令和6年3月9日
久々のメンバーがそろってのゲーム会ですが、やまが到着しここからは4人でのゲーム会です。
☆ゴブリン株式会社
○概要
作者:FilipNeduk
対象年齢:13歳以上
対象人数:2-4人
標準時間:45-60分程度
次期社長の座を巡って行われる巨大ロボットの製造競争に挑むゴブリンたちを描いたボードゲームです。
①ラウンドごとにチームカードをめくり2人がチームとなり操縦士と戦術士を担当します。
②目標カードを引きます。
③別チーム同士の2人が5枚のタイルをとってそのうち2枚を交換し、その後5枚をボードに配置します。その後、他の2人が同様のことを行い、これを2巡行ってロボットを組み上げます。
④ロボットは金属板で中央の操縦席とつながっていなければならず、つながっていない場合は破棄となります。
⑤ロボットが出来上がると最初に引いた目標カードの中から規程の枚数を選択します。
⑥戦闘が始まると操縦士はロボットの向きと攻撃の方向を選択し戦術士は戦術を選択し一斉に公開します。
⑦操縦の結果に基づきロボットを動かして攻撃を行います。攻撃力分だけダイスを振って、向きとダイスの目に対応したパーツへダメージを与えます。
⑧ダメージを受けたパーツは脱落します。なお、この結果パーツ同士のつなぎ目が途切れるとその先のパーツも一斉に脱落します。
⑨4ラウンドの経過、ロボットの操縦者を撃破、武器パーツの全損により戦闘が終了し勝者が決まり得点を得ます。
⑩全員が選択した目標カードから得点を得ます。
⑪これらを3ラウンド繰り返し、最終的に最も多くの得点を集めたプレイヤーが勝利となります。
○プレイ経過
ゲーム開始時の様子です。最初は管理人&やまチームVSちい&カイとなります。
作り上げたタイミングでは取り忘れていました。戦闘開始とともに大ダメージを受けて手前が吹っ飛んだ我らがロボットですが、前面の火力を頼りに反撃に努め…
戦況をひっくり返し勝利となります。
2ラウンド目は管理人&ちいVSカイ&やまです。
2戦目は最初攻撃で敵ロボットが攻撃力の大半を失い危なげなく勝利します。
最後は機動力に優れる管理人&カイロボットVS火力に優れるちい&やまロボットの戦いとなります。
ちいとやまのロボットの火力はすさまじいものがありましたが運よく致命的なヒットがなく、逆に防御力の弱さで序盤から各パーツが切り落とされていき、勝利となりました。
これらの結果、3戦とも勝利に絡んだ管理が1位という結果となりました。
○評価
次期社長の座を目指して巨大ロボットの建造競争に挑むゴブリンたちの戦いをテーマにした4人用のボードゲームです。
基本的にはタイルを配置してロボットを組み上げ、組み上げたロボットで戦闘をしていくという内容ですが、「ギャラクシートラッカー(「自宅ゲーム会45 後半」を参照。)」を彷彿とさせるようなダメージシステムが特徴で、金属板によって操縦席とつながっているタイルたちはそのつながりが経たれると自動的に脱落しロボットが崩壊していきます。このため、組み上げる際には如何に重要な繋ぎ目を守るようにタイルを配置するか、戦闘においては繋ぎ目を守りながら相手の繋ぎ目を狙うかというのが考えどころとなっています。
ただ、難しいのはこれらをラウンドごとに即席の2人チームで行わないといけないというところで、基本的にお互いの意思疎通が禁止されていることから狙い通りに行動してくれるかはわかりません。ラウンドごとに選択することになる目標カードによってそれぞれの思惑が左右されることもあって、味方であってもお互いの狙いを読みながらどう行動していくかというのも悩ましいところです。
その一方で、作り上げたロボットがロボットらしく見えないので、せっかく作り上げてもアイコンの集合体みたいな印象で愛着がわきにくいというのはあったかな。もう少しロボットらしくなると戦闘がより盛り上がるような気はしますね。
あと、2人からとなっていますが仕組み上4人が一番面白いと思われ(逆に4人以外はお勧めしにくい)プレイ人数の幅の狭さもあるとは思います。
とはいえ、いずれも大きく気になったというほどでもなく、お互いの思惑により組み上げられ予想外に崩れていくロボットたちによる戦闘が笑いを誘うとても面白いゲームになっていたと思います。
☆ヒート
○概要
作者:AsgerHardingGranerud&DanielSkjoldPedersen
対象年齢:10歳以上
対象人数:1-6人
標準時間:60分程度
BGG第44位(R6.3.10現在)という堂々たる評価を持つレースをテーマにしたデッキ構築系ゲームです。
①ゲーム開始時にコースを選択します。上級であれば改造カードや天候なども選択します。
②ラウンドが始まるとギアの変更を行います。この時、1段階の上下に特にペナルティはありませんが2段以上変更するとヒートカードを受け取ります。
③ギアに応じた枚数のカードを手札から選択し、一斉に公開します。
④先頭車両から順番にプレイしたカード分、車両を前進させます。前進の結果他プレイヤーの車両に隣接するとスリップストリームとして前進が行えます。
⑤最後に行動したプレイヤーはアドレナリンによる移動力とヒート破棄のボーナスを、ギアの低いプレイヤーはヒートカードを破棄するボーナスを受け取れます。
⑥前進の際にカーブを超えたプレイヤーは、カーブごとに設定されたスピードに対しカーブを超える際に実際に移動した距離が上回っているとヒートカードを受け取ります。
⑦手番の最後に手札を補充します。
⑧これらを繰り返し、コースごとに設定された周回を最も早く達成したプレイヤーの勝利となります。
○プレイ経過
管理人が赤、ちいが黄、やまが青、カイが緑で今回はイタリアコースを選択してゲーム開始時の様子です。このコースはカーブが続く手前のエリアと高速で飛ばせる奥側と大きくコースが異なっています。
序盤から2週目にかけては直線で若干の差ができる→カーブで追いつくという流れでそれほど大きな差はりませんでしたが、2周目後半の直線において各車に差がつき、前グループのやま、ちい、後グループの管理人、カイと概ね2つに分かれます。
カーブを超えたところではやまが先頭に立っていましたが、そこからの引きに恵まれず失速しちいがトップでゴールとなります。ちなみに、管理人はカイを追い抜き戦闘集団との距離を詰めたところでしたが、最後の最後に距離が伸びず3位という結果でした。
○評価
モータースポーツをテーマにしたボードゲームです。
基本システムはデッキ構築によるカードドリブンとなっており、確かにラウンドごとにデッキからカードを引きアクション、補充の際に尽きると捨て札を集めてデッキの再構築をするという流れはそうなのですが、良くあるデッキ構築のように色々なカードをデッキに追加してデッキを強化していくというのはなく、レースが開始されるとデッキに加わるのは急な加減速や高速でカーブを曲がった際などに追加されるヒートカードだけとなっています。難しいのは、ヒートカードは任意での破棄ができないため放っておくと手札を圧迫してしまうというお邪魔カードではありますが、ヒートカードがなければ無理な行動がとれず、それを避けるためには手札に来た際に低速に落とすことによるクールダウンでデッキから除去することが必要で、このヒートカードのやりくりをどうしていくかというのが考えどころとなっています。
また、スリップストリームやアドレナリンといった要素で比較的後方の車両が立て直しやすくなっていて後半までレースが上手くもつれるように誘導しているのもうまい仕組みだとは思います。
その一方で、最終盤まで先頭に立つメリットの弱さや、結果的に団子になって走るので状況が大きく変化しないところなど良し悪しなところはありそうです。スリップストリームについては直線でのメリットももちろんありますが特にコーナーにおけるスリップストリームによる移動は数値を加算しないというのが大きいという印象で、スリップストリームってそんなのだっけ?と思ったり思わなかったり。
加えて、レースにおけるアウトやインという位置取りの要素がないこともあって、直線では飛ばしてカーブに来ると減速するという基本的な動きはレースを通じてほとんど変わりませんし、カード自体に特殊なものが少ないこともあって、最初の一周目は抜きつ抜かれつを楽しめたものの、2周目以降は変化の乏しさから淡々としたプレイになりがちな印象で今回のコースは3周でしたがもう少し少なくてもプレイ感はそれほど変わらないかと思います。この辺りは上級ルールを入れるともう少し違うと思いますが、レース開始以降の変化はそれほどなさそうなので大きく変わるというほどではという感じです。
とまあ、色々と気になる点が多かったのは確かですが、コースの種類や改良カードの数など現状でもレース環境の選択肢は多く、とても面白いと感じれば長く楽しめるレースゲームにはなっていると思います。
後半に続きます。