7)創造の体系 | bisui.nihon 美粋書房

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『日本文化原論 真なる調和への道 神からのブラボォー』
(著 横山俊一)販売中

法律などを自己の尺度から吟味せずに丸呑みするようになると、例えば憲法九条の平和主義という観念に留まり、戦争をしない事が平和等という解釈で固定化される。何をもって「平和」とするか、哲学的な思慮へ及んで、より良い方法を見出す体系が作られる。本書におきまして、「生存と共存の持続性」「自然と人間と道具の再生産性及ぶ最良の生態系の構築」等というビジョンに平和という観念が適用され、下表のような体系で創造性の包括図が描かれる。

生存と共存の持続性

人間と自然と道具の最良性

滅の発生

下限現象

生滅不可分性と

最良の生

生の増進

積極現象

盗み、詐欺、暴行

経済危機

政治危機

教育危機

戦争、テロ

自然災害、

健全性概念

欲望と力と

責任の均衡


 

経済面:衣食住の生産と消費と分配

政治面:法規や制度の形成

教育文化面:教育の良好性

このような体系が構成されて、人類の永続性という理念を上位に掲げ、これに有用な方法を作る事に人間の創造力が当てられる。

プラス性の創造も、手放しでプラスと解されず、効用と影響の二面を勘案してプラスが上回るような創造を達成する事によって、マイナス面が最小化する。こうした生滅不可分と最良の生という中で、マイナス現象を極力抑えたプラス現象を起こすという創造の原理が見出される。「戦争をしない」という事が直ちに平和と解されず、より大局的な構成をもって直接間接の因果性を構成して、質実の良い生産や人間を作るものと思われます。「戦争をしない」という事を最終目的の配置にするには、少々偏狭な枠組みと映り、上述のような体系をもって、人類の永続性へ及ぶ活動上に平和という観念が適用される。

人類を破綻に及ばせるような勢力が現れれば、戦争というオプションも全く手放すべきではなく、上位理念から見て一つの方策と配される。

こんなような体系に、程よい感性が浮かび、多様な変数へ思慮を及ばせながら良好な方法を導出する創造力の高まりへ至る。

戦争に連なるような直接間接の悪性現象という特定も起こされて、物事の上流から適正を導き、下限に及ばぬような事前型の思慮を持った積極策が生み出される。直接的に悪性に見られないような事柄も、上述のような体系を浮かべてプラス要素ばかりでなくマイナス面へも思慮が及んで、高度な生産や人間性が作り出される。

「戦争をしない」を最上の理念にするようでは、世界観の偏狭さや、思慮の浅さとも解され、大きな影響を作るような立場の感性には物足りなさを浮かべる。本気で戦争を避けたいのであれば、より多様な変数の相関を浮かべて、物事の真理を掴み、有効な体系を作る探求が起こされて、法で規定される「平和」という概念に留まらず、ゼロベースからの創造体系を作る力が起こされるものと思います。

盗み症は、当該体系における下限現象を指し、これを直接起こすようでは目も当てられず、人間のクズと規定され、戦争へ及ばせる直接性の因果と配される。絵空事の平和論は、悪性の生を指し、質の悪さが明瞭と映しだされる。過剰な欲求を持ち、過剰な力を抱え、何ら責任が満たされない事への自覚が起こらない所が病んで映る。恥ずかしくないのかなぁ。