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今日の文字は

 

 

 

14日の「日曜美術館」は

「時を越え、自由に 日本画家 福田平八郎」

 

現在、大阪中之島美術館で開催されている

「没後50年 福田平八郎」

 

大正から昭和にかけて活躍した日本画家です。

 

ゲストの日本画家の千住博さんは福田平八郎を

「現代日本画の基礎を作った人」と。

 

福田平八郎は1892年、大分市に生まれます。

 

18歳で京都市立絵画専門学校(現京都市立芸術大学)に入学。

 

師の勧めで写生に励んだ。

自らを「写生狂」と評し、写生帖は数百冊残されている。

 

画家の諏訪敦さんは

「書いているというより調べている」

 

1918年の「野薔薇」にが1㎝のミツバチが細密に

描かれています。

 

平八郎の名を世に知らしめた1921年の「鯉」

鱗の数まで数え、光によって変わる色の違いまで描きだしました。

 

しかし、30代半ば次第に写実に限界を感じて体調を崩していきます。

医師に「神経衰弱」と診断されます。

 

転機が訪れたのは40歳。

恩師の勧めでつりを始めたある日、湖面に目をやると

風によるさざなみが。

 

思わず釣りをやめて必死に写生を。

 

昭和7年(1932年)「漣(さざなみ)」

プラチナ箔に群青だけで書いた波。

 

発表当時は厳しい批判にあいましたが、この作品は

平八郎が自ら切り開いた「写実に基ずく装飾画」という

新しいジャンルの原点となりました。

 

写生を重ね、洋画の手法を取り入れ光を感じて色を付ける。

自由に鮮やかに。

 

氷や雪、そして青空と雲までも。

 

大阪中之島美術館 5月6日まで。

 

大分県立美術館 5月18日~7月15日。

 

再放送 4月21日(日)20時~20時45分