令和6年4月21日
引き続きやまと2人でのゲーム会ですが、最後にこちらのタイトルをプレイしています。
☆グレンモア
○概要
作者:マティアスクラマー
対象年齢:10歳以上
対象人数:2-4人
標準時間:75分程度
自動車産業の黎明期に自動車会社のオーナーとなって車両やエンジンの開発に尽力することで、より多くの資産を集めグランプリにおける栄光を得ることで会社の発展を目指すボードゲームです。
①手番人なるとアクショントラックの最後尾に位置するプレイヤーのコマを任意の数進め、アクションタイル上に配置します。
②配置したアクションタイルに書かれたアクションを実行します。アクションには、労働者の確保、開発カードの獲得、車両やエンジンの生産、グランプリの進行、バイヤーの選択などがあります。
③エンジンと車体を生産して保持している場合、手番の最後にそれらと労働者を組み合わせて売値をつけて販売に出すことができます。
④実行したアクションタイルは列の最前列に送られます。これらにより、コマの位置で最後尾が続くと連続手番というのもあり得ます。
⑤販売車両で販売スペースがすべて埋まる、バイヤーが選択され、それ以後に実行されたバイヤーアクションが規定数になるとラウンドは終了です。
⑥バイヤーに応じて重視する要素があり、その要素で最も勝っている車両を各バイヤーが購入していきます。また、グランプリの順位、周回数に応じても勝利点が獲得できます。
⑦これらを3ラウンド繰り返し、最も多くの得点を集めたプレイヤーの勝利となります。
〇プレイ経過
ゲーム開始時の様子です。メインボード右上がグランプリのトラックで、アクションを行うとここで車型のコマを進ませることができ、順位や周回数を競います。その右側にはアクショントラックがあり、この状態だと青のやまがコマを移動させて手番を行うことになります。
最初のラウンドは初期能力でグランプリ車両のエンジンが若干有利な管理人がグランプリで優勢を取りましたが、車両を多く売ったやまが得点を稼ぎます。
2ラウンド目もほぼ同様でしたが、車両、エンジンともに性能の勝る管理人が車両の販売による得点を上積みします。
最終ラウンド。性能に勝る管理人に対し、やはは影響の少ない要素のバイヤーを集めることで得点の抑制を狙ってきます。また、エンジンについての性能を高めグランプリの速度を上げたことで最後はやまに敗れてしまいます。
最終ラウンドが終わったところで得点計算を行いましたが、序盤の優勢が響き逃げ切られたことでやまの勝利となりました。
〇評価
自動車産業の黎明期を扱ったボードゲームで、各自が経営する自動車会社の繁栄を目指します。
同作者の処女作「グレンモア(「ボドゲ紹介10」を参照。これが処女作っていうのも改めてすごいですね)」で使われていたタイムトラック上でのタイルの争奪戦を、本作ではアクションタイルの争奪戦として活用しているところが特徴です。各タイルには1から3つのアクションが書かれており、任意のマスだけ飛ばしてタイルを選択できるので実質好きなアクションを選択できるのですが、飛ばした分だけ他プレイヤーの手数が増えるということにもつながりかねず、手数と実行したいアクションのジレンマが非常に悩ましい仕組みとなっています。
また、販売車の性能に関わらず任意の得点を提示することが可能という販売の仕組みも特徴となっています。これだけだと早取りかと思われますがバイヤーごとに優先する要素が決まっており、例えばエンジンを優先するバイヤーはサービス、車体性能に関わらずそれを選択しますし、サービスを優先するバイヤーは車両の性能ではなくそこに配置した労働者の数を競います。アクションによってそのラウンドのバイヤーを選ぶことができたり、タイブレイクが価格となっていることもあって、どのバイヤーに向けどんな車両をどの価格で販売するのか、この辺りの駆け引きも考えどころですね。ちなみに、開発したエンジンをグランプリカーに乗せて、販売そっちのけでグランプリに注力するなんてことができるのも興味深い要素かな。
大きく気になったところはなく、アクション選択の仕組みからそれらをどういかしていくのか、似たような仕組みを使っていたグレンモアも良かったですが、本作は本作でまた違ったプレイ感を演出しておりとても面白い内容になっていたと思います。
ここで時間となり本日は終了しました。