自宅ゲーム会506 前半 アフターザフラッド 他 | とりあえず日々ボードゲーム

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日本の片隅、島根県の浜田市で日々ボードゲームにはまっている管理人が、とりあえずボードゲームについて色々と書いていく(予定)のブログです。

令和5年7月1日

 

 さて7月に入ったばかりの本日ですが、無事メンバーの都合があったので7月最初のゲーム会です。午前中は管理人の用事がありあまり時間が取れませんでしたが、ちいと2人で先日まなぶんさんからいただいた新作のテストプレイキットでプレイを行います。

 

☆グラブナー大尉の一番短い日

○概要

作者:まなぶん

対象年齢:- -

対象人数:1-2人

標準時間:- -

 

 マーケットガーデン作戦をテーマに描かれた映画「遠すぎた橋」における橋の突破を図るドイツ軍とそれを防ごうとする英軍による激闘を再現したタイトルです。

 

 ドイツ軍を担当し、初戦は堅実に攻め上る作戦をとったが攻撃の出目が全く振るわず、建物に籠るイギリス軍のうち僅かに通常歩兵2ユニットを撃破するにとどまり、逆にイギリス軍の対機甲ユニットによる攻撃で多くの機甲戦力を失ったことで敗北となります。

 

 続く2戦目はどうせ攻撃を受けるくらいなら一歩でも前にというくらい前進を重視して進撃します。最前列が攻撃を受け通路が渋滞を起こしたことでかなり危うい状況においいりますが、イギリス軍の対機甲ユニットの多くを撃破したこともありぎりぎり突破に成功し勝利となります。

 現状でも攻めるドイツ軍と足止めを図るイギリス軍のダイスの応酬が面白かったのですが、テストキットなのでこういうところは気になったというところはデザイナーさんに伝えました。詳細はともかく今後のブラッシュアップや完成が楽しみですね。

 

 

☆アフターザフラッド

○概要

作者:マーティンワレス

対象年齢:13歳以上

対象人数:3人

標準時間:180分程度

 

 世界最古の文明のひとつといわれるシュメールを舞台に、シュメール人として様々な役割を担い文明の発展に寄与することを目的としたゲームです。

 

①ターンごとに最初に資源と労働者を獲得します。

②偶数ターンにはメインボード上の労働者をルールに沿って取り除きます。

③手番順にアクションを行います。アクションには、都市の建設、労働者の配置、交易、帝国の建設、帝国の拡大、パスがあります。アクションにはコストとして資源が必要になるものもあります。

④都市はシュメール内に建設でき、建設した都市に応じて特殊な能力を獲得できます。

⑤交易は労働者を配置したエリアで実行でき、手持ちの資源を別の資源に交換できます。

⑥帝国を建設すると軍隊を獲得でき、獲得した軍隊で勢力を広げていきます。他の帝国に攻め込むとダイスで戦闘の判定を行います。

⑦全プレイヤーがパスをするとターンが終了で、得点計算を行います。この時、必要な資源を支払うことで都市を拡張でき多くの得点を獲得することが出来ます。

⑧これらを繰り返し、5ターンが経過するとゲームは終了です。ゲーム終了時に最も多くの得点を獲得しているプレイヤーの勝利となります。

 

〇プレイ経過

 管理人が赤、ちいが緑、やまが紫でゲーム開始時の様子です。

 

 第1ターン。管理人はシュメール国内で帝国を興し、その結果として有用な都市を押さえることが出来ましたが、その分帝国としては軍隊をすべて失い得点を獲得できていません。加えて都市の確保に手数を使いすぎた分資源確保で大幅に失敗した感があり終盤まで大きく出遅れる格好となります。

 

 序盤からちいは軍事力で優位に立つことが多く、特に3ターン目と4ターン目では、やまと管理人に比べるとちいが大きく得点を伸ばしています。

 

 4ターンの様子。

 

 最終ターンに全てを賭したアッシリアの侵攻で何とか追い上げを見せたが2位にあと一歩届かずの3位です。序盤の出遅れがほんとに悔やまれましたが、勝者は逃げ切ったちいとなりました。

 

〇評価

 古代シュメールを舞台にシュメール国内の内政と各地で勃興する帝国の外征を成功させ栄光を集めることを目的としたタイトルです。

 様々なアクションを実行するためにはコストとなる資源が必要となるのですが、本作では労働者を各地に派遣することで資源を獲得していきます。特徴的なのは、全てが物々交換というところで原資として確保できるのは作物か布しかなく、金やオイルといった上位資源はシュメール外の地域に労働者を派遣し交換していくことにより確保していくことになります。難しいのはこの原資の確保スペースがマジョリティというところで、多くの原資を確保するためには他のプレイヤーより多くの労働者を送り込まなければなりませんが、当然その分交易に送り込む労働者は少なくなっていきます。しかも、労働者は帝国の建設などでも必要となるため、何を行いたいかを見据えて如何に計画的に労働者を派遣していくかというのは考えどころとなっています。

 また、ターンごとに3つの帝国が勃興するのですが、この帝国たちの勢力争いは大きな得点源の一つとなっており重要な要素です。それぞれの帝国によって基本的な軍事力に差があり、当然軍事力が強力な国家の方がいいので確保したいところですが、国家の勃興にはその勃興地では労働者によるマジョリティをとっておかないといけないという条件があるのが難しいところで、どうしても競合しやすいエリアでは貴重な労働者を多く送り込まなければいけなくなります。しかも、強力な国家ほど先に勃興しやすいのですが、国家の建設時に資源を投入することで武装の強さを決めるため、この投入は後手番の方が比較的有利でといえますし、ついでにターン終了時に支配しているエリアが得点なので後手で動く方が有利というところもあって、どの帝国をどのタイミングで勃興させるかという判断も悩ましい要素になっています。ちなみに、都市の建設はその建設エリアに応じてボーナスをもたらしますが、これを奪おうとすると外敵に都市を破壊してもらうしかなく必要に応じて使っていきたいところです。

 あとは、3人専用ゆえの3人のプレイヤー間のバランスどりも大切ですね。

 一方で、そうやって悩みながら勃興した帝国同士の争いはダイスで処理するため予定外の事態が起こりやすく、個人的には盛り上がりがあってこの波乱が楽しいところではありますが、この辺りは好みはよると思います。

 とはいえ、全体的に大きく気になったところはなくワレス氏の3人用としてもうひとつ傑作として名高い「ゴッズプレイグラウンド(「自宅会388 後」を参照。)」と並び称されるというのも納得の面白さをもつタイトルでした。

 

 

 続きます。

 

 

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