20代前半に、埼玉に住んでいた頃に遭遇した、恐怖体験のつづき。

白いセダン車から下半身裸でおりてきた中年男に、両腕をガシっとつかまれた私。

!!!!

暗い夜道だが、街頭の灯りで男の目が血走っているのがわかった。

私の両腕を強くつかんで
「どこ行くのー・・・どこ行くのー・・・」
と言う男に、必死で抵抗しようと格闘する。

男は私を、車のトランクに入れようとしてるのか!?

男につかまれた腕を振り払おうも、高いヒールの靴をはいていて、おもしろいくらいに足を踏んばれない。
薄暗い夜道で立ったまま、無言で男と格闘。

もう、恐怖でしかない!!!




誰かーー!!
気付いてーーー!!!
助けてーーー!!!!


そう叫びたいのだが、あまりの恐怖で全く声が出ない!!!

そして誰も通らない。

私が手に持っていたカバンがユラユラ揺れる。
つかまれている両腕を離そうと必死に抵抗するが、靴が不安定で思うように動けない。

どれくらい時間がたったかわからないが、そう長い時間ではなかったんだとは思う。




静かに格闘している私達の反対側の歩道を、自転車に乗った女性が通った。
女性は携帯で会話しながらサーーっと通り過ぎてしまい、全くこちらに気付かなかった。

突如男が、あきらめたように私の両腕を離した。
キキキーーー!っと、車を急発進して男は去って行った。

アワアワしたが、あわてて車のナンバーを見る。
恐怖でガクガク震える手で携帯を取り出し、急いで110番する。

パトカーが到着するまでほんの5分やそこらだったと思うが、えらい長く感じた。
現場から少し離れた歩道の石段に座って警察を待っていたが、通る人全員が変質者に思えて怖かった。
震えは止まらず、アドレナリンが出て心臓がバクバクいっている。



なんで声を出せなかったんだろう
なんでこんな靴を履いてたんだろう
持っていたカバンには硬い仕事道具(クランプという、練習の人形ウィッグを立てる鉄の物体)が入ってたのに、これで車を叩けばよかった
ひらひらしたスカートはいて、危機感無さすぎ
護身術覚えたい
・・・

もしあの時、車のトランクに入れられてたら、いったどうなってたのか・・・・

消えない恐怖と、後悔だらけ。

パトカーに乗せられて交番へ行き、事情聴取された。





そんな出来事に遭遇して以降、夜道はかなり警戒して歩くようになった。
危ない目にあったものの、今回は未遂で済んだから本当によかったが、
結局、自分の身は自分で守るしかなのだと痛感した次第。

当時住んでいたその場所の治安が、特に悪かった?!
いやいや、そんな事はなく、どこででも起こりうる事。

他にもいくつか怖い体験はあるが、
人生経験も長くなり、今そんな事に遭遇したら、当時よりは大声も出せる気がするし、もっと上手く立ち回れるような気がする。 

だがオバサンになり、痴漢やナンパ、付きまといにも全く遭わなくなったという事実(笑)

しかしオバサンになったらなったで、また違う危険があるでしょう。

危険は夜道に限らず、性別年齢関係なく、都会だろうと田舎だろうと、暮らしの中にたくさん潜んでいるのであります。