【マッチやの少女~商売の方法と工夫することの大切さ】
今週の小学校読み聞かせボランティアでは、
5年生にこの2冊を読みました
■『おうちをさがして』
ケイト&ジョーる・テンプル 文
テリ・ローズ・ベイントン 絵
よしはら なお 訳
潮出版社
前から読むと、あしかの親子が住む場所を追われてしまいますが・・・
後ろから読むと、優しさにあふれたストーリーに大変身
見方を変えると、こんなにも解釈も気持ちも変わってくるんですね~!
違う視点から物事を見てみると、
得られる感情も、結果も、全然違ってくることが伝わってくる絵本です
■『マッチやのしょうじょ』
くすのきしげのり 作
澤野秋文 絵
(株)フレーベル館
「マッチ売りの少女」ではなく、「マッチやのしょうじょ」です
ウトピアおうこくシリーズ 第3弾のお話
ウトピア王国の学者は、道で出会った少女のマッチを
すべて買うのではなく、
「このマッチのいい所を教えて。」
「どうすればこのマッチの素晴らしさが伝わるかな?」
と考えさせることで、
工夫することのたいせつさを教えます
そして少女は、売り方を工夫し、
使う人のことを考えて、商品のバリエーションを広げ、
ついにお店を構えるまでに成長します
その場しのぎではなく、
長い目で見た工夫の仕方、
お客様視点のアイデア、
そして楽しみながら明るい未来を見据えている様子など、
商売の極意が詰まった、素晴らしい絵本だと思います
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読み聞かせボランティアのメンバーの一人が、
「絵本の文字が小さくて、見えにくくなってきちゃって
だから、文章だけ大きい文字で打って印刷して、
それを見ながら読んでるの~。」
って・・・
そこまで前準備をしっかりしてから読んで下さっているなんて、
もう脱帽です
文字が見えないから、と読み聞かせを諦めるのではなく、
選書にも、前準備にもそんなに時間をかけて下さっているなんて、
本当にありがたいです~
そんな心を込めた読み聞かせ、
きっと子ども達の心に届いていると思いました
ありがとうございます
絵本未来創造機構 EQ絵本講師®
シニアインストラクター
中尾敦子