きてくださってありがとうございます!

 

 

昨日、LINEで幼馴染のはまざきまいから

 

「ゆり!!!!!!さくらもももこさんが!!!!亡くなったって」

 

と送られてきて

 

めちゃくちゃびっくりして「え!?うそやん・・・」ってなって、しばらくボーッとしてました。

 

 

いや全然、さくらももこさんの全ての作品を読んでるわけでもないし、今までさくらももこさんのことをブログで語ったこともないのに(コメント欄で好きか聞かれて「大好きです」と答えたことは何度かありますが)

 

亡くなったからとこういう話を書くのはどうやねんとかめっちゃ迷ったんですが

 

 今日いろいろ別のブログを書いてみたものの、やっぱり今書こうと思いました。

 

ほんまに個人的な思いですがすみません。

 

 

「ちびまるこちゃん」は当時姉が買っていた「りぼん」で読んでいて(「りぼん」はちびまるこちゃんしか最初読んでなかった)、単行本は全巻持ってます。

 

もうボロボロでカバーもほとんど無くなってしまってんねんけど。同世代で、カバーがない「ちびまるこちゃん」持ってる人めっちゃ多かった気がする。もちろんアニメも観てたし「大野君と杉山君」はビデオも持ってました。映画「わたしの好きな歌」も好きやったなあ~。

 

ほんま読んだことある人しかわからん話になってしまって申し訳ないんですけど、6巻が小さい時から特に好きで。

いやもうどんだけ汚いねん。申し訳ないです。

 

母の日の話やプールの話も好きやけど、南の島にいく話が好きで。プサディーっていう現地の女の子と出会って一緒に冒険してフルーツをとって食べるところとか、夜の星空とか、憧れてめっちゃ想像してました。こういう実話ではない、さくらももこさんのちょっとファンタジー系の話もまた好きなんです。

 

月刊誌に連載してるから、巻によって季節感が違うのもたまらなく良くて。

 

クリスマスの話やお正月の話(書き初めの「おどし王」とか死ぬほど笑ったわ)、春の原っぱで草を切り開いてトンネルを作って中でおにぎりを食べる話・・・

 

本編はもちろん、最後のほうに入ってる「ほのぼの劇場」が大好きでした。

 

6巻では「フランス人形とちび姫」「手をつなごう」「放課後の学級会」「ももこのつれづれ日記」が入ってるんですけど

 

美人のお姉ちゃんと比べられた過去とか、青春時代の友人の恋愛話、大好きだった先生と思い出、他にも青春時代の「夏の色も見えない」、漫画家デビューが決まった「夢の音色」、OLになって上京する「ひとりになった日」、家庭教師のバイトの「いつか遠いところで」など、いつ読んでも泣いてしまう。

 

大事件がおきるでもない、波乱万丈なすごい過去を持つわけでも無い、日常の中のちょっとした場面、少ない台詞と心理描写、線の少ない絵なのになんでこんな泣けんねんやろと。(上京したことも家庭教師のバイトしたこともないのに)

 

ほのぼのしてゆるいのに鋭くて、優しい中にも少し毒があるリアルな人間性。

 

普通に理不尽な台詞が出てくるし、不平等なことも多い。でもそれこそが現実で、そんな中でも「まあしょうがないか」「そういうもん」と流していくところがまた魅力的で。

 

中学時代は「コジコジ」「神のちから」「永沢君」のシュールさにハマり

 

そこからはエッセイ本。

 

初めて買ったエッセイ本は「もものかんづめ」で、江坂のアシーネで立ち読みしながら笑いをこらえきれずに死にかけて。軽妙な語り口調がたまらないこのシリーズ、「さるのこしかけ」「たいのおかしら」もいつ読んでも面白い。

 

あと私が特に好きなのが、あとがきで「今までみたいに笑える話ではないから悩んだ」みたいなことが書いてあった、「あのころ」「まる子だった」「ももこのはなし」の3部作。

 

幼少期~小学生の頃の思い出話なんですが

 

無邪気なだけじゃない、少し早熟な子どもの感情が本当にリアルでハッとさせられるんです。

 

自分でも確かに感じていた、でも忘れてしまっていた感覚。

 

うまく言えないもやもや、とっさについた嘘や言い訳。

 

ズルい部分、ダメな部分、計算高さや毒も正直に書きつつ、根の真面目さと優しさ、まっすぐで芯が強いまる子に笑ったり、共感したり、切なくなったり。

 

「さくら日和」「のほほん絵日記」、「さくらえび」に、雑誌の「富士山」・・・

 

「ももこの世界あっちこっちめぐり」「そういうふうにできている」も何回読み返したかわからん。

 

「そういうふうにできている」は妊娠~出産の話なんですけど、特にさくらももこさんらしい描写が多い気がする。

 

「ほんと幸せ♡天使♡」みたいなのでは決してなく

 

『私は”死なすまい”と思い、子供は”死ぬまい”と乳を吸う。実に生々しく、ヒトは単なる動物にすぎないと改めて実感した。私たちは本能の中にプログラムされている”種の存続”という任務を忠実に遂行しているのだ。(中略)愛情とは違う。似ているが別モノだ』

 

『我が子であることは間違いない。だが、”私のもの”ではない。この子は私ではなく、私とは別の一個体なのだ。(中略)親とか子供とかいう呼び方は人間が便宜上関係を示す上で作ったもので、個体にとっては無関係である。私は”親だから”という理由でこの小さな生命に対して特権的な圧力をかけたり不用意な言葉で傷つけたりするような事は決してしたくない』

 

『子どもを持たぬ人生も、持った人生もどちらも面白そうだと思うが、両方いっぺんに体験する事はできないので仕方ない。私は持つ方を選び、幸い子供に恵まれた。だからその方向でじっくり楽しんでみようと思っている』

 

などなど、ほんと文章が秀逸で、大切にしたくなる言葉がいっぱい。

 

 

いつも冷静で客観的で、優しくて、押しつけがましくなくて。

 

色々な考えがあって、色んな人がいていいんだよ、しんどいときも悲しい時もダメな時も、人間だからそれでいいんだよ、とりあえず力抜いて楽しもうよ、って言ってくれてるような。

 

さくらももこさんの作品を読んで育って、色んなところに影響を受けているし

 

文字で食べていく人になりたいと思ったのも、さくらももこさんのエッセイのおかげだと思う。

 

 

いつからしんどかったんだろうとか、どこかに書き記したのだろうかとか、何も言わないのもさくらももこさんらしいなとか、色んな事を考えだすと止まらない。

 

 

ただ天国で、安らかに・・・

 

とかこういうの、通り一辺倒で、どう書くのがいいのかわからず

 

いや正しいも間違いもないねんから思うままを書けよとも思うんですが

 

痛みも苦しさもなくなって

 

たばこもプカプカ吸って、おいしい清水のお茶をガブガブ飲んで、ダラダラゆっくりしてくれていたらいいなと思うし

 

全国のさくらももこさんファンの方がみんな思ってると思いますが

 

たくさんの素敵な作品をありがとうございます!と伝えたいです。

 

 

というか、生きてるうちに伝えるべきやったわ。

 

今、好きな人、感謝している人がいたら、手紙でもSNSでもなんでも今は色んな手段があるから、気持ちを伝えたほうがいいなと改めて思いました。

 

 

(あーめっちゃ長くなってごめんなさい!しかも冷静に読むとめっちゃ恥ずかしいやつ)