自宅ゲーム会534 前半 エーテルグライダー 他 | とりあえず日々ボードゲーム

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日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

令和5年12月10日

 

 さて、前日は5人でのゲーム会でしたが、本日はやまと2人でのゲーム会です。

 

☆エーテルグライダー

○概要

作者:蜂月

対象年齢:14歳以上

対象人数:1-5人

標準時間:90-120分程度

 

 宇宙商人となって各地を巡って荷物を届けることで宇宙船を改造しつつ、配送で稼いだお金を各国へ投資したりすることによって多くの影響力を獲得し、宇宙一の企業となることを目指すタイトルです。

 

①手番になると「航行(宇宙船の移動)」「積込(依頼の獲得)」「取引(コストを支払い投資や船員の雇用、建物の建造などを行う)」の中から2回メインアクションを実行します。

②メインアクション以外にも、キューブを配置して宇宙船の強化、キューブの再配置、建物の利用などがフリーアクションとして行えます。

③キューブは主に依頼の達成により受け取ることができ、規定数のキューブが受け取られると決算が発生します。

④決算は資金とエーテル結晶を収入します。

⑤最後の繁栄キューブがなくなるとゲームは終了です。得点計算を行い、最も多くの得点を獲得したプレイヤーの勝利となります。

 

〇プレイ経過

 管理人はデンジャーの討伐に有利なヤツノセ幕府のオウカ、やまが投資が得意なディエンハー統合領のランシーをそれぞれ選びゲーム開始です。

 

 最初はお互い依頼と乗客を運んで移動していましたが、その後パラメーターアップのために依頼の達成を優先した管理人が、途中デンジャーの討伐もこなしながら順調に成長を続ける傍ら、やまは得意な投資アクションを行ったものの資金を使いすぎたことで中盤に失速してしまいます。

 

 

 やまは後半になると持ち直したものの、後半になり成長した宇宙船をフル稼働させて各所へ配達を続け資金を稼いで回った管理人との資金の差は大きく、大差をつけ管理人の勝利となりました。

 

〇評価

 「異世界ギルドマスターズ(「自宅会270 中盤①」を参照。)」などのプレイしがいのあるタイトルで、最近の国内同人界隈(どこまでが同人かというのが難しいですが)ではトップクラスに名前の知られている蜂月氏による最新作です。ちなみに、KS作品ということもあるのか、箱の中にずっしりと詰まった商用レベルの豪華なコンポーネントが非常に目を引きます。

 ゲームとしては宇宙商人となって依頼を受けながら各地を巡り大儲けを目指します。基本システムは依頼を受けて目的の惑星まで運ぶというピック&デリバリーですが、タイル配置による効率的なルート建築や以来の組み合わせによるセットコレクション要素、依頼による利益をもとにしたパラメータ成長によるアクションの効率化、国家への投資による能力獲得等様々な仕組みが組み合わさったゲームとなっており、この中から選択したキャラクターの能力も含めて効率的な得点手段を選択していくところが考えどころとなっています。

 また、ルールの多さから最初のインストは少しかかりますが、ゲーム自体はピック&デリバリー部分を中心に組み立てられていることと、個人ボードにおける情報整理によりプレイを始まるとテンポよく進むのもいいところです。

 ついでに、依頼はゲーム中は色や属性での差別化が中心ですが、別冊にこれらひとつひとつの解説書がついており、ゲームとは直接関係ないけど雰囲気を盛り上げるためにフレーバーをふんだんに取り入れる蜂月氏らしいところかなあと。

 大きく気になったというところはなく、プレイアビリティ、選択の悩ましさ、コンポーネントの質といずれもよくできていて隙のないとても面白いタイトルになっていたと思います。

 

 

☆スペースバッカニアーズ

○概要

作者:エヌ氏

対象年齢:15歳以上

対象人数:1-4人

標準時間:40-60分程度

 

 宇宙海賊となって他プレイヤーのデッキを強奪しながら自分のデッキを強化していくデッキビルド系のタイトルになり、改造された少女を保護しつつ他の海賊の撃退を目指します。

 

①手番になると手札をプレイし場のカードを獲得します。獲得したカードは手札に組み込み即座に使用することができます。

②獲得の際に必要なコストを支払うとメアリーを保護できます。他プレイヤーが保護している場合はその保護を奪えます。メアリーの保護は手番ごとに特殊なカードの獲得及びキャラクター能力の向上が行われます。

③獲得の際に残ったカードのうち、使用効果を持つものもしくはキャラクターの能力をコストを支払い使用します。

④キャラクターの能力の一部では他プレイヤーのデッキの上を奪う強奪という効果をもっており、使用し防がれなければカードを奪うことができます。

⑤カードが奪われたり、メアリーを奪われると怒りゲージが上がり、既定点まで行くと無料でカードが獲得できます。

⑥手番の最後に手札を補充します。

⑦2つある場の山札がなくなると後半戦に入ります。

⑧後半は手札のプレイで砲撃力を上げ、次の手番のプレイヤーがそれを防げなければ装甲を失うという手続きを繰り返します。

⑨最後まで残ったプレイヤーが勝利となります。

 

〇プレイ経過

 管理人がアリス、やまがナヴィアを選択しゲーム開始時の様子です。

 

 序盤は管理人は防御(強奪を防ぐ)系のカードを集めることを優先していましたが、ヤマが順調にカードを集めメアリーの確保も先行します。しかしながら、後半になると非戦闘系のカード効果ややまの強奪を2連続で防御することに成功したことでデッキの強化が進みます。

 

 そうこうするうちに、ノーマル戦利品の山札が尽き、後半の決戦フェイズへと移ります。初っ端から高火力で仕掛けてきたやまでしたが、こちらもメアリーの効果および初期の手札が良く迎撃してやり返します。

 

 最初の攻防で大打撃を受けたやまに追い打ちをかけるように再び高火力の砲撃を開始します。この砲撃を防ぎきれなかったやまが撃沈、これにより管理人の勝利となりました。

 

〇評価

 改造された少女メアリーを巡って争う宇宙海賊たちの戦いをテーマにしたデッキビルド系のゲームです。

 デッキを構築し強化していく前半と、構築したデッキを消費し敵の撃破を狙うという後半の2部構成が特徴といえます。デッキの構築にあたっては前半に特別な効果を持つものは後半効果を持たず、後半に特別な効果を持つものは前半は効果を持たずと、前後半で有効なカードが異なっており、デッキの強化を上手く進めるためのカードと決戦を優位に進めるためのカード、このバランスをどうしていくかが悩ましい要素となっています。ちなみに、通常のデッキ構築に比べると相手のデッキから強奪というカードを奪えるようになっているのも特徴の一つで、これによって獲得した強力なカードが他のプレイヤーに奪われる可能性があります。奪われた場合には怒りゲージが向上というボーナスがあるものの、強力なカードを奪われるのはなかなか痛いところで、防御系カードの獲得も重要です。

 また、メアリーは保護することで能力の覚醒と装甲の獲得が行えます。装甲は初期のカード以外、強奪やこの効果でしか獲得できませんし、覚醒はキャラクターの能力が向上するので狙いたいところです。ただ、前半戦の間メアリーを奪い返されるのは防げないため、序盤から中盤にかけてはともかく後半は決戦の時に所持できるようにタイミングを見計らいたいところだと思います。

 一方で、お互いの砲撃が盛り上がる後半に比べると、強奪やメアリーの確保という要素はあるものの基本デッキを強化するための買い物が中心の前半戦がやや長く感じてしまうところは気になるところかな。この辺りは、多くのカードが無色で購入できてしまうのでデッキ構築の自由度が高い反面、なんとでもなるになっておりデッキ構築のメリハリが少し弱いように感じたところも影響しているかもしれません。

 とまあ気になる点がなくはないのですが、大きく気になったというほどでもなく、後半に向けて如何にデッキを強化するか、砲撃の撃ち合いは盛り上がりもあって面白いデッキ構築系になっていたと思います。

 

 

 後半に続きます。

 

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