核保有論者だ。日本は絶対、持つべきだと思う」と強調。「核なき世界」を掲げたオバマ米大統領の対応について「世界の核をなくすと調子のいいことを言って、ノーベル賞をもらったが、そのすぐ後、新しい核兵器のシミュレーションをやった。日本もシミュレーションをやったらいい」と指摘した。

  日本の歴代政権は1960年代に自民党の佐藤栄作首相(当時)が打ち出した「核兵器を持たず、作らず、持ち込ませず」の非核3原則を順守する姿勢を示してきた。首相官邸公式ウェブサイトによると、菅直人首相も昨年8月、広島や長崎での原爆犠牲者の慰霊式典でのあいさつで「核兵器廃絶」を訴え、非核3原則の堅持を誓っている。

  石原氏は、原子力発電については「日本経済がこれからどういう形で膨らむのか縮むのか。そういうものの想定で、それを支える電力をどう供給するのかというコストバランスを考えると原発はそう簡単に捨てられないと思う」と今後とも必要との認識を示した。

  これに対し、菅首相は13日の記者会見で、日本のエネルギー政策について「計画的、段階的に原発依存度を下げ、将来は原発がなくてもきちんとやっていける社会を実現していく、これが、これからわが国が目指すべき方向だと考えるに至った」と述べ、「脱原発」を目指す考えを示している。】

 石原知事は、中国や北朝鮮からの脅威をかわすために核武装が必要と仰るが、日本は既に、逆核武装(54基の巨大原爆もどきで)状態で、いつでも原発を攻撃されれば、核爆発が起こる脅威に曝されていることにはお気付きではないようだ。

 中国や北朝鮮から攻撃を受けずとも、福島第一原発のように、地震、津波、台風、洪水、竜巻、落雷、そして、ヒューマンエラー、故障、原子炉の劣化、いくらでも破滅に向かう道がある。

 これ程、危うい原発というシステムを、これからも続けようとするのは、正気の沙汰ではないと思うのだが。

 日本はこれからどこへ向かうのか、決めるのは、我々国民の一票だということを、肝に銘じていただきたい。