大山は、神奈川県伊勢原市・秦野市・厚木市境にある標高1252mの山で、小田急線の伊勢原駅からバスで終点大山ケーブルまで約30分で、ふもとまで行けます。

 大山ケーブルバス停からケーブル乗り場までの参道には土産店や食事処、大山こまの工房などが軒を連ねています。

 大山こまが有名です。

 丹沢大山国定公園に位置する大山が、別名「雨降山」と呼ばれるのは、相模湾の水蒸気をたたえた風を受け雨が降りやすいことに由来し、転じて「阿夫利山」となりました。

 大山は、縄文の古代から霊山として、また江戸期には江戸の火消しをはじめ、関東一円の農民、漁民からもそれぞれ水を司る神、航行守護の神として崇敬を集めました。

 江戸の人口が100万人の頃、山頂への登山が許されたひと夏で20万人が訪れたといわれる隆盛を極めた山です。

 浮世絵や落語「大山詣」にもそのひとコマが生き生きと描き出されています。

 こうした歴史文化が認められ、2016年に文化庁の「日本遺産」に認定されました。

 現代も、大山の湧水を活かした豆腐料理やコンニャク、キャラブキ、地酒などの食文化をはじめ、「大山こま」を代表とする木地師文化、宿坊街や参道にも、江戸や昭和期の風情が息づいており、日本の歴史文化をコンパクトに体験できるエリアです。

 また、大山は関八州の展望台とも言われ、「かながわの景勝50」に選定された山頂からの眺めはすばらしく、雨上がりや空気の澄んでいるときは相模平野から江ノ島、三浦半島、房総半島、東京都心の高層ビル群も遠望でき、振り返れば丹沢表尾根から富士、箱根の連山、秩父多摩の山並みがつづき、東京近郊の山で隋一の眺望を誇っています。

 私は、小田急の丹沢・大山フリーパスを購入して行きました。

 このパスは、丹沢・大山エリアの小田急線と神奈中バスが乗り降り自由になるほか、大山ケーブルカー乗車券付きで、大山ケーブル駅から大山寺駅を経由して阿夫利神社駅まで行くことができました。

 

 中腹の景勝地、阿夫利神社駅を下車してすぐ、大山阿夫利神社の下社からの眺望は、ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンにて二つ星で紹介されています。

 大山阿夫利神社は、2200年以上前の崇神天皇の頃に創建されたと伝えられている神社です。

 その後、奈良時代以降は神仏習合の霊山として、武家政権下では武運長久の祈りの場所として栄えました。

 また、御祭神が富士山の御祭神である「木花咲耶姫」の父君に当たることから、大山と富士山の両山をお参りする「両詣り」も盛んに行われたそうです。

 

 せっかくなので、大山阿夫利神社の下社から、阿夫利神社本社のある大山山頂まで登山してみました。

 40代だったので、何とか登れましたが、かなりきつかったです。

 途中で何度も引き返そうと思いましたが、もう少しもう少しと我慢して登り切りました。

 運動不足なので、60代となった今では、ちょっとチャレンジする気にはなれませんね。

 でも、頑張って頑張って登り切った山頂からの眺めがとっても気持ち良かったことは、ちゃんと覚えています。

 

 あきらめないで達成した後は幸せ

 

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